2019年最後の旅の2日目。広島から県境を越えて目指すは山口県上関町にある「上関海峡温泉 鳩子の湯」。鉄の存在感が強い赤褐色の塩化物泉だというから楽しみだ。
ところがどっこい、設備トラブルにより突然の臨時休館。しかも現地に着いて初めて知ったこの事実(ホームページでは告知されていたから自分の確認不足)。ガッカリ&徒労感は上関の海よりも深い。
あーもう残念無念しかくめん。仕方がないから目的を観光に切り替えて周辺を散策した。本記事は温泉紹介ではなく上関ぶらり散歩日記である。※正確には室津と言うべき? よくわからん。
駅のホームまで走ったおかげでどうにか予定の山陽線に乗れた。ふー、なんとか間に合ったぜ。もし逃したら乗り継ぎの関係で鳩子の湯へ行く時間的余裕はなかったからラッキーだったな…なーんて、とんでもない、これこそが悪魔の仕掛けた罠だったのである。
逆にもし間に合わなければ、この日は岩国で錦帯橋を見るなどに切り替えて、鳩子の湯を翌日に延期しただろう。そうすれば臨時休館の憂き目に遭わずにすんだろう。逆転敗訴のごとき運命が待っているとも知らず、五日市→岩国→柳井まで乗った。
柳井からは上関行きのバスで約55分。走行ルートの前半は市街地で、後半は海沿いを走るようになる。車窓の景色はなかなかの風情。退屈することはなかった。
地中のパイプが破裂してしまったらしい。せめて来た証を残さなければと復旧作業現場を撮影させてもらう。貴重っちゃ貴重な絵面だけども…。
頭の中は真っ白、なんの意味があるのかもわからないまま冒頭の鳩子の湯正面入口を撮影。ようやく気を取り直すと目的をぶらり散歩に切り替えた。帰りのバスは80分後なのでね。
ちなみに鳩子の湯という名前はNHK朝ドラ「鳩子の海」の舞台が上関だったことに由来するようだ。自分は観たことないけど。
ちょうどお昼時でレストランは満席。うぬう、まったり休憩しようと思ったのに。やむを得ずテイクアウトコーナーで「たい・はも入り 鳩子てんぷら」を買ってみた。愛媛で食べた「じゃこ天」に似てる。こいつを外のベンチで食べれば消費税8%、してやったり、わっはっは(虚勢)。
道の駅の裏手はすぐ港。室津港ですかね。風が強くて波は荒れ気味。それでも岸壁には釣り人が並んでいた。
まあそれにしても対岸が近い。こっち側が室津半島であっち側が長島ってことかな。海峡だからといって、いくらなんでも近すぎるぞ。自分の地元にこういう地形はないから新鮮だ。
道の駅の隣は上関町総合文化センターの建物。図書館などが入っている。自分に縁はないのを承知で試しにちょっとだけ中をのぞくとこんなパネルが。観光地によくある顔出し記念撮影パネルではない。
第1のスポット=橋のたもとに立つ室津灯台はちょっとかわいい大きさ。灯台へ通じる階段は封鎖されていてすぐそばまで行くことはできない。
灯台といえば高台の上にあるイメージだけど、これは波をかぶりそうな場所に立っている。大丈夫なのかね。一般車道から見下ろす位置関係ってのも珍しい。
階段の途中から見える海峡もいい感じ。逆光になっちゃうのだけが残念。
階段を登りきると道路の向かいに吉田松陰詩碑があった。おお吉田松陰か。どんな詩かといわれても困るんですけどね。室津に至りて故国を去る、みたいな?
