春の越後三山がお見事すぎた - 青島温泉 見晴らしの湯 こまみ

見晴らしの湯 こまみ
春の栃尾又温泉を訪れた帰りに小出の「見晴らしの湯 こまみ」へ立ち寄ることにした。足かけ3日にわたりさんざん長湯をしておきながら、まだ風呂に入ろうというのか。なんだこいつ。

いやあー、2年前にこまみの目の前まで行ったことがあってね。当時はコロちゃん対策のため首都圏からの客お断り状態で入れなかったのよ(それを承知で現地を確認するためだけに行ったのだが)。その思い出が宙ぶらりんな感じでずっと引っかかっていたので、この機会にクリアしてしまうことにした。

見晴らしの湯を名乗るだけに眺望自慢の温泉だ。まだ雪の残る越後三山の姿、露天風呂からはその一部を、内湯からは全体像を見ることができた。

見晴らしの湯こまみへの道

当湯はJR小出駅から歩いていくことも十分に可能だ。2年前は実際に駅から歩いたし。たしか20分ほどだったかと思う。熊出没注意の看板が立つ、他に誰もいない道を一人で行動したので、ちょっとビビりながらだったっけ。

今回は栃尾又温泉宝巌堂をチェックアウトしてから車で向かった。ついさっきまで1時間浴したばかりだったから、インターバルを設ける意味で道の駅ゆのたに「深雪の里」でお土産を物色。さすが魚沼、コシヒカリを題材にした商品がいくつもあるな。

あとはカーナビに従って行くだけ。罠といえそうな要注意ポイントや運転に気を使うような場所は特にない。当湯の名前のもとになったと思われる駒見山の中腹まで上ってくると、こまみの建物と駐車場が現れる。現地は小出スキー場を含む小出公園が整備されている。
小出スキー場
ちょうど桜が見頃を迎えていた。


見晴らしの湯の名に違わぬ内湯

越後三山揃い踏みの図

では入館。下足箱は鍵なしと鍵ありとが用意されている。入浴料は600円。JAF割引で500円。館内はわりと新しい雰囲気で万人向きの安心感あり。お土産コーナーやコミックがずらりと並ぶ書棚あり。
コミックコーナー
飲食可能な休憩広間あり。食事は蕎麦や弁当を予め申し込んでおいて取り寄せてもらう方式みたいね。この休憩広間から見える景色がなかなか良い。池の向こうに越後三山の雄姿。思わず撮影してしまった。左から越後駒ヶ岳・中ノ岳・八海山。
越後三山
男湯女湯は週一で切り替わるみたい。この日はたしか…奥の方だったっけか…忘れた。脱衣所には貴重品ロッカーがあるほか、単なる空間だけの箱と鍵付きの箱が交互に並ぶ棚が設置されてる。この棚は4段あって、最下段の各箱には鳥の名前、その上の段は花の名前、その上の段は木の名前、最上段の各箱には山の名前が付いていた。

分析書代わりの説明板によると泉質は「ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉、低張性、中性、温泉」とのこと。加水・加温・循環・消毒の有無は不明だが、おそらく後者の3項目は有ではないかと思う。

ぬるめでゆっくり景色を楽しめる内湯

浴室のカランは何台あったかなあ、忘れちゃった。規模相応の数で少なすぎってことはなかった。内湯浴槽はひとつのみ。横一列に4名が入れるサイズ。お湯は無色透明で湯の花・泡付きといった特徴は見られない。匂いはちょっと塩素臭がしたかもしれない。

あいまいな表現が多いのは、入浴後にすぐメモ書きするのをさぼって、完全に後日の記憶に頼って書いてるからだ。だんだんズボラになってきちゃっていけませんね。

ややぬるめの適温だから、のぼせにくくてゆっくり浸かることができる。先に紹介したような越後三山の並びを窓から見ることができるので(ガラスの水滴と曇りのためはっきりくっきりではないが)、熱くてすぐに出たくなるというのではもったいない。ちょいどいい塩梅のチューニングではないだろうか。

サウナもあるけどコロちゃん対策のためか休止中だった。個人的には近年のサウナーの盛り上がりに逆行してサウナ使わない派なので無問題。


潜在能力は高そうな露天風呂

お湯は熱め、景色はぎりぎり山2つ

続いて露天風呂へゴー。六角形の屋根付き浴槽だったかと。湯口からの投入量は結構多い。満開の花をつけた桜の枝を飾る演出がいいね。しかし眺望自慢のこまみの真価が発揮されるかと思いきや、残念な点が2つあった。第1に、お湯が熱めで長く入っていることが難しい。つまり景色と浴感の両方をゆっくり楽しむことが難しい。

第2に、ちょうど目の前に盛り土があって視界を妨げている。露天風呂からの景色を堪能するぞーと意気込んだら土の壁しか見えない状態だった。ただし、いつでもそうなのか、通りすがりの旅人が断言することはできない。また当時の女湯側の露天風呂は盛り土なしかもしれない。

露天エリアの四隅のうち2箇所が腰掛けられるように細工されていた。一方に腰掛けると盛り土の隙間からどうにか駒ケ岳と中ノ岳が見えるので、ここを休憩&眺望拠点にして露天風呂と行き来するという作戦に出たのであった。

見納めのショット

なんだかんだで内湯と露天風呂を2~3巡してタイムアップ。帰りの高速道路で渋滞につかまりたくないし、暗くなる前に帰宅したいから、適当な頃合いで切り上げなければ。

こまみを出て坂を下り始めると、見晴らしの良い場所を通ったので思わず一時停車して撮影。
こまみへの通り道の撮影スポット
付け加えるなら、小出ICへ向かう途中の小出高校付近、魚野川の土手+桜並木+越後三山のセットは見応えがあった。状況的に車を停める余裕がなくて撮影できなかったのが残念だ。旅の最後にいいものを見させてもらった。