高知県の有名な川といえば四万十川。最後の清流なんて呼ばれたりもする。高知を旅行するならぜひ押さえておきたいスポットのひとつだ。
しかし四万十川で何をすればいいのだろう。時間とスキルの都合により、川下りや釣りなどの体験系ではなくて、見物するだけの景色系でおすすめはないか。
と思って調べると、沈下橋なる独特の橋が川のあちこちにいくつも架かっているとわかった。よし、沈下橋をチェックしながら車で下流から上流へ遡っていくことにしよう。
川の土手や中洲っぽいところを通るようになった道路はずいぶんと窮屈な幅になり、国道とは思えない様相を呈し始めた。いきなりかましてきたね。
町の中心部の大きな橋で対岸へ渡り、最初の目的地・佐田沈下橋を目指す。川沿いの県道は走りにくそうなので国道441号でアプローチした。佐田沈下橋は有名かつ観光向けに整備されているらしく、ちょいちょい看板が出てくる。
駐車場から200mくらい歩くと佐田沈下橋のたもとに着く。ちょうど団体さんも来たところである。橋の真ん中で記念撮影しちゃったりなんかしてた。ほほう、これが沈下橋か。
やけに素朴に見えるだろうけど、他に比べたらこれでも大規模な方だ。沈下橋は川が増水すると水の下に沈んでしまう。それは当初から想定ずみ、沈没上等・かかってこいや!の橋なのだ。
空は晴れ渡っているが、前日は台風並みのひどい嵐だった。そのせいだろう、川が濁っているし、水量が半端ない。四万十の清流のイメージから青く澄んだ水を期待していたんだがな~、ちと残念。
感覚的には川の水面が橋の下1mほどのところまで達しており、前日の嵐の最中は橋が沈下していた可能性がある。流れもやけに速い。いやまじで速すぎだろ。川に落ちたらまず助からないことは誰の目にも明らかだった。
そんな状況で橋に欄干なし。路肩もない中で時々車が通ると人間は脇へよけなければならない。やばい。やばすぎる。ちなみに沈下橋はどれもガチの生活道路だから、地元の方の邪魔にならないように見学しましょう。
参考までに下流側はこんなの。
坂を下ると見えてくる高瀬沈下橋は佐田よりも小さい。車ぎりぎり1台分の幅しかないぞ。地元の軽自動車はスーッと渡っていくから大したもんだ。人が脇へよけるだけの幅はなく、我々が橋を渡りきるまで車の方が待っててくれた。かたじけない。
相変わらず川は濁り流れはおそろしく速い。うーん、もっと上流へ行けば清流ぽくなってないかなあ。
肝心の橋は一部が流されちゃってた。対岸へ行くにはどうするんだろうと心配になる。こうなることも織り込みずみの構造なんだろうけど…。
ここには屋形船による遊覧船があるらしいのだが、ちょっとのぞいてみようと乗船場へ続く階段を下りていくと、階段そのものが沈下していた。なんてこったい。
江川崎で国道381号に合流するとようやく走りやすい道になった。このあたりで四万十川の流れは南北から東西へ向きを変える(下流からたどる視点でみた場合)。JR予土線が道路と並走するようになり、ちょうど「しまんトロッコ」なる黄色い車両がやって来た。
そうこうするうちに道の駅「とおわ」に到着。ちょっと休憩。
奥のテラス的なコーナーから川を眺められる。もう四万十川の中流域まで来ているはずなんだけど、泥のような色みは消えたがまだ濁った緑だな。
濁りのない川の姿を拝むにはもっと上流へ遡らないとだめか…。いったん沈下橋のことは忘れ、海洋堂ホビー館四万十へ立ち寄ることもなく、ひたすら車を走らせた。もうかなり先までワープしちゃう。
少し歩いていくと、当時見た中では最も小さくて素朴な橋が現れた。最古の沈下橋だそうな。おお、水の色もいい感じじゃないか。
橋の上から見た上流側。どこかの高原のナントカ沼と言われても納得してしまいそうな光景。しかし流れはやっぱり異様に速い。
