夏の終わりの大分ツアーで由布院・別府を湯めぐりして、もうお腹いっぱいの参加メンバー一同。しかし旅はそれで終わりではなかった。
この旅の本来の目的は北九州市の観光プラス野暮用である。参加者の一部の温泉好きが大分班なる小グループを作り、先行して九州入りしたにすぎない。ここからの1泊2日は本隊に合流して北九州市での活動となる。
ずっとなんとか持ちこたえてきた天気が合流日にはいよいよ崩れて土砂降りの場面も現れ始めた。午後には雨が上がるとの予報だが、はたして無事に観光プランを全うできるだろうか…。
まず目指したのは平尾台にある千仏鍾乳洞。くねくねカーブの山道を登っていくと、いかにも鍾乳洞がありそうなカルスト地形が広がっていた。天気が良ければもっと気分爽快だったろう。
千仏鍾乳洞はかなりの人気スポットで、「週末には駐車場待ちの車列が長く伸びる」「出遅れると1時間待ちも覚悟すべし」との情報をキャッチしていた我々は10時前の到着を狙ったものの、こんな土砂降りの日に来ようなんて奴はまずいない。駐車場にいたのは1〜2台だった。
鍾乳洞の規模だけでなく、途中にある水たまりを越えるには裸足になり(サンダルのレンタルあり)、ズボンを膝までまくって水に入らなければならないという冒険心をくすぐるポイントもあるそうだ。ああ見学したかったなあ。
かわりに、近くの平尾台自然観察センターに展示されていた、鍾乳洞の擬似体験パネルの写真を貼っておきますね。
広めの駐車場に車はほとんどいない。見学者は我々だけの可能性が高い。幸い雨は弱まってきていた。運が向いてきたかな。
駐車場から滝までは10分くらい歩く。最初のうちは舗装路なんだが、雨水が沢へ流れ込む通り道になっちゃってたりしてイージーではない。しかも大雨の影響か、並走して流れる沢がものすごい勢いの濁流になっている。足を取られたら死へ一直線のレベル。
しばらく滝を眺めて見学終了。高さとか幅のスケールが大きい滝はこれまでいくつか見てきたが、ドドドドッという怒り狂うような勢いは負けていないと思った。
駐車場へ戻る際、普通は歩いて行くはずの路を強引に登ろうとする車とすれ違った。大丈夫かね。この先で舗装区間が終わったら車じゃ絶対に無理だし、戻りたくても転回させるスペースはない。雨に濡れた急坂をバックで下るしかないんだぞ。
支店のひとつに入ると、明らかに人気店の活気に満ちていた。運良く待たずに席を確保できたところで各自思い思いに注文する。人気メニューはゴボ天うどんと肉うどん。両者のダブル乗せもある。自分は肉うどんを頼んでみた。
太麺と細麺を選べる。ちなみに「かしわうどん」と「かしわ汁うどん」の違いがよくわからない。
他におでんコーナーがあるのがユニークだ。好きな具を選んでおかずの足しにできる。いいね。近くのテーブルをチラ見すると、地元民は必ずしもうどんにはこだわらず、むしろ丼ものやカレーを食べている。この自由さは気に入った。
東京圏だと讃岐系を謳う丸亀製麺やはなまるうどんの存在感が大きい。でももしかしたら、資さんうどんが割り込んでくる未来があるかもね。
それから関門橋を見下ろす展望台に来た。関門海峡の一番狭いところだ。このへんの地形は見ていて飽きない。
彦島方面を望む。宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘した巌流島もあるはず。どれだろう。
あと関門海峡といえば平家滅亡の地・壇ノ浦でも知られる。展望台には源平合戦に関する説明板が立っている。
同広場はトロッコ観光列車の駅があるほか、関門橋を見上げるビュースポットでもある。関門海峡はさすが海上の重要な交通路、ひっきりなしに船が通り過ぎていった。地形的な面白さと船が行き交う動きの面白さがある。
この頃には完全に雨は上がって、雲は低く厚いがもう降ることはあるまいと思われた。
この後はおしゃれな門司港レトロの見学と「もじポート(もじ楽の湯)」への立ち寄り入浴が続くが、この件は別記事で。
皿倉山の山上まではケーブルカーとスロープカーを乗り継ぐ。ケーブルカー乗り場前から見た時点で山の上の方は雲の中に隠れているのがわかった。こりゃ夜景は無理だと、わかっちゃいるけどやめられない。行くだけ行ってみよう。
