日本三大美肌の湯をお手頃体験 - 喜連川温泉 市営もとゆ温泉

喜連川温泉 市営もとゆ温泉
栃木県さくら市には市営の温泉浴場がある。第一・第二とあるうち、今回は第一の「市営もとゆ温泉」を訪れた。

春先に那須・塩原へ泊まりがけで行って、その途中でさくら市の温泉に立ち寄り入浴し、最後は宇都宮で餃子を食べる、というパターンを期せずして3年続けることとなった。やはりさくら市には本格派の温泉が集まっている。

淡黄色で熱めのお湯はいかにも効きそう。平日昼なのにわりと大勢のお客さんが利用していた。

喜連川温泉「市営もとゆ温泉」へのアクセス

氏家駅から歩くのはちょっと無理

塩原温泉郷への1泊2日旅行の帰り。門前温泉・常盤ホテルをチェックアウトしたおじさんは路線バスでJR西那須野駅へ、そこから電車で氏家駅までやって来た。このあたりは過去2年の経験から勝手知ったる行動である。

もとゆ温泉は旧喜連川町域にあり、氏家駅から近くはない。2年前に訪れた、当駅から徒歩で1時間以上かかってしまう喜連川早乙女温泉よりもずっと遠い。そこでちゃんと乗り継ぎを調べたうえで路線バスで行くように計画してあった。

馬頭車庫行きバスに乗って15~20分ほどの連城橋停留所で下車。荒川を渡る橋の上から西の方角を見ると、対岸にもとゆ温泉の建物が見えている。はるか彼方には男体山・女峰山らしき雪山。
荒川にかかる連城橋

お丸山公園の背後

荒川の土手沿いの道(中へ一本入った道の方が正面玄関直結でわかりやすい)を10分くらい歩いてもとゆ温泉に着いた。

お向かいは高台の崖になっている。お丸山公園という桜の名所のようですね。東日本大震災の影響で閉鎖になってしまった喜連川スカイタワーの頭が見える。
喜連川スカイタワーの頭
ちなみに当館のお隣には「民宿ゆもと」があった。ここに泊まって隣のもとゆへ通う、湯治の宿なのだろうか。あるいは配湯を受けることで内湯を備えているのか。


日本三大美肌の湯を堪能せよ

お手頃価格で助かる

では入館。すぐに貴重品ロッカーがあるけどデフォルトでは使えない。希望者は受付までと書いてあるから尋ねてみると、脱衣所に鍵付きロッカーがあるとのことで、こっちが使われることはほぼなさそう。

利用料は300円。さすがは市営、お安い。左手に食事処、右手の階段を上った2階が休憩所かな。正面ロビーの窓の外は荒川の土手。ここから桜の花見ができるんじゃあないか?
ロビーから見える荒川の土手
男湯の脱衣所へ行くと、たしかに鍵付きロッカーが並んでいた。もともと100円リターン式だったのを無料に改造したっぽい。分析書を探してみたら「ナトリウム-塩化物泉、弱アルカリ性、低張性、高温泉」と書いてあるのを見つけた。加水・加温・循環・消毒あり。

広め熱め黄色めの大浴槽

さあここから熱いという単語が多くなります。浴室内には8名分の洗い場が並び、奥に大小2つの浴槽が見える。大きい方は10数名サイズの主浴槽で、クリアな淡黄色のお湯で満たされていた。

浸かってみるとやや熱めの適温。風が冷たい肌寒い日だったから、ちょうどいいといえばちょうどいい。微アブラ臭が漂い、若干ぬるっとした感触もする。湯の花や泡付きは見られず。

ここ喜連川温泉は日本三大美肌の湯に数えられるらしい。おじさんの肌に効果があるかはともかく、色・匂い・感触に明らかな特徴があるので、何かしら効きそうな期待はある。たとえば同じ市内で荒川沿いの松島温泉・乙女の湯はアトピーに効くと評判だから、似た系統だったりとか。

ガチの湯治派が集う小浴槽

小浴槽へ移ってみよう。3名サイズの円形浴槽に座って入る。つまり深い。そして熱い。結構ガツンとくる熱さだ。長くはいられないな。

だが、数名のお年寄りは時々脇へよけて休憩を挟みつつも、ずっと小浴槽を陣取っていた。リラックスというよりは気合が入ってる感じだから、「悪いところを温泉で直す」をガチでやりに来ているのかなあ。

そういった層を含めて、見たところ客入りは悪くない。平日の昼であることを考えれば健闘している。メインは高齢者だが若者や親子連れもちらほら。300円なら銭湯だと思ってふだん使いできるだろう。

やっぱり熱い露天風呂

熱くてのぼせてきたから露天風呂へ行ってみよう。外に10名サイズの岩風呂があった。外気に触れてお湯はぬるめになって…ないね。熱いね。途中でスタッフが温度を計りに来て「42.5℃でーす」と宣言していたが、体感的にはもっと熱い。

露天エリアは周囲から目隠しされて眺望はなく、屋根もないから日差しが照りつける。寒い日はいいが夏などはジリジリ焼かれてしまうかも。一方で川を渡ってくる風(想像)は気持ちいい。

あと、ここにも独特の動作を繰り返すお年寄りがいた。なにがしかの流派の健康法をガチで実践しているパターンだろう。湯に浸かる時間よりも岩の上に座ってる時間の方が長いとはいえ、このあつ湯でよく粘っていられるな。

人のことは言えません

だが自分も他人のことは言えない。たとえ熱くても「まだだ、まだ終わらんよ」とばかりに近くのベンチでクールダウン。そしてまた入る、の繰り返しでしばらく粘った。

なにせ往路のバスを降りてから復路のバスが来るまで2時間もある。簡単に出てしまっては時間が余りまくってしまうのだ。いやまあ休憩所で時間をつぶせばいいんだけども。

こうして多少強引に長く滞在した。湯あがりはシャワーを浴びずにそのまま出た。体にアブラ臭が残ってしまうかも知れないな。でもいいや、美肌になる方を優先しよう。


おまけ:今年もやっちゃった宇都宮餃子締め

帰りは宇都宮で途中下車して、今年も「来らっせ本店」へ。宇都宮を代表する名店が一堂に会する、餃子版フードコートみたいなお店だ。

JR宇都宮駅からだと早足でも徒歩10分以上かかる。はっきり言って東武宇都宮駅の方が近い。帰りは東武線に乗ろうかと思ったくらい。結局はJRの駅まで戻ったが。

15時前後の時間帯だったから混んではいないはずだ。でも過去の観察によれば食事というより、おやつ代わりに少しつまんでいく短時間の利用客が多かったから、どうだろう。…よっしゃ、空いてた。行列はほとんどなし。

この日最後の食事にするつもりで、龍門のよだれ餃子1枚と香蘭の焼き餃子2枚+小ライスを食す。って餃子18個はどうみても食べ過ぎです。苦しくなった胃を抱えながら帰る羽目になった。でも次に来ることがあればまた張り切ってしまうんだろうな。


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