海沿いの温泉は全国各地にあり、新潟県村上市の瀬波温泉もそのひとつだ。12月の「越後村上鮭塩引街道」を見学しに行った1泊2日のグループ旅行で泊まったのが瀬波温泉の瀬波ビューホテルだった。
ぶっちゃけると、予算に見合うからってだけで決めたようなものだが、それでオーシャンビューの部屋に泊まれるんだから文句のつけようがない。あんまり素朴/ワイルド/個性的すぎる宿は同行メンバーが受け付けないから、一般的な観光ホテルのフォーマットに則っている点も心強い。
温泉については熱めで冬向きだろう。本当によく温まりますよ。
当館は村上駅から4~5キロ離れているから歩いていくのは無謀。路線バスがあるにはあるけど本数は少ない。ホテルから送迎車を出してくれるから、素直に頼りましょう。
我々は昼過ぎに村上に着いてから、鮭塩引街道ほか鮭関連の見学で町中を歩き回り、夕方に村上駅へ戻ってきた。それからホテルに連絡して送迎をお願いしたら受けてもらえた。※送迎依頼は17時までにすること。
海岸の方へ向かって走る車は、やがて瀬波温泉街に入ると、立ち並ぶ旅館群を通過して温泉街を突き抜け、やや外れたところにある瀬波ビューホテルに到着。空はもう暗くなり始めていた。
向かって左手には観光ホテルによくあるお土産コーナー。温泉まんじゅう、お菓子、地元特産品、珍味、地酒などひと通りの品揃え。食べ物以外は興味がないから覚えてないや。
さてさて、玄関やフロントがあるのは2階で我々が案内された部屋は5階。最上階である。こいつは眺望が期待できるんじゃないの~。
金庫あり。冷蔵庫にはサッポロの新潟限定ビイル「風味爽快ニシテ」が2本(別途申告精算)。この銘柄は先日の栃尾又温泉でも飲んだやつだ。あと、ひとり1本ずつウエルカム・ミネラルウォーターが置いてある。地元ブランドだった気がするけど商品名は失念。
期待した眺望はこんな感じ。ガラス越しなので画質ご容赦。冬の日本海にすっきり晴れた青空を望むのは酷というもの。写真ではわかりにくいが肉眼だと粟島の島影が大きくはっきり見えた。
視線をずらすと日本海に沈む夕日のムードをちょっとだけ体感することができた。まあそれにしても海が近いこと。
今回はPCを持参せず、スマホいじりもほぼせず、WiFiを必要としなかった。参考までに利用案内を読んでみたところによればロビーでフリーWiFiを提供している由。
脱衣所の下足箱には取り違え防止のクリップがあるけど数が少なめ。貴重品ボックスがあるのはいいね。かわりに着衣をしまう鍵付きロッカーはなく、よくあるカゴ方式である。
掲示された分析書には「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉、低張性、アルカリ性、高温泉」とあった。一方、ポスター風の別の掲示では泉質名から含硫黄が外され、アルカリ性→弱アルカリ性に変わっている。いずれにせよ湧出温度は96℃とかなりの高温。これじゃあ加水もやむを得ない。あと加温(?)・循環・消毒あり。
浴室に入ると、そこはかとないアブラ臭が鼻をついた。お湯じたいは見た目の特徴が薄いので、この匂いが最も温泉らしさのアピールとなっている。
浸かってみると熱め。ぬる湯派である自分の好みのレンジ外だけど冬だからまあ良し。ある程度粘ろうとすれば、時おり浴槽外で休憩をはさみながら入ることになる。無色透明のお湯には湯の花や泡付きもなく、ヌルヌル・ヌメヌメした感触もない。裏を返せば強い特徴が苦手な人も安心だともいえる。
湯口からはそこそこの湯量が投入され、それとは別にお湯の中に噴流の圧力が感じられる。浴槽内のどこかにお湯を噴き出す口があるんじゃないかと思わせた。
お湯の温度に加えて塩化物泉の効果もあって身体がよく温まる。やっぱり冬向きだなあ。おっさんが「う゛ー」とか「あ゛ー」とか唸ってしまうやつだ。こういう浴感が好きな人は多いでしょう。
匂いをよく嗅いでみるとアブラというよりは若干の塩素臭のように感じなくもない。その他の基本的な特徴は内湯と同じ。
露天風呂の売りは景観だろう。目の前が砂浜で波打ち際も近いからね。夜の入浴時には別グループが露天でご歓談していて、どうせ真っ暗で何も見えないし明朝チャレンジすればいいや、とスルーしたのが誤算。朝は荒天のため露天風呂が閉め切られてて入れなかったのだ。夕方1回のみの体験になっちゃった。
スターティングメンバーがこれ。右下に見える茶そばの信田包みってのが日頃なじみのない新食感でなかなかのもの。同行メンバーがやたらうまいうまい言ってたなあ。
