飛び出せ鬼首観光:間欠泉・地獄谷・紅葉の鳴子ダム

鬼首かんけつ泉
鳴子温泉郷の一角をなす鬼首温泉。名前が大ヒットしたアレっぽい。鬼殺隊の育手の里なんじゃないかと想像を膨らませてしまう。

鬼首の温泉に入ることは結局なかったが観光めぐりはしてみた。有名なのは鬼首かんけつ泉。一定の間隔でお湯を噴き上げる間欠泉を2本見られる。結構高くまで届きます。もうひとつ、穴場的なスポットが地獄谷遊歩道。こちらも熱泉があちこちから湧き出している。荒ぶる鳴子さん、ここにあり。

そして帰りに立ち寄った鳴子ダムの紅葉が見事だった。見頃の度合いでいえば鳴子峡よりもばっちりで鮮やかだったので、とても印象に残っている。ダムマニアではないけどダムがあるとつい見に行ってしまう習性が今回は吉と出た。

勢いよく噴き上がる鬼首かんけつ泉

一方通行の道に注意

旅の初日、真っ先に鳴子峡の紅葉見学を終えた我ら一行。平日だったおかげか渋滞もなく人混みもまだましな方だった。渋滞を見込んで所要時間をかなり大きく見積もっていったため、その後に中山平温泉・しんとろの湯へ立ち寄り湯しても、まだ夕方まで余裕たっぷり。

そこで2日目に予定していた鬼首地区の観光をクリアしてしまうことにした。天気は下り坂との予報だから、まだ降り出していない今日のうちに見ておくという意味でも得策だ。よし決まり。車に乗り込むと国道47号→108号をリレーして鬼首かんけつ泉へ向かった。

ちなみに国道108号をずーっと直進し、鬼首を越えてなおも走ると秋田県・湯沢市の秋の宮温泉郷に出る。ひとつ前の旅行で秋の宮温泉に泊まったこともあって、また来たじゃないけど、少しばかり不思議な感覚があった。

国道を外れた後はレンタカーのカーナビに従って走ったら、車1台分の狭い道を走らされた。ていうかそもそも一方通行。帰る時は別の一方通行の道を走る。ぐるーっと1周するような感じだ。他の行き方もあるのかな。

ためてためて爆発する雲竜と弁天

まあとにかく鬼首かんけつ泉に着いた。駐車場はそれほど広くなくても空きは十分にあった。
鬼首かんけつ泉のゲート
入場料500円。売店・飲食コーナーを横目に見学エリアへ出てみると、さっそく間欠泉がお湯を噴いていた。スマホのカメラを向けようとあたふたしているうちに止まってしまったが。こいつは雲竜という名前が付いてるようだな。
雲竜
もうひとつ弁天という間欠泉もある。こっちの方が主役級。到着した当初は何事もなかったのに、
お休み中の弁天
ボコボコいい始めたと思ったら、突然キターーー!
噴き上げる弁天
ボコボコ→噴出までの時間は意外と短い。気づいてからカメラを取り出してたらタイミングを失う。そろそろ来るなと思ったらカメラを構えて待機するくらいじゃないとだめだ。

足湯や湯滝もあるよ

およそ10分間隔との説明があったので、次の回までの間に付近を探索。他の客の姿はほとんどなし。足湯コーナーも寂しげだ。
足湯コーナー
一番奥に湯気を立てる滝があった。いわゆる湯滝ってやつか。水面までは手が届かなくて温かいのかどうかはわからず。湯が落ちた先の下流方向は封鎖されてて進めないため滝壺の見学のみとなる。
湯滝
他に温泉玉子を作るコーナーもあるようだ。ファミリー向けかな。そして7~8分経った頃に弁天まで戻ってきた。今度は撮影態勢のままその時を待つ。まだか…まだか…ボコ…きたか…はいキターーー!
また噴き上げる弁天
さっきよりも勢いがあるし持続時間が長いぞ。回によって強弱があるようだな。おかげで慌てることなくアングルを定めつつ複数枚撮影できて満足。鬼首かんけつ泉はこれにて完了。


