秋の群馬湯めぐり紀行もとうとう最終日。このメンバーで旅行するとダムマニアではないのになぜか張り切ってダム見学してしまう。この日も奥利根3ダムを見に行くことになった。
奥利根3ダムとは、みなかみ町の奥利根エリアにある藤原・八木沢・奈良俣ダムを指す(ここに須田貝ダムを加えて4ダムと称する場合もある)。街から遠く離れた秘境感あふれる環境と日本最大の流域面積を誇る利根川の源流域というロマンがたまらない。
ダムは良かったが、あいにくの天気だったため見栄えのする絶景とはいかなかったのだけが残念。こればっかりはしょうがないね。
ちなみに当館は観光スポット・諏訪峡をめぐる遊歩道の起点にもなっている。今回はすまんがパスさせてもらう。
割引券を無事ゲットした後は国道291号を一路北へ。JR上越線・湯檜曽駅の手前で奥利根ゆけむり街道の藤原方面へと右折する。しばらく進むと粟沢交差点というY字路があり、左右どちらの道も藤原の集落へ通じるのだが、藤原ダムへ行くなら右(道なりまっすぐ)へ行こう。左はバイパス的な道路で藤原ダムを通らない。
ダムの高さは95m。ほう、ほぼ100m級か。この形は重力式ですな。下をのぞき込むとやはり緊張する。
ダム湖(藤原湖)はこんな感じ。広くはないね、なんて言えるのも、奥只見湖とか宝仙湖とかを見ちゃってるせいかもしれない。
天端はそのまま奥利根ゆけむり街道になっていて普通に車が走っている。また今回は管理事務所へは寄らずに、さくっとダムだけを見て立ち去った。スケジュールの都合で先を急がせてもらいます。
その道の出だしのところに須田貝ダムがあった。でも鉄柵に囲まれた発電施設のようなものが見えるだけで見学用に一般開放されているのかどうかもよくわからない。とくにこだわりもないし深追いせずスルー。
路面の状態は良好だが道幅は狭い。途中にあったトンネルは先入優先でうまくやってね的な、絶対にすれ違い不可能な、素掘りとは言わないまでも凹凸の目立つ壁がワイルドなやつだった。
やがて矢木沢ダムが見える橋まで来た。一般の観光客にとって下流側からダムが見えるのはここだけじゃないかな。ダムまでの距離は結構あるけど。
3階が資料館になっている。熊の剥製がありやしたぜ。
ネイチャービューの隣に管理事務所があってダムカードをもらえる。事務所の裏側にはダム湖(奥利根湖)に張り出す展望所があった。
奥に見える三国山脈を北へ越えていった先は新潟県の南魚沼市で、昨秋行った三国川ダムに達する位置関係。また、おおよそ西方向には今朝までいた貝掛温泉があるし東方向は尾瀬。とんでもないところまで深入りしちゃったなあ。
ではダムの高さを実感しに行こう。天端の起点からまず1枚。この形はアーチ式ですな。高さは131m、下方に見えるのは発電施設である。
このクラスの高さになると吸い込まれそうになる感が半端ない。スマホを持つ手がこわばってしまう。そして下流側の景色がこれ。どこまでも人里の気配がまったくない。
なお、普通よくあるようにダム本体から放流するわけではない。ダムの脇にゲートと吐水路がある。
この吐水路は下流地点で我々が車で走ってきた管理用道路の頭上をクロスし、その直後が終点=水の出口。だから放流された水は道路の真上を通過してすぐにスキージャンプ選手のように射出される格好になる。貝掛温泉の露天風呂の樋になってる湯口を連想するね。面白そう。※春に放流見学イベントをやっているみたい。
まず下流側。遊歩道云々の看板が立ってて、もしかしたら歩いて天端まで登っていけるのか? しかしこの雨ではどうにもならない。写真を撮ってすぐ退散。
この形はロックフィルダムですな。高さは日本で3番めの158mとのことだが、見た目の印象だと数字ほどの高さを感じない。傾斜がゆるいロックフィルの形状ゆえか。
