各都道府県に「温泉宿に泊まったことがある」フラグを立てることが当面の目標になっているおじさん。その一環として、東京圏に住んでいるのに、わざわざ都内で宿泊することにしたのである…アホやこいつ。
おひとりさまOKで、お高くなくて、という条件だと選択肢は温泉付きビジネスホテルになる。素泊まりになるのはしょうがない。
そうして目をつけたのが町田市にあるホテル「ラクシオ・イン」。宿泊中は道路の向かいにある日帰り温泉「ロテン・ガーデン」を利用することができる。お湯はなかなかのものだったし、旅行気分が出にくい近場のわりには妙にワクワク感があって楽しい“お泊まり”だった。
今回の経緯を整理しよう。ある真冬の週末に擬似的な2泊3日の計画を立てた。なぜ擬似的かというと、初日の夜はラクシオ・インが満室だったため、やむなく「自宅」という名の妄想内ホテルに泊まったからだ。
北口を出たら左方向へ。スマホのナビ等を頼りに東京環状(国道16号のバイパスじゃない細い方の道路)へ入ってもらいたい。あとはずっと道なりに八王子方面へ北上するだけ。上り坂が続くから意外としんどいよ。
まず目の前に現れたのがロテン・ガーデン。
時刻は15時頃で、車がばんばんやって来ては入っていく。うっわー混雑してそう。曜日が曜日だからしゃあない。少し前に大阪は河内松原「You, ゆ~」の混雑ぶりを経験した身なら大丈夫、きっと耐えられるさと自分に言い聞かせる。
ロテン・ガーデンから交差点を挟んで斜向かいのあたりに目指すラクシオ・インがあった。
部屋は6階の禁煙シングル。まだ新しい感じでよろしいじゃないか。強引に詰め込んだような狭苦しさはなく一人なら十分すぎるほどに快適だ。
トイレ洗面を含めて古さは微塵もなく、隙のない清潔感といい、なかなかの好物件といえる。窓の外はこんな感じ(翌朝撮影)。
写真中央の建物がロテン・ガーデン。奥の高層タワー群が橋本駅周辺。交差点の角にはコンビニがある。こいつぁ便利だね。
備え付けの利用案内を読むと「ロビーはWiFi、客室は有線LAN」と書いてあった。持参したPCには有線の口がないから、あきらめてテザリングでカバーした。そしたら翌朝、テレビの説明カードの下に隠れてたWiFiの設定情報を発見…なんだ部屋でも使えたのか。しっかり調べればよかった。
受付は4階にある。行った時点で下足箱は空きが少ない状況。やばい混んでるわー。ラクシオ宿泊者は受付で部屋のカードキーを見せればOK。下足箱の鍵と引き換えに後精算用の番号付き腕輪・タオル・バスタオル・館内着を受け取る。宿泊中は何回来てもOKで、タオル等はそのたびに出してくれる。
大浴場は日ごとに男女の入れ替えがあると思われる。この日の男湯は左手の和風風呂だった。脱衣所で空きロッカーを探すもなかなか見つからず、奥のちょっと使いにくい位置にどうにか空きを見つけた。やばい混んでるわー。
掲示された分析書には「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、アルカリ性、低張性、温泉」とあった。
内湯のメイン浴槽は20名分くらいのサイズ。黒湯っていうんですかね、濃い褐色のお湯で満たされ、底は見えない。入ってみるとややぬるめ。自分は熱くない方が好きなのでちょうどいい。
アルカリ性の重曹泉だからヌルヌル感がある。お肌つるつるになるやつだ。モール臭もしっかりある。見た目の黒さと相まって、家庭や一般銭湯では味わえない温泉気分にすっかり満足。湯量は全然違うがクリーンスパ市川の源泉露天風呂を連想した。
向かいには4名規模のジャグジー風呂と2~3名規模の水風呂。ジャグジー風呂のお湯はごく薄い褐色が付いているようにも見え、少し温泉を混ぜてあるのかな。ただしはっきりと消毒の塩素臭がする。
奥には2名サイズ×3区画に仕切られ、高低差がついた3段の渓流風呂。高い段からあふれたお湯が低い段へ流れ込む。河辺・梅の湯にあった井桁湯みたいなもんか。底が浅くて寝湯っぽく使うことができる。ここも黒湯。