まずケーブルカーに乗る。乗客の大半がアジア系外国人だった。函館山もそうだったなと思い出す。
無情にも高度を上げるにつれてどんどん霧が濃くなって、10メートル先の様子もよくわからないほどになってきた。ああああああ。終点はすっかり真っ白な世界。
山上は展望台になっている。意味ないけど一応、展望台から市街地を見下ろした写真を貼っておきますね。
霧だらけの中で欲を出してもキリがない。今日のところはこのへんで満足しよう。最後にケーブルカーで下ってきて駐車場へ戻ったところから撮った夜景がこれ。高度は低いがくっきり。もうこれでいいや。
鍾乳洞を見られなかったとか、皿倉山からの夜景を見逃したのはあるけど、観光は天候に左右されるのがさだめ。今日のところはこのへんで満足しよう。のう、資さんや。
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この旅の本来の目的は北九州市の観光プラス野暮用である。参加者の一部の温泉好きが大分班なる小グループを作り、先行して九州入りしたにすぎない。ここからの1泊2日は本隊に合流して北九州市での活動となる。
ずっとなんとか持ちこたえてきた天気が合流日にはいよいよ崩れて土砂降りの場面も現れ始めた。午後には雨が上がるとの予報だが、はたして無事に観光プランを全うできるだろうか…。
前半戦:雨中の自然めぐり
人気の平尾台・千仏鍾乳洞
我ら大分班は前泊地の別府温泉・ホテル美松大江亭をチェックアウトし、別府駅から特急で行橋駅まで移動した。駅前ロータリーにはすでに本隊のレンタカーが待っていた。本来の全メンバーが顔を揃えたところで土砂降りの雨の中を出発。まず目指したのは平尾台にある千仏鍾乳洞。くねくねカーブの山道を登っていくと、いかにも鍾乳洞がありそうなカルスト地形が広がっていた。天気が良ければもっと気分爽快だったろう。
千仏鍾乳洞はかなりの人気スポットで、「週末には駐車場待ちの車列が長く伸びる」「出遅れると1時間待ちも覚悟すべし」との情報をキャッチしていた我々は10時前の到着を狙ったものの、こんな土砂降りの日に来ようなんて奴はまずいない。駐車場にいたのは1〜2台だった。
ショック! 大雨で見学中止
雨は残念だけどある意味ラッキーと思いつつ入場口へ歩き始めたところで、向こうから戻って来た方に「今日は見学中止だそうですよ」と教えてもらった。がーーん。最初で最大の期待スポットだったのになあ。鍾乳洞の規模だけでなく、途中にある水たまりを越えるには裸足になり(サンダルのレンタルあり)、ズボンを膝までまくって水に入らなければならないという冒険心をくすぐるポイントもあるそうだ。ああ見学したかったなあ。
かわりに、近くの平尾台自然観察センターに展示されていた、鍾乳洞の擬似体験パネルの写真を貼っておきますね。
急きょ菅生の滝へ、怒りのデス・ロード
いきなり中止の洗礼を食らってしまった。ぐぬぬ。このままじゃ終われないし、時間も余り気味だ。そこで当初の予定になかった菅生の滝へ行ってみることになった。到着の直前にちょっとだけ車のすれ違いが困難な狭い区間がありんす。広めの駐車場に車はほとんどいない。見学者は我々だけの可能性が高い。幸い雨は弱まってきていた。運が向いてきたかな。
駐車場から滝までは10分くらい歩く。最初のうちは舗装路なんだが、雨水が沢へ流れ込む通り道になっちゃってたりしてイージーではない。しかも大雨の影響か、並走して流れる沢がものすごい勢いの濁流になっている。足を取られたら死へ一直線のレベル。
怒りに呼応するかのような勢いの滝
そんな路を滝の前までやって来た。滝壺近くに橋がかけられており、橋の上からだと滝がよく見える構図になっている。滝の姿は見事だが、落ちる勢いといい、落ちた後の流れ方と言い、相当荒々しい。今日だけなのか、普段からなのか。しばらく滝を眺めて見学終了。高さとか幅のスケールが大きい滝はこれまでいくつか見てきたが、ドドドドッという怒り狂うような勢いは負けていないと思った。
駐車場へ戻る際、普通は歩いて行くはずの路を強引に登ろうとする車とすれ違った。大丈夫かね。この先で舗装区間が終わったら車じゃ絶対に無理だし、戻りたくても転回させるスペースはない。雨に濡れた急坂をバックで下るしかないんだぞ。