ダム側は展望室になっていて望遠鏡なんかもある。天候が絶望的なまま外へ出られない最悪のケースに備えて、室内からガラス窓越しにダムを撮影しておいた。
うーん、いくら待っても状況は変わりそうもないな。えーい、埒が明かん、と雨の中へ飛び出した。外は霧に覆われた真っ白な世界になっちゃってるけどやむを得ん。ダム湖(ならまた湖)はこんな感じ。晴れていれば見事な景色だったろう。
奈良俣ダムも最初に下から見上げた時点でわかる通り、脇に吐水路がある。矢木沢ダムのようなギミックはなくて直線的だ。
こうして奥利根3ダムの見学を終えて水上の市街地へと戻っていった。道中には宝川をはじめ、いくつもの温泉の看板が見られた。ゆけむり街道っていうくらいだし沿道に温泉は多そうだね。
天気の良い時に温泉とセットで奥利根ダム周遊ってのはありかもしれない。
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奥利根3ダムとは、みなかみ町の奥利根エリアにある藤原・八木沢・奈良俣ダムを指す(ここに須田貝ダムを加えて4ダムと称する場合もある)。街から遠く離れた秘境感あふれる環境と日本最大の流域面積を誇る利根川の源流域というロマンがたまらない。
ダムは良かったが、あいにくの天気だったため見栄えのする絶景とはいかなかったのだけが残念。こればっかりはしょうがないね。
奥利根の最前線にある藤原ダム
奥利根ゆけむり街道を行く
旅の最終日、湯沢町の貝掛温泉をチェックアウトした我々は関越道で湯沢IC→水上ICへと移動した。天気は曇り。どうにか持ちこたえてくれよと祈りながら道の駅「みなかみ水紀行館」へ。時間に余裕があったら立ち寄るつもりの宝川温泉の割引券をゲットするためである。※結局は行かずじまい。ちなみに当館は観光スポット・諏訪峡をめぐる遊歩道の起点にもなっている。今回はすまんがパスさせてもらう。
割引券を無事ゲットした後は国道291号を一路北へ。JR上越線・湯檜曽駅の手前で奥利根ゆけむり街道の藤原方面へと右折する。しばらく進むと粟沢交差点というY字路があり、左右どちらの道も藤原の集落へ通じるのだが、藤原ダムへ行くなら右(道なりまっすぐ)へ行こう。左はバイパス的な道路で藤原ダムを通らない。
藤原ダムとの再会
水上ICから20分ほどで藤原ダムに着く。ここは昨年の夏に宝川温泉を訪れた際にも立ち寄っていた。管理事務所でダムカードをもらった記憶があるな。ダムの高さは95m。ほう、ほぼ100m級か。この形は重力式ですな。下をのぞき込むとやはり緊張する。
ダム湖(藤原湖)はこんな感じ。広くはないね、なんて言えるのも、奥只見湖とか宝仙湖とかを見ちゃってるせいかもしれない。
天端はそのまま奥利根ゆけむり街道になっていて普通に車が走っている。また今回は管理事務所へは寄らずに、さくっとダムだけを見て立ち去った。スケジュールの都合で先を急がせてもらいます。
利根川の「はじまり」に近い矢木沢ダム
秘境の中の管理用道路を行く
お次の矢木沢ダムは藤原ダムから30分くらい。そのうち約20分は、ゆけむり街道を外れて「矢木沢ダム管理専用道路」のような看板の立つ、くねくねカーブの山道に費やされる。その道の出だしのところに須田貝ダムがあった。でも鉄柵に囲まれた発電施設のようなものが見えるだけで見学用に一般開放されているのかどうかもよくわからない。とくにこだわりもないし深追いせずスルー。
路面の状態は良好だが道幅は狭い。途中にあったトンネルは先入優先でうまくやってね的な、絶対にすれ違い不可能な、素掘りとは言わないまでも凹凸の目立つ壁がワイルドなやつだった。
やがて矢木沢ダムが見える橋まで来た。一般の観光客にとって下流側からダムが見えるのはここだけじゃないかな。ダムまでの距離は結構あるけど。
