福島県郡山市笹川にある笹の川酒造。日本酒から焼酎からウイスキーまで手広く作っているメーカーだ。しかし本記事で紹介するのはそっちじゃない。
取り上げるのは似た住所の福島県郡山市安積町笹川にある「月光温泉クアハイム」の方。夏の福島一人旅の2日目に立ち寄り入浴で行ってみた。ぬるいとは言えないお湯なので、もっと涼しい時期の方がマッチする感じだけど、温泉の質は良い。
しかも源泉が惜しみなく豪快にかけ流される様はなかなか壮観。住宅街の中にこんな温泉施設があるなんて、ちょっと意外だった。
自分は前泊地の磐梯熱海温泉・紅葉館きらくやをチェックアウトした後、磐越西線で郡山駅に着いたら、そこから路線バスで月光温泉近くまで運んでもらう計画だった。ところが、事前にネットの乗換案内で調べておいた時刻に出発するバス便が、現地のバス停の時刻表には存在してなかった。
もしかして減便されちゃったのか?…次の便は80分後だぞ。そんなに待つくらいならと、安積永盛駅から歩く作戦に切り替えた。
安積永盛駅を出たら笹の川酒造の旗だか看板だかを横目に陸橋を渡って線路の西側へ。県道17号という大きめの道路まで行ってひたすら南下し、かわら食堂なる大衆食堂のある交差点を右折。
ゆるい坂を上りきったら「月光温泉/この先」の看板にしたがってY字路を右へ。新興住宅地の中を5分ほど進んでいくと冒頭写真の建物が現れる。お疲れ様でした。
下足箱と同じ番号のロッカー鍵を受け取って大浴場へ進む。細長いタイプのロッカーが並ぶ脱衣所で自分の番号を探して荷物や服をしまう。準備万端、じゃあ入るか。その前に分析書を確認すると「アルカリ泉単純温泉、低張性、アルカリ性、温泉」とあった。
浴室内に洗い場はたくさん。しかも壁際にカランやシャワーが取り付けてある一般的なやつのほか、円柱に沿ってこれでもかとぎっしり取り付けたやつも見える。数的には十分と思われる。そもそも平日の昼だったこともあり客の数は少ない。よしよし。
お湯の見た目は透明で微かに緑色を帯びている。浴槽の底のタイルの色を反映しているだけかもしれぬが、実際のところはよくわからない。浸かってみると適温。熱くはないけどぬるくもない。
内湯で泡付きとか湯の花の存在はとくに認識されなかった。一方でちょっとしたタマゴ臭やアルカリ性らしいヌメヌメがあった。浸かっているうちになんかじわじわ効いてくる感じもあるし、温泉気分は十二分に堪能できる。
もっと奥には打たせ湯コーナーがあるようだった。今回はパス。
メイン浴槽の反対側の隣には水風呂。ぬる湯は好きでもガチの水風呂は苦手なんだけど、ここのは冷たすぎなくて入りやすい。誇張覚悟でいえば32℃前後のぬる湯と同じような感覚で入れる。クールダウンにはもってこいだ。
実際のところ、トータルで最も長い時間浸かっていたのはこの水風呂だった気が…。温泉めぐりのために来たんじゃないのか?!…って細けえことはいいんだよ。それに月光温泉は心なしか効きが強いように思える。温泉にこだわって長湯するとノックダウンされそうなパワーがあった。
露天風呂は10名以上いける石の浴槽で、内湯メインほどではないがそこそこの湯量が投入されている。周囲は背の高い鉄板(?)がずらっと並んで目隠しされているために眺望はない。
鉄板の手前には背の低い典型的な柵があるから、昔は鉄板がなくてもっと開放的だったかもしれない。周辺が宅地開発されたのにあわせて風紀云々で対策したんじゃないか。「隣が住宅なのでお静かに」的な注書きもあったし。
浸かってみると内湯よりも若干ぬるい。屋根がないので日影になる部分を探して収まるといい感じだ。
