ついに憧れの別府へやって来たおじさん。温泉に入りまくるだけでなく、有名な「地獄めぐり」をやってみたかった。地獄とは温泉の噴き出すところであるが、別府には色や形態に関してバリエーション豊かな地獄が多数存在し、しかも街中にひょっこりあるのがすごい。
数がたくさんあるから主要なところだけでも入場料がそれなりの金額になるが、映画鑑賞1本分くらいなものだし、行ってみて損はないと思う。見学客は日本人より韓国・中国系の方が多い印象。
なお、自分を含む旅のメンバーは各地獄を一気にめぐったわけではない。各所の温泉に入る合間に、入浴から次の入浴までのインターバル確保を兼ねて、レンタカーで少しずつ回っていった。
海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄・血の池地獄・龍巻地獄。今回はこれらの7つをめぐった。他にはたとえば、海地獄の向かいに山地獄という独自営業の施設がある。
上記7つの見学でよければ共通観覧券を売っている。大人2000円。7箇所のどこでも買えるから全部めぐるつもりの人はスタート地点で買うと良いだろう。使用期限は購入翌日までなので、一部を翌日に持ち越しても大丈夫。
海地獄に入場すると、まず蓮池がある。一見普通の池だが一部にもうもうと湯気を吐き出す一角があるのが地獄っぽい。
その奥にあるおみやげショップを通過しないと海地獄にはたどり着けない。まあ商売なんでね。
そうしていよいよ現れました海地獄。シュゴォォォーーーッという迫力ある噴出音がつねに聞こえてくる。しかし今日はいつもより多く蒸気を噴き出しております、なのかどうなのか、湯気もうもうでなんも見えねえ。いろいろ頑張ってあちこちから撮った中でましなのがこれ。
写真だと青と緑が混じったような色に見えるけど、実際はもう少し青みが強い。本来はすっきりとしたコバルトブルーが大変美しく、雨が降ると緑色に変化するとのこと。
園内には稲荷神社や足湯コーナー、オオオニバスの温室なんかもある。他の地獄もそうだが温泉熱を利用したおまけ展示が多い。
色の美しさは海地獄が一番だった。
しかし鬼石坊主地獄の真骨頂はこれじゃない。不気味な灰色の目玉こそがここの特徴だ。
目玉の真ん中からボコッボコッと泥湯が湧き上がり、外側へ波紋となって広がることで、レコード盤の溝(今の人にはわからないか)のような模様を持った目玉ができあがる。それが数個連なった小さな池があちこちにある。
不気味さが転じて面白さになっている点では鬼石坊主地獄が一番だった。
かまど地獄は複数の個性をあわせ持ち、ミニ海+ミニ鬼石坊主+ミニ血の池地獄といった風情。園内は1丁目から6丁目までの名前がついた池からなる。
1丁目。泥湯の池。
2丁目。かまど地獄の名前のもとになったと思われる激しい噴煙。タバコの煙を吹きかけると煙がいっそう激しくなると説明されていた。
3丁目。海地獄を小さくしたような池。かまど地獄のホームページだと2丁目と3丁目が入れ替わっている。どっちが正しいんだろう。
4丁目。鬼石坊主地獄風の目玉。盛り上がり方と色が少し違う。
5丁目。3丁目の何倍も広い海地獄風。ガイドのお兄さんがいて、写真の奥の白煙にタバコの煙を吹きかける実験を見せてくれる。必見。
6丁目。のちに見る血の池地獄を小さくしたような赤い池。5丁目のすぐ隣なのに全然違う様相を呈しているのが不思議だ。
バラエティーの豊かさではかまど地獄が一番だった。
なんか沸騰したお湯みたいにブクブクいってるような感じがするし、熱さのアピール度がすごい。
地獄以外の特徴はワニだ。温泉を利用してワニをたくさん飼育している。あっちにもワニ。こっちにもワニ。伊豆と草津の熱帯園でワニを見たことあるけど、別府にも一種のワニ園があったとはね。
熱感とワニのおかげで、ワイルドさでは鬼山地獄が一番だった。
いや本当は白いのだ。説明によれば、夏季は池の中で繁殖した藻類によって緑色に見えることがあるんだって。藻っちゃん勘弁してよ〜。美白の女王・鈴木その子もびっくりの白い姿を見てみたかった。
ここではワニならぬピラニアを飼っている。白池地獄のピラニアとかけまして、お気軽なプレゼントととく。その心は、アマゾンからのお届けでしょう。まあどうでもいい。
真の姿が謎に包まれた度では白池地獄が一番だった。
5つの地獄が集まる鉄輪温泉地区から北上して、柴石温泉口を過ぎ、亀川温泉方向へちょっと行くと血の池地獄がある。駐車場のスペースはまあまあ。
入場しておみやげショップを抜けると、まさしく血の池があった。赤というよりは朱色か。しかしなんでこんな色になるかね。
赤いのは湧き出すお湯ではなく地面の土に含まれる成分が〜というような説明だった。少しだけ登る坂道があって行き止まり地点から血の池地獄を展望できる。地獄の鬼によってここに放り込まれた無数の罪人がうめき声をあげる光景を想像すると…おお怖。
字面通りの意味で地獄に最も近いのは血の池地獄だった。
折しも、まもなく間欠泉から吹き上がる時刻だという。下の写真に示す客席は当時その瞬間を待つ人々で一杯だった。我々も観客に加わってその時を待つ。
そして…キターーー!!!