鍋は佐渡産牡蠣鍋。佐渡には1年あまり前にトキを見に行ったけど、さすが佐渡の食材は強いですね。蓋付きの焼物は鮭の朴葉焼き。村上だけにやっぱり鮭きたか。しかもここまで魚をガッツリ食べさせておいて、さらに赤魚の煮付けまで出てきたのである。うわーい。
締めのご飯は岩船産コシヒカリ。デザートは村上茶のムースと白線流し、じゃなかった、林檎流し。
見事なまでの魚介攻めだった。肉類、とくに村上牛を所望される場合は、あるいはカニやノドグロを追加して魚介攻めを極めたい場合は、別注料理を頼むべし。
全力で狙っていけばもっとたくさんの料理を盛れる。でもまあ朝はこれくらいで十分でしょう。ご飯は普通の白米とお粥がある。もちろんおかわり自由だ。焼き魚は鮭と鯖があり、今回はいっそ鮭まみれになってやるぜとイキって鮭にした。
窓の外は日本海の荒波が激しくザッパンザッパン。これじゃあ朝の露天風呂が閉鎖になるわな、と妙に納得しながらの朝食となった。
オーシャンビューのホテルには一種あこがれのような気持ちを抱く人も多いだろう。瀬波ビューホテルならリーズナブルなお値段であこがれを実現してくれる(高級リゾート・ラグジュアリーホテルの類ではないので、そこはご理解の上でお願いします)。
温泉目当てなら、どちらかというとあつ湯好き向け。季節は冬があってると思うけど、もし絶景露天風呂を期待するなら、荒天リスクを考えて冬じゃない方がいいかもね。なんて、迷わず行けよ、行けばわかるさ。
ぶっちゃけると、予算に見合うからってだけで決めたようなものだが、それでオーシャンビューの部屋に泊まれるんだから文句のつけようがない。あんまり素朴/ワイルド/個性的すぎる宿は同行メンバーが受け付けないから、一般的な観光ホテルのフォーマットに則っている点も心強い。
温泉については熱めで冬向きだろう。本当によく温まりますよ。
瀬波ビューホテルへのアクセス
瀬波ビューホテルの最寄り駅はJR羽越本線の村上。東京方面から鉄道利用だと上越新幹線と特急いなほをスムーズに乗り継いで3時間半といったところ。当館は村上駅から4~5キロ離れているから歩いていくのは無謀。路線バスがあるにはあるけど本数は少ない。ホテルから送迎車を出してくれるから、素直に頼りましょう。
我々は昼過ぎに村上に着いてから、鮭塩引街道ほか鮭関連の見学で町中を歩き回り、夕方に村上駅へ戻ってきた。それからホテルに連絡して送迎をお願いしたら受けてもらえた。※送迎依頼は17時までにすること。
海岸の方へ向かって走る車は、やがて瀬波温泉街に入ると、立ち並ぶ旅館群を通過して温泉街を突き抜け、やや外れたところにある瀬波ビューホテルに到着。空はもう暗くなり始めていた。
オーシャンビュー要素が満載の館内
観光ホテルらしいロビー周辺
玄関を入って正面に見えるロビーからしてオーシャンビューである。下の写真は翌朝明るい時間に撮ったもの。日本海の荒波がザッパンザッパンしております。向かって左手には観光ホテルによくあるお土産コーナー。温泉まんじゅう、お菓子、地元特産品、珍味、地酒などひと通りの品揃え。食べ物以外は興味がないから覚えてないや。
さてさて、玄関やフロントがあるのは2階で我々が案内された部屋は5階。最上階である。こいつは眺望が期待できるんじゃないの~。
部屋から見える日本海の夕日
通された10畳和室は壁や畳にちょっと古びたところもあるが、清掃はしっかりなされており不都合はない。スペースの関係で洗面所がドアのたたき部に設置されていて、使い勝手はアレだけど、そんなことを気にする我々じゃない。シャワートイレは近年更新されたらしく、とっても新しかった。金庫あり。冷蔵庫にはサッポロの新潟限定ビイル「風味爽快ニシテ」が2本(別途申告精算)。この銘柄は先日の栃尾又温泉でも飲んだやつだ。あと、ひとり1本ずつウエルカム・ミネラルウォーターが置いてある。地元ブランドだった気がするけど商品名は失念。
期待した眺望はこんな感じ。ガラス越しなので画質ご容赦。冬の日本海にすっきり晴れた青空を望むのは酷というもの。写真ではわかりにくいが肉眼だと粟島の島影が大きくはっきり見えた。
視線をずらすと日本海に沈む夕日のムードをちょっとだけ体感することができた。まあそれにしても海が近いこと。
今回はPCを持参せず、スマホいじりもほぼせず、WiFiを必要としなかった。参考までに利用案内を読んでみたところによればロビーでフリーWiFiを提供している由。
大浴場も海のすぐそば
ほんのりアブラ臭が特徴
大浴場は1階にある。エレベーターを出てすぐのところに男湯女湯それぞれの入口。時間による男女の入れ替えはない。脱衣所の下足箱には取り違え防止のクリップがあるけど数が少なめ。貴重品ボックスがあるのはいいね。かわりに着衣をしまう鍵付きロッカーはなく、よくあるカゴ方式である。