この幅と構造では車の通行は不可。でも駐車場のそばに立派な四万十源流大橋が架かっているから交通の便は大丈夫。源流大橋の付近では川の中に入っているおじさんを見かけた。鮎釣り?ってことにしておこう。
源流大橋の少し下流にはまた別の沈下橋が確認できる。清水大橋の名前が付いている。現地まで歩いていく気力はなかったので河原から遠目に見るだけにしておいた。
最後に、一斗俵沈下橋には翌日の朝にも立ち寄った。前日より水が澄んでいることを期待してのこと。天気は曇りですが。
川の流れはずいぶんと落ち着いていた。上流の景色がこちら。
前日と比べて、さてどうでしょう。
【この旅行に関する他の記事】
しかし四万十川で何をすればいいのだろう。時間とスキルの都合により、川下りや釣りなどの体験系ではなくて、見物するだけの景色系でおすすめはないか。
と思って調べると、沈下橋なる独特の橋が川のあちこちにいくつも架かっているとわかった。よし、沈下橋をチェックしながら車で下流から上流へ遡っていくことにしよう。
四万十川の下流域:観光に適した佐田沈下橋
河口から遡上を開始
四万十川の河口があるのは県西部の四万十市。朝のうちに足摺岬の見学を終えた我ら旅の一行は、レンタカーで国道321号を北上し、土佐清水市から四万十市へ入ると、いくらも行かないうちに河口に取り付いた。川の土手や中洲っぽいところを通るようになった道路はずいぶんと窮屈な幅になり、国道とは思えない様相を呈し始めた。いきなりかましてきたね。
町の中心部の大きな橋で対岸へ渡り、最初の目的地・佐田沈下橋を目指す。川沿いの県道は走りにくそうなので国道441号でアプローチした。佐田沈下橋は有名かつ観光向けに整備されているらしく、ちょいちょい看板が出てくる。
川が増水すると沈んでしまう橋
看板にしたがって進むと、はい着きました。大きめの駐車場が用意されております。駐車場から200mくらい歩くと佐田沈下橋のたもとに着く。ちょうど団体さんも来たところである。橋の真ん中で記念撮影しちゃったりなんかしてた。ほほう、これが沈下橋か。
やけに素朴に見えるだろうけど、他に比べたらこれでも大規模な方だ。沈下橋は川が増水すると水の下に沈んでしまう。それは当初から想定ずみ、沈没上等・かかってこいや!の橋なのだ。
嵐の影響で荒ぶる四万十川
橋の途中から見た川の上流側がこちら。空は晴れ渡っているが、前日は台風並みのひどい嵐だった。そのせいだろう、川が濁っているし、水量が半端ない。四万十の清流のイメージから青く澄んだ水を期待していたんだがな~、ちと残念。
感覚的には川の水面が橋の下1mほどのところまで達しており、前日の嵐の最中は橋が沈下していた可能性がある。流れもやけに速い。いやまじで速すぎだろ。川に落ちたらまず助からないことは誰の目にも明らかだった。
そんな状況で橋に欄干なし。路肩もない中で時々車が通ると人間は脇へよけなければならない。やばい。やばすぎる。ちなみに沈下橋はどれもガチの生活道路だから、地元の方の邪魔にならないように見学しましょう。
参考までに下流側はこんなの。
高瀬沈下橋へは国道441号経由がよさげ
お次は少し上流へ行ったところにある高瀬沈下橋。佐田から川沿いを走る県道の狭さがヤバかった。素直に来た道を戻って国道441号に復帰すべきだったな。現地では橋へ下りる坂の手前に数台分の駐車スペースがある。坂を下ると見えてくる高瀬沈下橋は佐田よりも小さい。車ぎりぎり1台分の幅しかないぞ。地元の軽自動車はスーッと渡っていくから大したもんだ。人が脇へよけるだけの幅はなく、我々が橋を渡りきるまで車の方が待っててくれた。かたじけない。
相変わらず川は濁り流れはおそろしく速い。うーん、もっと上流へ行けば清流ぽくなってないかなあ。