その隣は打たせ湯だ。お湯が落下するというより、ものすごい勢いで吹き付ける感じ。もはや高圧洗浄レベル。足元には渓流風呂からあふれたお湯が集まっている。自分は見学するだけで試さなかった。
広い方の風呂は5~6名規模で簡単な屋根がついている。狭い方は屋根なしで2~3名規模。なぜか狭い方に人気が集まっていて埋まりがちだった。
ほう、ここは源泉かけ流しか、結構結構。すると他の内湯や露天風呂は黒湯が投入されていても循環なり何なりされているってことか(加水はしてないみたい)。でも正直に白状すると、おじさんには違いがわからなかった。うまい工夫でもしてるんだろうか。
他の客も同じように大きな差を感じていない(?)のか、「何が何でも源泉かけ流しをゲット」といった争いの雰囲気はなく、階上も階下も似たような人口密度だった。字面でいえばそりゃあ源泉かけ流しがいいに決まっているけど、人が我先に集中して殺伐とするよりは平和な方がいい。
ロマンチックなことを考える柄じゃあないが、ふだんは夜外にいても星を見ようなんて思いもしないからね。地面、コンビニの灯り、信号機、そんなところにしか目が行かないわ。
ぬるめの温泉にゆっくり浸かりながら見上げる星空…都内の日帰り温泉なんだけど日常の延長ではない感覚、ちょうどいい気分転換になった。脳内では坂本九の歌声が流れ続けてたな。
まずはビールとおつまみセットでプハー。
これだけでもう十分て感じだったが、調子に乗って焼酎お湯割りを注文。それに今日は瀬音の湯で自販機のポテト&フライドチキンを食べたきりだ(まったく同じ自販機がラクシオ・インにもあった…)。もう少し栄養を摂った方がよかろうと、韓国風冷麺を追加。
あー、お腹いっぱい。ラクシオ・インに夕食付きプランで泊まった場合も、夕食会場はここ「竹」になるようだ。もちろん相応のちゃんとした料理が出てくる。
おかずはスクランブルエッグ・ウインナー・ミニハンバーグ・サラダ程度。パン以外にご飯や味噌汁があって和食風の組み立てができるのは意外だった。加えて活力の源・朝カレーが推奨されていた。
コーヒーもあり。もれなく提供されるサービスの朝食としては十分な水準だと思った。満室の朝にどうなるのかはさておき、この時は会場に余裕があり、品切れや早いもの勝ち競争はなく平和そのものだった。
擬似的な2泊3日の東京旅行はこれでおしまい。橋本から職場へ直行して、何食わぬ顔で仕事についた。温泉の匂いをプンプンさせてたりしなかっただろうな。まあいいや、楽しかった思い出を糧に、今週もまたがんばりましょう。
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おひとりさまOKで、お高くなくて、という条件だと選択肢は温泉付きビジネスホテルになる。素泊まりになるのはしょうがない。
そうして目をつけたのが町田市にあるホテル「ラクシオ・イン」。宿泊中は道路の向かいにある日帰り温泉「ロテン・ガーデン」を利用することができる。お湯はなかなかのものだったし、旅行気分が出にくい近場のわりには妙にワクワク感があって楽しい“お泊まり”だった。
ラクシオ・イン(ロテン・ガーデン)へのアクセス
東京旅行の2泊目として
ラクシオ・インの住所は東京都町田市だが、最寄り駅はJR横浜線・相模線/京王相模原線の橋本だから神奈川県になるのかな(最短ルートの歩行距離でいえば隣の相原駅の方が若干近いようだ)。今回の経緯を整理しよう。ある真冬の週末に擬似的な2泊3日の計画を立てた。なぜ擬似的かというと、初日の夜はラクシオ・インが満室だったため、やむなく「自宅」という名の妄想内ホテルに泊まったからだ。
東京環状沿いに立つホテル
旅の2日目はまず秋川渓谷にある瀬音の湯へ立ち寄り入浴し、午後になって橋本駅へ移動してきた。ロテン・ガーデンが1時間に1本の送迎バスを出しているけど、自分は30分かけて歩いてみた。北口を出たら左方向へ。スマホのナビ等を頼りに東京環状(国道16号のバイパスじゃない細い方の道路)へ入ってもらいたい。あとはずっと道なりに八王子方面へ北上するだけ。上り坂が続くから意外としんどいよ。