客席はやんややんやの大喝采。いったん吹き上がると5分は余裕で続くからシャッターチャンスを焦らなくても大丈夫。周囲をうかがって全員が満足のいく撮影を終えた頃合いを見計らって間欠泉のそばまで近寄ってみた。後に続いて他の客もいっせいに駆け寄る。
おお、まだまだ元気いっぱい。まともに吹くと客が熱湯をかぶってしまうため、適当な高さに屋根を設けて吹き上がりを抑えている。まだ50%の力も出しちゃいないぜとイキるかのような龍巻さんであった。
ここには奥の方に植物園なんかもあったけど時間の都合でパス。
我々は運良く到着直後に吹き上がりを見られたけど、あと少し遅れていたら次まで30〜40分待つ羽目になるところだった。見どころのタイミングの難しさでは龍巻地獄が一番だった。
地獄めぐりの所要時間は結構個人差があると思うので、自分がじっくり派かさらっと派かをよく自覚して計画を立てましょう。
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数がたくさんあるから主要なところだけでも入場料がそれなりの金額になるが、映画鑑賞1本分くらいなものだし、行ってみて損はないと思う。見学客は日本人より韓国・中国系の方が多い印象。
なお、自分を含む旅のメンバーは各地獄を一気にめぐったわけではない。各所の温泉に入る合間に、入浴から次の入浴までのインターバル確保を兼ねて、レンタカーで少しずつ回っていった。
共通観覧券でめぐる7つの地獄
別府の地獄は観光用に整備された施設に限ってもたくさんある。自分も把握しきれていない。中では別府地獄組合に加入する7つの地獄が最も有名だ。特に気にせず地獄めぐりと言う場合、この7つを指すことが多い。海地獄・鬼石坊主地獄・かまど地獄・鬼山地獄・白池地獄・血の池地獄・龍巻地獄。今回はこれらの7つをめぐった。他にはたとえば、海地獄の向かいに山地獄という独自営業の施設がある。
上記7つの見学でよければ共通観覧券を売っている。大人2000円。7箇所のどこでも買えるから全部めぐるつもりの人はスタート地点で買うと良いだろう。使用期限は購入翌日までなので、一部を翌日に持ち越しても大丈夫。
鉄輪地区の地獄
美しいブルーが映える、海地獄
実際に見た順番を無視して一般的と思われる順番で説明しよう。まずは海地獄。ここの駐車場は広いし、施設としても一番整備されている。ここに車を置いて7つのうちの5つ…後述の白池地獄まで…を徒歩でカバーすることも可能だ。海地獄に入場すると、まず蓮池がある。一見普通の池だが一部にもうもうと湯気を吐き出す一角があるのが地獄っぽい。
その奥にあるおみやげショップを通過しないと海地獄にはたどり着けない。まあ商売なんでね。
そうしていよいよ現れました海地獄。シュゴォォォーーーッという迫力ある噴出音がつねに聞こえてくる。しかし今日はいつもより多く蒸気を噴き出しております、なのかどうなのか、湯気もうもうでなんも見えねえ。いろいろ頑張ってあちこちから撮った中でましなのがこれ。
写真だと青と緑が混じったような色に見えるけど、実際はもう少し青みが強い。本来はすっきりとしたコバルトブルーが大変美しく、雨が降ると緑色に変化するとのこと。
園内には稲荷神社や足湯コーナー、オオオニバスの温室なんかもある。他の地獄もそうだが温泉熱を利用したおまけ展示が多い。
色の美しさは海地獄が一番だった。
不気味な目玉がのぞく、鬼石坊主地獄
海地獄のすぐ隣に鬼石坊主地獄がある。入場して最初に見えるのは赤い池。うわあ、どぎつい。しかし鬼石坊主地獄の真骨頂はこれじゃない。不気味な灰色の目玉こそがここの特徴だ。
目玉の真ん中からボコッボコッと泥湯が湧き上がり、外側へ波紋となって広がることで、レコード盤の溝(今の人にはわからないか)のような模様を持った目玉ができあがる。それが数個連なった小さな池があちこちにある。
不気味さが転じて面白さになっている点では鬼石坊主地獄が一番だった。
多彩な特徴をあわせ持つ、かまど地獄
海地獄から5分くらい歩いたところにあるのが、かまど地獄。ここには大型観光バスがたくさんやって来る。駐車場を大型観光バスが占めているのが特徴的だ。かまど地獄は複数の個性をあわせ持ち、ミニ海+ミニ鬼石坊主+ミニ血の池地獄といった風情。園内は1丁目から6丁目までの名前がついた池からなる。
1丁目。泥湯の池。
2丁目。かまど地獄の名前のもとになったと思われる激しい噴煙。タバコの煙を吹きかけると煙がいっそう激しくなると説明されていた。