内湯との違いは、お湯の中に細かい泡粒が行き場を求めて多数漂っており、それらが腕などにびっしり付着する。いわゆる泡付きのよい温泉だった。へー、こいつは結構なお点前だ。もっとぬるければずっと浸かりっぱなしでいたんだろうなあ。
こうして露天風呂と水風呂を往復しながら1時間ちょっとで大浴場を出た。
もし1時間コースを利用していたらさっさと退出して駅へ向かわなければならなかった。2時間コースだからできた芸当だ。まあ最初からこの展開を狙ってましたけど。
クールダウンしつつエネルギーを補給し、炎天下を歩く体力を十分に蓄えてから安積永盛駅へ向けて出発すると、道の向かいに「大浴場入口」の看板を付けた小さな建物があるのに気づいた。
事前のネット調査によると月光温泉には今回訪れた「クアハイム」の他に、町の銭湯的なポジションの「月光温泉大浴場」があるという。もしやこれか。マニアの方々はこちらのお湯を好むっぽいから、泉質重視で月光温泉を訪れるなら、クアハイムとあわせてこちらもお試しになってはいかが。
【この旅行に関する他の記事】
取り上げるのは似た住所の福島県郡山市安積町笹川にある「月光温泉クアハイム」の方。夏の福島一人旅の2日目に立ち寄り入浴で行ってみた。ぬるいとは言えないお湯なので、もっと涼しい時期の方がマッチする感じだけど、温泉の質は良い。
しかも源泉が惜しみなく豪快にかけ流される様はなかなか壮観。住宅街の中にこんな温泉施設があるなんて、ちょっと意外だった。
月光温泉クアハイムへのアクセス
月光温泉クアハイムの最寄り駅はJR東北本線・安積永盛。郡山から一駅だけ東京寄りになる。駅から当湯までは約2キロ、徒歩で30分近くかかる。自分は前泊地の磐梯熱海温泉・紅葉館きらくやをチェックアウトした後、磐越西線で郡山駅に着いたら、そこから路線バスで月光温泉近くまで運んでもらう計画だった。ところが、事前にネットの乗換案内で調べておいた時刻に出発するバス便が、現地のバス停の時刻表には存在してなかった。
もしかして減便されちゃったのか?…次の便は80分後だぞ。そんなに待つくらいならと、安積永盛駅から歩く作戦に切り替えた。
安積永盛駅を出たら笹の川酒造の旗だか看板だかを横目に陸橋を渡って線路の西側へ。県道17号という大きめの道路まで行ってひたすら南下し、かわら食堂なる大衆食堂のある交差点を右折。
ゆるい坂を上りきったら「月光温泉/この先」の看板にしたがってY字路を右へ。新興住宅地の中を5分ほど進んでいくと冒頭写真の建物が現れる。お疲れ様でした。
豊富な源泉かけ流しを楽しめる月光温泉
細かいコース設定あり
では入館。下足箱の鍵を受付に預けたら、1時間・2時間・4時間・1日コースから選んで料金を払う。1日コースには館内着・タオル・バスタオルが付くけど他は付かない。今回は2時間コースにした。750円。下足箱と同じ番号のロッカー鍵を受け取って大浴場へ進む。細長いタイプのロッカーが並ぶ脱衣所で自分の番号を探して荷物や服をしまう。準備万端、じゃあ入るか。その前に分析書を確認すると「アルカリ泉単純温泉、低張性、アルカリ性、温泉」とあった。
浴室内に洗い場はたくさん。しかも壁際にカランやシャワーが取り付けてある一般的なやつのほか、円柱に沿ってこれでもかとぎっしり取り付けたやつも見える。数的には十分と思われる。そもそも平日の昼だったこともあり客の数は少ない。よしよし。
大量のお湯が入って出ていく迫力の内湯
メインの浴槽は10名くらいいけそうなサイズで、湯口から大量のお湯がザバザバ投入されていた。源泉かけ流しのはずだから相当に湯量が豊富なんだろう。当然ながらオーバーフローして出ていく量もかなりのもので、床一面に川のような流れができている。こりゃすごい。お湯の見た目は透明で微かに緑色を帯びている。浴槽の底のタイルの色を反映しているだけかもしれぬが、実際のところはよくわからない。浸かってみると適温。熱くはないけどぬるくもない。