まず目の前に現れたのがロテン・ガーデン。
時刻は15時頃で、車がばんばんやって来ては入っていく。うっわー混雑してそう。曜日が曜日だからしゃあない。少し前に大阪は河内松原「You, ゆ~」の混雑ぶりを経験した身なら大丈夫、きっと耐えられるさと自分に言い聞かせる。
ロテン・ガーデンから交差点を挟んで斜向かいのあたりに目指すラクシオ・インがあった。
新しくて快適な部屋
ではチェックイン。部屋のカードキーを受け取ってエレベータへ向かう。途中に快眠枕コーナーがあった。ゲルマニウム低反発・高反発モールド・パイプ・羽根枕がずらり。自分は部屋にあったデフォルト枕で十分だったが、結構なサービスですな。部屋は6階の禁煙シングル。まだ新しい感じでよろしいじゃないか。強引に詰め込んだような狭苦しさはなく一人なら十分すぎるほどに快適だ。
トイレ洗面を含めて古さは微塵もなく、隙のない清潔感といい、なかなかの好物件といえる。窓の外はこんな感じ(翌朝撮影)。
写真中央の建物がロテン・ガーデン。奥の高層タワー群が橋本駅周辺。交差点の角にはコンビニがある。こいつぁ便利だね。
備え付けの利用案内を読むと「ロビーはWiFi、客室は有線LAN」と書いてあった。持参したPCには有線の口がないから、あきらめてテザリングでカバーした。そしたら翌朝、テレビの説明カードの下に隠れてたWiFiの設定情報を発見…なんだ部屋でも使えたのか。しっかり調べればよかった。
日帰り温泉「ロテン・ガーデン」入浴体験記
やはり混雑していた館内
部屋で30分ほど休憩してからロテン・ガーデンへ行ってみた。本当はすぐ隣りにあって、館内直結で、館内着+スリッパの格好で往復できたら最高だけど、まあ贅沢は言うまい。受付は4階にある。行った時点で下足箱は空きが少ない状況。やばい混んでるわー。ラクシオ宿泊者は受付で部屋のカードキーを見せればOK。下足箱の鍵と引き換えに後精算用の番号付き腕輪・タオル・バスタオル・館内着を受け取る。宿泊中は何回来てもOKで、タオル等はそのたびに出してくれる。
大浴場は日ごとに男女の入れ替えがあると思われる。この日の男湯は左手の和風風呂だった。脱衣所で空きロッカーを探すもなかなか見つからず、奥のちょっと使いにくい位置にどうにか空きを見つけた。やばい混んでるわー。
掲示された分析書には「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、アルカリ性、低張性、温泉」とあった。
ヌルヌルの黒湯が印象的な内湯
浴室に突撃すると、うわあやっぱりお客さんがいっぱい。それでも洗い場は相当な数を用意してあって難民が発生していなかったのは救い。後述の通り、湯船も広くて数が多いから、お客さんは多いんだけどぎっしりの芋洗い状態ではなく、まあまあいい感じで過ごせるのが良かった。内湯のメイン浴槽は20名分くらいのサイズ。黒湯っていうんですかね、濃い褐色のお湯で満たされ、底は見えない。入ってみるとややぬるめ。自分は熱くない方が好きなのでちょうどいい。
アルカリ性の重曹泉だからヌルヌル感がある。お肌つるつるになるやつだ。モール臭もしっかりある。見た目の黒さと相まって、家庭や一般銭湯では味わえない温泉気分にすっかり満足。湯量は全然違うがクリーンスパ市川の源泉露天風呂を連想した。
向かいには4名規模のジャグジー風呂と2~3名規模の水風呂。ジャグジー風呂のお湯はごく薄い褐色が付いているようにも見え、少し温泉を混ぜてあるのかな。ただしはっきりと消毒の塩素臭がする。
とっても大きな露天風呂
続いて露天エリアへ出てみた。手前には広い広いメインの露天風呂。30人くらいいけるんじゃないか。お湯の特徴は内湯メインと同様。一角に大きな液晶テレビが取り付けてあり、どこかの局の番組を流していた。ああいうテレビのチャンネル権てどうなってるんだろう。奥には2名サイズ×3区画に仕切られ、高低差がついた3段の渓流風呂。高い段からあふれたお湯が低い段へ流れ込む。河辺・梅の湯にあった井桁湯みたいなもんか。底が浅くて寝湯っぽく使うことができる。ここも黒湯。