掲示された分析書には「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉、低張性、アルカリ性、高温泉」とあった。一方、ポスター風の別の掲示では泉質名から含硫黄が外され、アルカリ性→弱アルカリ性に変わっている。いずれにせよ湧出温度は96℃とかなりの高温。これじゃあ加水もやむを得ない。あと加温(?)・循環・消毒あり。
浴室に入ると、そこはかとないアブラ臭が鼻をついた。お湯じたいは見た目の特徴が薄いので、この匂いが最も温泉らしさのアピールとなっている。
熱めで温まりの良い内湯
洗い場は10名分。足りなくなることはまずなさそう。海に面する側には横長の内湯浴槽がある。10名以上が横一列に並んで窓の向こうに海を見ながら入れるくらいのサイズ。浸かってみると熱め。ぬる湯派である自分の好みのレンジ外だけど冬だからまあ良し。ある程度粘ろうとすれば、時おり浴槽外で休憩をはさみながら入ることになる。無色透明のお湯には湯の花や泡付きもなく、ヌルヌル・ヌメヌメした感触もない。裏を返せば強い特徴が苦手な人も安心だともいえる。
湯口からはそこそこの湯量が投入され、それとは別にお湯の中に噴流の圧力が感じられる。浴槽内のどこかにお湯を噴き出す口があるんじゃないかと思わせた。
お湯の温度に加えて塩化物泉の効果もあって身体がよく温まる。やっぱり冬向きだなあ。おっさんが「う゛ー」とか「あ゛ー」とか唸ってしまうやつだ。こういう浴感が好きな人は多いでしょう。
露天風呂は荒天閉鎖に注意
すぐ外には露天風呂がある。そんなに大きくはなくて3名サイズの岩風呂。夕方の入浴時には運良く誰もいなくて入ることができた。外気でぬるくなっているかと思ったらそうでもない。匂いをよく嗅いでみるとアブラというよりは若干の塩素臭のように感じなくもない。その他の基本的な特徴は内湯と同じ。
露天風呂の売りは景観だろう。目の前が砂浜で波打ち際も近いからね。夜の入浴時には別グループが露天でご歓談していて、どうせ真っ暗で何も見えないし明朝チャレンジすればいいや、とスルーしたのが誤算。朝は荒天のため露天風呂が閉め切られてて入れなかったのだ。夕方1回のみの体験になっちゃった。
海鮮オンパレードの食事
ひたすら魚で攻める夕食
瀬波ビューホテルの食事は朝夕とも2階の大広間で。夕食時は部屋ごとに決まったテーブル席に案内された。個室とはいかないまでも、各テーブルは衝立で仕切られている。スターティングメンバーがこれ。右下に見える茶そばの信田包みってのが日頃なじみのない新食感でなかなかのもの。同行メンバーがやたらうまいうまい言ってたなあ。
鍋は佐渡産牡蠣鍋。佐渡には1年あまり前にトキを見に行ったけど、さすが佐渡の食材は強いですね。蓋付きの焼物は鮭の朴葉焼き。村上だけにやっぱり鮭きたか。しかもここまで魚をガッツリ食べさせておいて、さらに赤魚の煮付けまで出てきたのである。うわーい。
肉と思わせてからの鮭
続いて出てきたのが洋風角煮。ようやく肉が来た。だが先に箸をつけたメンバーがポツリと「これ鮭だよ」。えっ…食べてみると豚肉のような気もするが…鮭と断言されちゃうと、もはや鮭にしか感じられない。締めのご飯は岩船産コシヒカリ。デザートは村上茶のムースと白線流し、じゃなかった、林檎流し。
見事なまでの魚介攻めだった。肉類、とくに村上牛を所望される場合は、あるいはカニやノドグロを追加して魚介攻めを極めたい場合は、別注料理を頼むべし。
和洋バイキングの朝食
朝食は基本的に自由席(「空いてるお席へどうぞ」)。しかし我々には最初から海寄りの席が確保されていた(「こちらへどうぞ」)。プランによって違うのかな。よくわからん。いずれにせよ和洋バイキングである。全力で狙っていけばもっとたくさんの料理を盛れる。でもまあ朝はこれくらいで十分でしょう。ご飯は普通の白米とお粥がある。もちろんおかわり自由だ。焼き魚は鮭と鯖があり、今回はいっそ鮭まみれになってやるぜとイキって鮭にした。
窓の外は日本海の荒波が激しくザッパンザッパン。これじゃあ朝の露天風呂が閉鎖になるわな、と妙に納得しながらの朝食となった。
オーシャンビューのホテルには一種あこがれのような気持ちを抱く人も多いだろう。瀬波ビューホテルならリーズナブルなお値段であこがれを実現してくれる(高級リゾート・ラグジュアリーホテルの類ではないので、そこはご理解の上でお願いします)。
温泉目当てなら、どちらかというとあつ湯好き向け。季節は冬があってると思うけど、もし絶景露天風呂を期待するなら、荒天リスクを考えて冬じゃない方がいいかもね。なんて、迷わず行けよ、行けばわかるさ。