実際に沈下しちゃってた、岩間沈下橋
お次は岩間沈下橋。ここは駐車場に加えて休憩できる茶屋とトイレがある。肝心の橋は一部が流されちゃってた。対岸へ行くにはどうするんだろうと心配になる。こうなることも織り込みずみの構造なんだろうけど…。
ここには屋形船による遊覧船があるらしいのだが、ちょっとのぞいてみようと乗船場へ続く階段を下りていくと、階段そのものが沈下していた。なんてこったい。
四万十川の中流域:道の駅「とおわ」で休憩
ところで国道441号も高瀬から岩間までの区間はところどころで非常に狭くなる。1車線幅しかなくて対向車とのすれ違いはたまにある待避所頼み。こんな状況が長く続くし、対向車はそこそこいるし、他に逃げ道もないし、運転慣れしていないと相当大変だからお覚悟を。江川崎で国道381号に合流するとようやく走りやすい道になった。このあたりで四万十川の流れは南北から東西へ向きを変える(下流からたどる視点でみた場合)。JR予土線が道路と並走するようになり、ちょうど「しまんトロッコ」なる黄色い車両がやって来た。
そうこうするうちに道の駅「とおわ」に到着。ちょっと休憩。
奥のテラス的なコーナーから川を眺められる。もう四万十川の中流域まで来ているはずなんだけど、泥のような色みは消えたがまだ濁った緑だな。
濁りのない川の姿を拝むにはもっと上流へ遡らないとだめか…。いったん沈下橋のことは忘れ、海洋堂ホビー館四万十へ立ち寄ることもなく、ひたすら車を走らせた。もうかなり先までワープしちゃう。
四万十川の上流域:かわいい一斗俵沈下橋
最古の沈下橋とようやく清流らしくなった川面
四万十町の窪川から先は再び南北へ向きを変える四万十川。いよいよ上流域へ入ってきた。心なしか水の濁りは収まってきたように見える。そうして最後に期待を寄せた一斗俵沈下橋に到着。ここも駐車場あり。少し歩いていくと、当時見た中では最も小さくて素朴な橋が現れた。最古の沈下橋だそうな。おお、水の色もいい感じじゃないか。
橋の上から見た上流側。どこかの高原のナントカ沼と言われても納得してしまいそうな光景。しかし流れはやっぱり異様に速い。
この幅と構造では車の通行は不可。でも駐車場のそばに立派な四万十源流大橋が架かっているから交通の便は大丈夫。源流大橋の付近では川の中に入っているおじさんを見かけた。鮎釣り?ってことにしておこう。
源流大橋の少し下流にはまた別の沈下橋が確認できる。清水大橋の名前が付いている。現地まで歩いていく気力はなかったので河原から遠目に見るだけにしておいた。
他にもまだたくさんある沈下橋
四万十川の沈下橋はもちろんもっとたくさんある。ここに書いたのはごく一部にすぎない。時間の制約と、車を止めやすいか、看板で誘導してくれたり道端にあったりして立ち寄りやすいか、もろもろ考慮した結果こうなった。最後に、一斗俵沈下橋には翌日の朝にも立ち寄った。前日より水が澄んでいることを期待してのこと。天気は曇りですが。
川の流れはずいぶんと落ち着いていた。上流の景色がこちら。
前日と比べて、さてどうでしょう。
【この旅行に関する他の記事】
- 愛媛が誇る現存天守:威容を放つ松山城と珠玉の宇和島城
- 坊っちゃん泳ぐべからず。道後温泉本館は改修中も入浴可
- ちょっと贅沢に、雅びなハイクラス旅館 - 道後温泉 大和屋本店
- 心はいつもリゾート気分ぜよ - あしずり温泉郷 足摺テルメ
- 衝撃度マックスの絶景が広がる四国最南端の地 - 足摺岬
- 四万十川源流の渓谷を見下ろす露天風呂 - ホテル松葉川温泉
- 坂の上の高知城:高知へ行ったら見ておきたい現存天守
- ロックだぜ。岩石づくしの高知東部観光 - 室戸岬と龍河洞