ここには砲台が設置されていたらしい。やがて脳内に大河ドラマ花燃ゆのテーマ曲が流れてきた。んーんーんーんんんんー、んーんんんーんーんんー…おっと、これ新選組だったわ。
肝心の上関大橋はとにかく強風が吹き付けて、あおられないように歩くのが精一杯。大げさに言えば、よろけて橋から転落してもおかしくないレベル。帽子とか眼鏡とか手で押さえてないと飛ばされまっせ。景色を楽しむどころじゃなかった。往路はまったく余裕なし。どうにか1枚撮影できたのは復路。
目前の松の木を無視すれば見晴らしはかなりいい。ここに砲台を置きたくなるのもわかる。折しも一隻の船が海峡を通過していくのが見えた。あれが外敵の船であったなら…撃てーい、撃てーい、と妄想にふけるおじさん。
こちら側から上関大橋を撮影すると逆光にならず具合がいい。下の写真の左下にちらっと写っているのが鳩子の湯である。
過ぎたことをいつまでも悔やんでも仕方ないが、あー、かえすがえすも残念だ。生涯の残り時間で上関にまた来ることがあるかといえば現実問題どうかなってところだからね。無念なり。
吉田松陰が夢に出てきて「少挫折を持って其の志を変ずべからず、再び来るべし」とか啓示を与えてくれれば行く決心がつくかもしれない。でもって毛利敬親公が「そうせい」と背中を押してくれないかな。
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ところがどっこい、設備トラブルにより突然の臨時休館。しかも現地に着いて初めて知ったこの事実(ホームページでは告知されていたから自分の確認不足)。ガッカリ&徒労感は上関の海よりも深い。
あーもう残念無念しかくめん。仕方がないから目的を観光に切り替えて周辺を散策した。本記事は温泉紹介ではなく上関ぶらり散歩日記である。※正確には室津と言うべき? よくわからん。
上関海峡温泉「鳩子の湯」への道
電車に間に合っちゃったのが逆に不運
朝、広島市佐伯区の湯来ロッジを出発したおじさんは路線バスでJR五日市駅へ移動した。年末のせいなのか、いつもの朝渋滞なのかはわからないが、車が詰まっていてバスはなかなか進まず遅れて五日市駅に到着。駅のホームまで走ったおかげでどうにか予定の山陽線に乗れた。ふー、なんとか間に合ったぜ。もし逃したら乗り継ぎの関係で鳩子の湯へ行く時間的余裕はなかったからラッキーだったな…なーんて、とんでもない、これこそが悪魔の仕掛けた罠だったのである。
逆にもし間に合わなければ、この日は岩国で錦帯橋を見るなどに切り替えて、鳩子の湯を翌日に延期しただろう。そうすれば臨時休館の憂き目に遭わずにすんだろう。逆転敗訴のごとき運命が待っているとも知らず、五日市→岩国→柳井まで乗った。
柳井からは上関行きのバスで約55分。走行ルートの前半は市街地で、後半は海沿いを走るようになる。車窓の景色はなかなかの風情。退屈することはなかった。
海に散った鳩子の夢
さあいよいよ鳩子の湯前停留所に着いた。ウキウキしながらバスを降りる。と、目に入ったのは赤地に白い文字で「 臨時休館 」。おい嘘だろ…嘘だと言ってくれ…近くに立っていた男性スタッフに確認するとやっぱり休館だった。アッチョンブリケ!地中のパイプが破裂してしまったらしい。せめて来た証を残さなければと復旧作業現場を撮影させてもらう。貴重っちゃ貴重な絵面だけども…。
頭の中は真っ白、なんの意味があるのかもわからないまま冒頭の鳩子の湯正面入口を撮影。ようやく気を取り直すと目的をぶらり散歩に切り替えた。帰りのバスは80分後なのでね。
ちなみに鳩子の湯という名前はNHK朝ドラ「鳩子の海」の舞台が上関だったことに由来するようだ。自分は観たことないけど。
上関海峡ぶらり散歩
「道の駅 上関海峡」で鳩子てんぷらを食す