3丁目。海地獄を小さくしたような池。かまど地獄のホームページだと2丁目と3丁目が入れ替わっている。どっちが正しいんだろう。
4丁目。鬼石坊主地獄風の目玉。盛り上がり方と色が少し違う。
5丁目。3丁目の何倍も広い海地獄風。ガイドのお兄さんがいて、写真の奥の白煙にタバコの煙を吹きかける実験を見せてくれる。必見。
6丁目。のちに見る血の池地獄を小さくしたような赤い池。5丁目のすぐ隣なのに全然違う様相を呈しているのが不思議だ。
バラエティーの豊かさではかまど地獄が一番だった。
ワニがいっぱい、鬼山地獄
かまど地獄の向かいにあるのが鬼山地獄。ここも海地獄と同様に蒸気とシュゴォォォーーーッがすごい。緑茶を濃くしたような色の池。なんか沸騰したお湯みたいにブクブクいってるような感じがするし、熱さのアピール度がすごい。
地獄以外の特徴はワニだ。温泉を利用してワニをたくさん飼育している。あっちにもワニ。こっちにもワニ。伊豆と草津の熱帯園でワニを見たことあるけど、別府にも一種のワニ園があったとはね。
熱感とワニのおかげで、ワイルドさでは鬼山地獄が一番だった。
目の覚めるような白さ(のはず)、白池地獄
お次は白池地獄。鬼山地獄から徒歩数分。駐車場は狭いから注意。入場するといきなり主役が登場。しかし…あれれ? 白くないぞ?いや本当は白いのだ。説明によれば、夏季は池の中で繁殖した藻類によって緑色に見えることがあるんだって。藻っちゃん勘弁してよ〜。美白の女王・鈴木その子もびっくりの白い姿を見てみたかった。
ここではワニならぬピラニアを飼っている。白池地獄のピラニアとかけまして、お気軽なプレゼントととく。その心は、アマゾンからのお届けでしょう。まあどうでもいい。
真の姿が謎に包まれた度では白池地獄が一番だった。
亀川地区の地獄
これこそ地獄の風景、血の池地獄
以上の5つは徒歩圏内にある。残り2つは3キロ離れているので徒歩は不可能ではないにしても厳しい。両者を結ぶバス路線があるにはあるが本数は少ない。たいがい車でまわると思うので悩むことはないんだろうが。5つの地獄が集まる鉄輪温泉地区から北上して、柴石温泉口を過ぎ、亀川温泉方向へちょっと行くと血の池地獄がある。駐車場のスペースはまあまあ。
入場しておみやげショップを抜けると、まさしく血の池があった。赤というよりは朱色か。しかしなんでこんな色になるかね。
赤いのは湧き出すお湯ではなく地面の土に含まれる成分が〜というような説明だった。少しだけ登る坂道があって行き止まり地点から血の池地獄を展望できる。地獄の鬼によってここに放り込まれた無数の罪人がうめき声をあげる光景を想像すると…おお怖。
字面通りの意味で地獄に最も近いのは血の池地獄だった。
パワフルに吹き上がる、龍巻地獄
血の池地獄の隣に龍巻地獄がある。おみやげショップを抜けると間欠泉があった。それが龍巻地獄だった。折しも、まもなく間欠泉から吹き上がる時刻だという。下の写真に示す客席は当時その瞬間を待つ人々で一杯だった。我々も観客に加わってその時を待つ。
そして…キターーー!!!
客席はやんややんやの大喝采。いったん吹き上がると5分は余裕で続くからシャッターチャンスを焦らなくても大丈夫。周囲をうかがって全員が満足のいく撮影を終えた頃合いを見計らって間欠泉のそばまで近寄ってみた。後に続いて他の客もいっせいに駆け寄る。
おお、まだまだ元気いっぱい。まともに吹くと客が熱湯をかぶってしまうため、適当な高さに屋根を設けて吹き上がりを抑えている。まだ50%の力も出しちゃいないぜとイキるかのような龍巻さんであった。
ここには奥の方に植物園なんかもあったけど時間の都合でパス。
我々は運良く到着直後に吹き上がりを見られたけど、あと少し遅れていたら次まで30〜40分待つ羽目になるところだった。見どころのタイミングの難しさでは龍巻地獄が一番だった。
見学時間の個人差は大きい
ちなみに、ネットでいろいろ調べると見学所要時間の目安が出ており、1箇所につき20〜40分といったところ。でも我々は主役の地獄を見る以外にこだわりを持たず、脇役的な展示はさらっと流したりスキップしたり、おみやげの物色も飲食もなし。一般的な目安の半分以下の時間しか滞在しなかった。地獄めぐりの所要時間は結構個人差があると思うので、自分がじっくり派かさらっと派かをよく自覚して計画を立てましょう。
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