巨大なダムの規模を実感する
あとはダムの高さ分だけ道をどんどん上っていくと天端から200mほど手前の位置に駐車場がある。車を止めて歩いていくとまず現れたのがネイチャービュー矢木沢なる施設。3階が資料館になっている。熊の剥製がありやしたぜ。
ネイチャービューの隣に管理事務所があってダムカードをもらえる。事務所の裏側にはダム湖(奥利根湖)に張り出す展望所があった。
奥に見える三国山脈を北へ越えていった先は新潟県の南魚沼市で、昨秋行った三国川ダムに達する位置関係。また、おおよそ西方向には今朝までいた貝掛温泉があるし東方向は尾瀬。とんでもないところまで深入りしちゃったなあ。
ではダムの高さを実感しに行こう。天端の起点からまず1枚。この形はアーチ式ですな。高さは131m、下方に見えるのは発電施設である。
このクラスの高さになると吸い込まれそうになる感が半端ない。スマホを持つ手がこわばってしまう。そして下流側の景色がこれ。どこまでも人里の気配がまったくない。
おもしろい放流方式
天端の終点で道は終わって行き止まり。利根川最奥部のダムの最奥部で記念に1枚。あらためて大規模だなーと思う。あとは引き返すだけ。なお、普通よくあるようにダム本体から放流するわけではない。ダムの脇にゲートと吐水路がある。
この吐水路は下流地点で我々が車で走ってきた管理用道路の頭上をクロスし、その直後が終点=水の出口。だから放流された水は道路の真上を通過してすぐにスキージャンプ選手のように射出される格好になる。貝掛温泉の露天風呂の樋になってる湯口を連想するね。面白そう。※春に放流見学イベントをやっているみたい。
豪雨の中の奈良俣ダム
下から天端まで歩いて登れる
矢木沢ダムを見学中にわりと大粒の雨が降ってきた。ついに来てしまったか…。できれば傘なしで最後までいきたかったんだが。ゲリラ豪雨一歩手前くらいの強い雨の中をゆけむり街道に沿って、とにかく奈良俣ダムへと向かった。まず下流側。遊歩道云々の看板が立ってて、もしかしたら歩いて天端まで登っていけるのか? しかしこの雨ではどうにもならない。写真を撮ってすぐ退散。
この形はロックフィルダムですな。高さは日本で3番めの158mとのことだが、見た目の印象だと数字ほどの高さを感じない。傾斜がゆるいロックフィルの形状ゆえか。
ヒルトップ奈良俣へ避難
車でゆけむり街道をもう少し先まで行ってから脇道のトンネルを抜けるとダム資料館「ヒルトップ奈良俣」がある。ひとまず雨が落ち着くのを待つべく資料館の中へ。ダム側は展望室になっていて望遠鏡なんかもある。天候が絶望的なまま外へ出られない最悪のケースに備えて、室内からガラス窓越しにダムを撮影しておいた。
うーん、いくら待っても状況は変わりそうもないな。えーい、埒が明かん、と雨の中へ飛び出した。外は霧に覆われた真っ白な世界になっちゃってるけどやむを得ん。ダム湖(ならまた湖)はこんな感じ。晴れていれば見事な景色だったろう。
恐怖感が和らぐから余計に注意
ようやく霧が晴れてきて下流側の見通しがマシになってきたので撮ってみた。ロックフィルだとのぞき込む恐怖感がいくらか和らぐ気がする。といっても油断は禁物。転落注意。固定の手すりや柵はなくて鎖がかかってるだけだし。奈良俣ダムも最初に下から見上げた時点でわかる通り、脇に吐水路がある。矢木沢ダムのようなギミックはなくて直線的だ。
こうして奥利根3ダムの見学を終えて水上の市街地へと戻っていった。道中には宝川をはじめ、いくつもの温泉の看板が見られた。ゆけむり街道っていうくらいだし沿道に温泉は多そうだね。
天気の良い時に温泉とセットで奥利根ダム周遊ってのはありかもしれない。
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