ワイルドな熱泉地帯を歩く地獄谷遊歩道

道端のあちこちでボコボコ

お次は車で数分のところにある地獄谷遊歩道。旅行前の“渋滞怖い怖い”心理の時には「駐車場が空いてる保証はないから、混んでそうなら間欠泉から歩こう(10分弱)」と思ってたけど、全然そんな気配すらなかった。あっさり到着&駐車。

ここは入場料なし。岸のあちこちでお湯がボコボコいってる小さな川に沿って遊歩道がついている。始めのうちは普通。
地獄谷遊歩道の序盤
そのうちボコボコッとかシューッとかいう音が聞こえ始める。お湯は見えないが湯気を立てているパターンのやつ。穴の奥の方でお湯が湧き出してるんだろう。
ボコボコ音がする穴
お湯がはっきり見えるパターンもある。
お湯が湧いてる穴
いずれも遊歩道のすぐ脇にあって、柵とか防護壁でガードされてるわけじゃない。熱湯をかぶらないように十分ご注意くださいの自己責任。たいがい大丈夫なんだけど急に大きく噴き出してこない保証はないからね。

誰にも止められない、あいつの名は紫地獄

大物もいる。間欠じゃない間欠泉と言えばいいのか、噴き上げっ放しの間欠泉・止まらない間欠泉だった。一番高さと勢いのある大ボスには紫地獄なる名前が付いている。こんな常時噴いてたら枯れないのかね。
紫地獄
さらに奥へ。いよいよ終点が近づいてきた。そこにはもっと大物がいるのか…だがしかし、痛恨の通行止め。えーーーー。あと少しなのに。あのカーブを曲がってちょちょっと行くだけなのに。
無情の通行止め
事前調査では、2020年春から秋にかけて遊歩道工事のため通行止め、でも旅行へ出発するちょっと前に全面通行可能になったとアナウンスされていたはずだった。なんでや。倒木がアカンのか。悔しがる我らを「ここまでおいで」とあざ笑うかのごとく、カーブの先に噴き上がるお湯の頭だけが見えた。あー残念。

いささか消化不良のまま地獄谷遊歩道の見学を完了。ちなみに終点まで行けたとして、ただ歩くだけなら片道15分程度。


鳴子ダムの見事な紅葉

管理事務所展望台からの絶景

今宵の宿へ向けて鬼首を離れ鳴子温泉へと戻る。あえて国道108号の旧道側を行ったのは途中にある鳴子ダムを見学するためだ。まず見えてきたのが管理事務所。坂を上がって駐車スペースに車を置かせてもらう。
鳴子ダム管理事務所
事務所内には立ち入れない。「←展望台」の案内板にしたがって左手に進むと一般に開放しているダム展望用のテラスがあった。ここからの景色がまあすごいのなんの。数時間前に見た鳴子峡に比べて紅葉がまだ盛りを保ってて色鮮やかだ。
鳴子ダム
ダム湖(荒雄湖)側がこちら。向こうの山の紅葉もいい感じ。
荒雄湖

ダムの上からのぞく迫力の光景

管理事務所から鳴子温泉寄りへ少し行くとメインの無料駐車場があった。トイレもある(管理事務所のトイレを借りることはできない)。ここからダムの天端までは5分ほど歩く。
駐車場から歩く途中に見える鳴子ダム
いよいよ近づいてきた。さっきからわかってたけど、この形はアーチ式ですな。
鳴子ダム
天端を歩きつつ下流側を撮影。高さは100m級。作業車(者)が来て何かの作業をやってたな。
鳴子ダム 下流側
ダム湖側はちょうど日が陰ってしまい色鮮やかに撮れなかった。日が当たると超きれい。
荒雄湖
最後に管理事務所とともにアーチ形状がよくわかる構図で1枚。うーん、この日の鳴子ダムは大当たりでしたね。来てよかった。紅葉ばかりでなく新緑のGWには「すだれ放流」というイベントでも魅せてくれるっぽい。
ダムの天端
こうして前倒しで観光をクリア。翌日は朝から晩まで雨だったから初日にすませておいたのは大正解であった。