近くに道の駅があると聞いてまずは「道の駅 上関海峡」へ。徒歩数分。トイレ・特産品販売・レストラン・観光案内など一通りは揃ってる。ちょうどお昼時でレストランは満席。うぬう、まったり休憩しようと思ったのに。やむを得ずテイクアウトコーナーで「たい・はも入り 鳩子てんぷら」を買ってみた。愛媛で食べた「じゃこ天」に似てる。こいつを外のベンチで食べれば消費税8%、してやったり、わっはっは(虚勢)。
道の駅の裏手はすぐ港。室津港ですかね。風が強くて波は荒れ気味。それでも岸壁には釣り人が並んでいた。
まあそれにしても対岸が近い。こっち側が室津半島であっち側が長島ってことかな。海峡だからといって、いくらなんでも近すぎるぞ。自分の地元にこういう地形はないから新鮮だ。
道の駅の隣は上関町総合文化センターの建物。図書館などが入っている。自分に縁はないのを承知で試しにちょっとだけ中をのぞくとこんなパネルが。観光地によくある顔出し記念撮影パネルではない。
立ってる場所がユニークな室津灯台
いったん鳩子の湯へ戻り、さて次はどこへ行こう。すぐそばに特徴的な景観が広がっているのを見れば3つのキーワードがすぐに浮かんでくる:灯台・橋・対岸の崖だ。第1のスポット=橋のたもとに立つ室津灯台はちょっとかわいい大きさ。灯台へ通じる階段は封鎖されていてすぐそばまで行くことはできない。
灯台といえば高台の上にあるイメージだけど、これは波をかぶりそうな場所に立っている。大丈夫なのかね。一般車道から見下ろす位置関係ってのも珍しい。
強風が吹き付ける上関大橋
第2のスポット=海峡をまたぐ上関大橋は頭上のはるか高所に架かっているから、そこまで登っていかなくてはならない。徒歩であれば車道に沿って遠回りさせられることなくショートカットできる階段がある。ただし道は荒れている。階段の途中から見える海峡もいい感じ。逆光になっちゃうのだけが残念。
階段を登りきると道路の向かいに吉田松陰詩碑があった。おお吉田松陰か。どんな詩かといわれても困るんですけどね。室津に至りて故国を去る、みたいな?
ここには砲台が設置されていたらしい。やがて脳内に大河ドラマ花燃ゆのテーマ曲が流れてきた。んーんーんーんんんんー、んーんんんーんーんんー…おっと、これ新選組だったわ。
肝心の上関大橋はとにかく強風が吹き付けて、あおられないように歩くのが精一杯。大げさに言えば、よろけて橋から転落してもおかしくないレベル。帽子とか眼鏡とか手で押さえてないと飛ばされまっせ。景色を楽しむどころじゃなかった。往路はまったく余裕なし。どうにか1枚撮影できたのは復路。
展望台になっている上関砲台跡
第3のスポット=橋を渡った先にある崖は上関砲台跡だった。往時の砲台を連想させるものは残されておらず、一見すると普通の展望台のように思われる。目前の松の木を無視すれば見晴らしはかなりいい。ここに砲台を置きたくなるのもわかる。折しも一隻の船が海峡を通過していくのが見えた。あれが外敵の船であったなら…撃てーい、撃てーい、と妄想にふけるおじさん。
こちら側から上関大橋を撮影すると逆光にならず具合がいい。下の写真の左下にちらっと写っているのが鳩子の湯である。
リベンジは…あるのか?
こうして再び橋を渡って鳩子の湯へ戻ってきた。散歩は以上で終了。帰りのバスまであと10分。過ぎたことをいつまでも悔やんでも仕方ないが、あー、かえすがえすも残念だ。生涯の残り時間で上関にまた来ることがあるかといえば現実問題どうかなってところだからね。無念なり。
吉田松陰が夢に出てきて「少挫折を持って其の志を変ずべからず、再び来るべし」とか啓示を与えてくれれば行く決心がつくかもしれない。でもって毛利敬親公が「そうせい」と背中を押してくれないかな。
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