内湯で泡付きとか湯の花の存在はとくに認識されなかった。一方でちょっとしたタマゴ臭やアルカリ性らしいヌメヌメがあった。浸かっているうちになんかじわじわ効いてくる感じもあるし、温泉気分は十二分に堪能できる。
思わぬダークホース・水風呂
メイン浴槽の隣には5名サイズの浴槽、そのまた隣に4名サイズの浴槽が並ぶ。これらは温度の違いで分けてるのかなと思いつつ、一瞬だけ入ってすぐ出たのでコメントできません。いずれもジャグジーの泡がボコボコしていて、そっちの系統は得意じゃないんでね。もっと奥には打たせ湯コーナーがあるようだった。今回はパス。
メイン浴槽の反対側の隣には水風呂。ぬる湯は好きでもガチの水風呂は苦手なんだけど、ここのは冷たすぎなくて入りやすい。誇張覚悟でいえば32℃前後のぬる湯と同じような感覚で入れる。クールダウンにはもってこいだ。
実際のところ、トータルで最も長い時間浸かっていたのはこの水風呂だった気が…。温泉めぐりのために来たんじゃないのか?!…って細けえことはいいんだよ。それに月光温泉は心なしか効きが強いように思える。温泉にこだわって長湯するとノックダウンされそうなパワーがあった。
泡付きがあって大変よろしい感じの露天風呂
さてお次は露天風呂へ。しかし扉から外へ出ても風呂は見えない。通路の先の角を曲がったところにあるからだ。初見はちょっと焦る。露天風呂は10名以上いける石の浴槽で、内湯メインほどではないがそこそこの湯量が投入されている。周囲は背の高い鉄板(?)がずらっと並んで目隠しされているために眺望はない。
鉄板の手前には背の低い典型的な柵があるから、昔は鉄板がなくてもっと開放的だったかもしれない。周辺が宅地開発されたのにあわせて風紀云々で対策したんじゃないか。「隣が住宅なのでお静かに」的な注書きもあったし。
浸かってみると内湯よりも若干ぬるい。屋根がないので日影になる部分を探して収まるといい感じだ。
内湯との違いは、お湯の中に細かい泡粒が行き場を求めて多数漂っており、それらが腕などにびっしり付着する。いわゆる泡付きのよい温泉だった。へー、こいつは結構なお点前だ。もっとぬるければずっと浸かりっぱなしでいたんだろうなあ。
こうして露天風呂と水風呂を往復しながら1時間ちょっとで大浴場を出た。
別の月光温泉大浴場もあるよ
ランチと列車待ちの時間調整を兼ねて休憩所の大広間で軽く飲食することにした。手打ちせいろそばとノンアルビールを注文。空調の効いた部屋で小腹を満たしつつ休憩。もし1時間コースを利用していたらさっさと退出して駅へ向かわなければならなかった。2時間コースだからできた芸当だ。まあ最初からこの展開を狙ってましたけど。
クールダウンしつつエネルギーを補給し、炎天下を歩く体力を十分に蓄えてから安積永盛駅へ向けて出発すると、道の向かいに「大浴場入口」の看板を付けた小さな建物があるのに気づいた。
事前のネット調査によると月光温泉には今回訪れた「クアハイム」の他に、町の銭湯的なポジションの「月光温泉大浴場」があるという。もしやこれか。マニアの方々はこちらのお湯を好むっぽいから、泉質重視で月光温泉を訪れるなら、クアハイムとあわせてこちらもお試しになってはいかが。
【この旅行に関する他の記事】
- 個性的な風呂に受けたディープなインパクト - 新菊島温泉ホテル
- ぬる湯あつ湯を備えた気楽なお宿 - 磐梯熱海温泉 紅葉館きらくや
- 新鮮なぬる湯とのんびりできる環境が最高 - 湯岐温泉 山形屋旅館
- 旅のお供に。水戸近郊の好温泉 - ひたちなか温泉 喜楽里別邸