その隣は打たせ湯だ。お湯が落下するというより、ものすごい勢いで吹き付ける感じ。もはや高圧洗浄レベル。足元には渓流風呂からあふれたお湯が集まっている。自分は見学するだけで試さなかった。
最上階の源泉かけ流し露天風呂
まだ終わりじゃない。「←源泉かけ流し風呂」の案内札とともに上り階段がある。上っていくと2つの露天風呂があった。囲いがあるから下界を眺められるわけではないが、一種の最上階展望デッキ的な雰囲気はある。広い方の風呂は5~6名規模で簡単な屋根がついている。狭い方は屋根なしで2~3名規模。なぜか狭い方に人気が集まっていて埋まりがちだった。
ほう、ここは源泉かけ流しか、結構結構。すると他の内湯や露天風呂は黒湯が投入されていても循環なり何なりされているってことか(加水はしてないみたい)。でも正直に白状すると、おじさんには違いがわからなかった。うまい工夫でもしてるんだろうか。
他の客も同じように大きな差を感じていない(?)のか、「何が何でも源泉かけ流しをゲット」といった争いの雰囲気はなく、階上も階下も似たような人口密度だった。字面でいえばそりゃあ源泉かけ流しがいいに決まっているけど、人が我先に集中して殺伐とするよりは平和な方がいい。
夜の露天風呂で、見上げでごらん
夜21時頃にもまたロテン・ガーデンへ来てみた。夕方よりは空いていたが、お子様を含めてまだ結構な人数がいる。すごい人気じゃないの。階上の源泉露天風呂に浸かりながら夜空を見上げると、都会なりにいくつかの明るい星が確認できた。オリオン座なんかはすぐにわかるね。ロマンチックなことを考える柄じゃあないが、ふだんは夜外にいても星を見ようなんて思いもしないからね。地面、コンビニの灯り、信号機、そんなところにしか目が行かないわ。
ぬるめの温泉にゆっくり浸かりながら見上げる星空…都内の日帰り温泉なんだけど日常の延長ではない感覚、ちょうどいい気分転換になった。脳内では坂本九の歌声が流れ続けてたな。
素泊まりでも実質2食付きの体験ができる
ロテン・ガーデンで夕食を
素泊まりだから一般の温泉旅館のような食事はない。コンビニ弁当だと旅行気分が出ないんで、夕食はロテン・ガーデン3階の和食処「竹」を利用した。外向きカウンター式のぼっち席が用意されているのはGood。わかってらっしゃる。まずはビールとおつまみセットでプハー。
これだけでもう十分て感じだったが、調子に乗って焼酎お湯割りを注文。それに今日は瀬音の湯で自販機のポテト&フライドチキンを食べたきりだ(まったく同じ自販機がラクシオ・インにもあった…)。もう少し栄養を摂った方がよかろうと、韓国風冷麺を追加。
あー、お腹いっぱい。ラクシオ・インに夕食付きプランで泊まった場合も、夕食会場はここ「竹」になるようだ。もちろん相応のちゃんとした料理が出てくる。
お得感ある朝食サービス
ラクシオ・インでは素泊まりでももれなく朝食サービスが付いてくる。じゃあ朝食付きと最初から書けばいいじゃん、とか細けえことはいいんだよ。1階の朝食会場は6時半から9時までやっている。おかずはスクランブルエッグ・ウインナー・ミニハンバーグ・サラダ程度。パン以外にご飯や味噌汁があって和食風の組み立てができるのは意外だった。加えて活力の源・朝カレーが推奨されていた。
コーヒーもあり。もれなく提供されるサービスの朝食としては十分な水準だと思った。満室の朝にどうなるのかはさておき、この時は会場に余裕があり、品切れや早いもの勝ち競争はなく平和そのものだった。
チェックアウトもスムーズに
チェックアウトはカードキーを返却ボックスに入れるだけの無人対応。待ち時間もなく大変スムーズ。朝の時間帯の橋本駅までの送迎バスは土日祝のみである。今は週末明けの平日。それはわかっていたので駅まで歩きました。晴れててよかった。擬似的な2泊3日の東京旅行はこれでおしまい。橋本から職場へ直行して、何食わぬ顔で仕事についた。温泉の匂いをプンプンさせてたりしなかっただろうな。まあいいや、楽しかった思い出を糧に、今週もまたがんばりましょう。
【この旅行に関する他の記事】