中休み:お昼は「資さんうどん」
そろそろお昼どき。地の物を(?)ってことで北九州の有名うどんチェーン「資さんうどん」を食べることにした。これ、“すけさんうどん”なんだね。関東じゃ馴染みがないから、わからなくて最初“しさんうどん”って読んじゃったよ。支店のひとつに入ると、明らかに人気店の活気に満ちていた。運良く待たずに席を確保できたところで各自思い思いに注文する。人気メニューはゴボ天うどんと肉うどん。両者のダブル乗せもある。自分は肉うどんを頼んでみた。
太麺と細麺を選べる。ちなみに「かしわうどん」と「かしわ汁うどん」の違いがよくわからない。
他におでんコーナーがあるのがユニークだ。好きな具を選んでおかずの足しにできる。いいね。近くのテーブルをチラ見すると、地元民は必ずしもうどんにはこだわらず、むしろ丼ものやカレーを食べている。この自由さは気に入った。
東京圏だと讃岐系を謳う丸亀製麺やはなまるうどんの存在感が大きい。でももしかしたら、資さんうどんが割り込んでくる未来があるかもね。
後半戦:関門海峡と夜景の展望
和布刈公園からの絶景
昼飯の後は高速道路を使って一気に門司地区へ移動。和布刈(めかり)公園を見て回った。メルカリじゃないよ、めかり。まずはミャンマー式寺院の世界平和パゴタ。入るまではせず外から見ただけ。それから関門橋を見下ろす展望台に来た。関門海峡の一番狭いところだ。このへんの地形は見ていて飽きない。
彦島方面を望む。宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘した巌流島もあるはず。どれだろう。
あと関門海峡といえば平家滅亡の地・壇ノ浦でも知られる。展望台には源平合戦に関する説明板が立っている。
関門橋を見上げるノーフォーク広場
和布刈公園に近いノーフォーク広場へ移動。北九州市の姉妹都市・米国バージニア州ノーフォーク市にちなんだ名前らしい。海上保安庁の船が停泊してました。同広場はトロッコ観光列車の駅があるほか、関門橋を見上げるビュースポットでもある。関門海峡はさすが海上の重要な交通路、ひっきりなしに船が通り過ぎていった。地形的な面白さと船が行き交う動きの面白さがある。
この頃には完全に雨は上がって、雲は低く厚いがもう降ることはあるまいと思われた。
この後はおしゃれな門司港レトロの見学と「もじポート(もじ楽の湯)」への立ち寄り入浴が続くが、この件は別記事で。
皿倉山の夜景にチャレンジ
それから小倉駅前のビジネスホテルにチェックイン。最後に夜の部として皿倉山からの夜景を見に行った。皿倉山の山上まではケーブルカーとスロープカーを乗り継ぐ。ケーブルカー乗り場前から見た時点で山の上の方は雲の中に隠れているのがわかった。こりゃ夜景は無理だと、わかっちゃいるけどやめられない。行くだけ行ってみよう。
まずケーブルカーに乗る。乗客の大半がアジア系外国人だった。函館山もそうだったなと思い出す。
真っ白な世界
ケーブルカーの車中からは街並みがよく見えた。ここまではいい。だが終点に着くとうっすら霧がかかって視界がぼやけてきた。ああだめか。一縷の望みを託してスロープカーに乗り換える。無情にも高度を上げるにつれてどんどん霧が濃くなって、10メートル先の様子もよくわからないほどになってきた。ああああああ。終点はすっかり真っ白な世界。
山上は展望台になっている。意味ないけど一応、展望台から市街地を見下ろした写真を貼っておきますね。
長居は無用、さくっと下る
景色は見えないうえに風が冷たくて寒い。長居は無用とばかりに次のスロープカーの便で戻ると、ケーブルカー乗り換え地点は霧が薄れて視界が良くなるタイミングがあった。こんな感じで。霧だらけの中で欲を出してもキリがない。今日のところはこのへんで満足しよう。最後にケーブルカーで下ってきて駐車場へ戻ったところから撮った夜景がこれ。高度は低いがくっきり。もうこれでいいや。
鍾乳洞を見られなかったとか、皿倉山からの夜景を見逃したのはあるけど、観光は天候に左右されるのがさだめ。今日のところはこのへんで満足しよう。のう、資さんや。
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