夏の終わりに2018年最大級のグループ旅行があった。しかも珍しく行き先が西日本の大分県と福岡県。温泉めぐりの意味では九州初見参だ。
で、記念すべき最初の訪問先は由布院温泉(※‘湯布院’という表記も広く用いられるが、本記事では‘由布院’で統一する)。湯の坪街道沿いに女子が好みそうな雰囲気の店が立ち並び、遠くに由布岳の雄姿が見える、ビジュアル系温泉地だ。
宿泊先の旅館に入る前にどこかで立ち寄り入浴を…と選んだのが、希少な青湯で知られるハイグレード旅館「杜の湯 ゆふいん泰葉」。噂の青湯を期待して行ってみたが、残念ながらほぼ無色透明のコンディション。でもお湯の感触は良かった。さすがですな。
大分空港には外国人観光客、ことに韓国から来たお客さんが多い。あとは中国の方が若干。日本人はほとんどいない。主に韓国語の声が周囲を飛び交う中、まるで韓国旅行に来たような錯覚を起こしそうだった。
国東半島にある空港から由布院までは高速道路を経由する直行バスで約1時間。アクセスはいいですね。退屈する間もなくあっさりとJR由布院駅前に到着。
由布院駅から泰葉までは徒歩だと30分かかる。まずは駅前にある昭和な雰囲気の食堂「花水木」で腹ごしらえ。大分名物のとり天定食を頼んでみた。うむ、多い、多いぞ。
すぐお腹いっぱいになったけど、塩と醤油で味に変化を付けながら完食。一方で同行メンバーが頼んだ、これまた大分名物のだんご汁というのを見たら、だんごってのは和菓子の団子みたいに丸めたのじゃなくて平たい太麺のことなのね。味噌系の汁に、かぼちゃを筆頭に野菜が多く入っており、山梨のほうとうを思わせる。
エネルギーを補充して元気いっぱいに歩き出したものの、前半の湯の坪街道まではまだしも、街道を外れてからの後半はきつい坂道。しかも猛暑の太陽がジリジリと照りつける。ダウンしそうになりながらどうにか泰葉へたどり着いた。
旅館のフロントで700円を払い説明を受ける。立ち寄り入浴は男女別の小浴場のみ可能とのこと。いったん外へ出て、屋根付きの通路の階段をどんどん下りていく。途中には源泉貯蔵タンクのようなものがあり、もうもうと湯気を立てる青っぽい色のお湯が垣間見えた。いいよいいよー。
通路沿いに離れの間と思われるお高そうな部屋群があった。各室露天風呂付きだというからすごい。皆の憧れの的だろう。そうして小浴場前まで来たが、あえて通り過ぎ、自販機で水を買って日陰で水分補給タイム。おっと猫ちゃんの昼寝を邪魔してしまったようだ。すまんすまん。
まあいい。青湯を体験できれば細けえことはいいんだよ。と浴室へ飛び込むと…ふぎょぎょ? お湯が…半分、青い。じゃないや、全然、青くない。無色透明である。な、なんやてぇー。
青湯といってもコンディション次第で鮮やかなブルーにもなれば無色透明のこともあるのは知っていた。たしか、お湯がある程度熟成されてこないうちは色が出てこないんだったと思う。つまりは時の運がなかったってことだ。いやあ残念無念。
じゃあ貯蔵タンクで見た青い湯はなんだったのか?…眼前の浴槽は浅いから無色に見えるが、タンクは深いから青く見えただけかもしれないし(海水と同じ)、せめて泊まり客には確実に青湯を提供すべく一生懸命タンク内で熟成中だったのかもしれない。
それに目の前のお湯にも青を予感させるポテンシャルはあった。光の加減でなんとな~く、うっすらと、青っぽく見えなくもない。
無色透明・無臭・湯の花なし・泡付きなしという特徴は平凡に思われそうだが、浴感はなかなかのもので好評価を与えたくなる。トロみがあってすごい効いてきそうだった。指先があっという間にしわしわになってしまった。
ああそうそう、石造りの浴槽は3~4名規模。カランは2つ。シャンプー・コンディショナー・ボディソープは炭シリーズだった。天井は低めながら圧迫感はない。
十分楽しんだところで切り上げてあがった。指先はしわしわ、肌はすべすべ。
青湯は体験しそこねたが、お湯の感触は良かった泰葉。いつか泊まりでしっかりと青を楽しみたいものだ。自分の資金力だと手が届かない“高嶺の花”な旅館だけどね…なんてブルーな気分に浸ってもしょうがない。心にブルーライトカットの眼鏡をかけて、希望を持っていきましょう。と青臭いフレーズで締めくくる。
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で、記念すべき最初の訪問先は由布院温泉(※‘湯布院’という表記も広く用いられるが、本記事では‘由布院’で統一する)。湯の坪街道沿いに女子が好みそうな雰囲気の店が立ち並び、遠くに由布岳の雄姿が見える、ビジュアル系温泉地だ。
宿泊先の旅館に入る前にどこかで立ち寄り入浴を…と選んだのが、希少な青湯で知られるハイグレード旅館「杜の湯 ゆふいん泰葉」。噂の青湯を期待して行ってみたが、残念ながらほぼ無色透明のコンディション。でもお湯の感触は良かった。さすがですな。
由布院温泉「泰葉」へのアクセス
空港から由布院までのアクセスは良好
東京方面から大分県となるとかなりの移動量になる。ここは奇をてらわず、おとなしく空路で羽田から大分空港まで飛んだ。2ヶ月前には青森・函館へ行って、今度は大分か。我ながらえらい振れ幅だなあ。大分空港には外国人観光客、ことに韓国から来たお客さんが多い。あとは中国の方が若干。日本人はほとんどいない。主に韓国語の声が周囲を飛び交う中、まるで韓国旅行に来たような錯覚を起こしそうだった。
国東半島にある空港から由布院までは高速道路を経由する直行バスで約1時間。アクセスはいいですね。退屈する間もなくあっさりとJR由布院駅前に到着。
駅から歩くのが結構大変
駅前からさっそくもう由布岳が見えている。さあ盛り上がってまいりました。由布院駅から泰葉までは徒歩だと30分かかる。まずは駅前にある昭和な雰囲気の食堂「花水木」で腹ごしらえ。大分名物のとり天定食を頼んでみた。うむ、多い、多いぞ。
すぐお腹いっぱいになったけど、塩と醤油で味に変化を付けながら完食。一方で同行メンバーが頼んだ、これまた大分名物のだんご汁というのを見たら、だんごってのは和菓子の団子みたいに丸めたのじゃなくて平たい太麺のことなのね。味噌系の汁に、かぼちゃを筆頭に野菜が多く入っており、山梨のほうとうを思わせる。
エネルギーを補充して元気いっぱいに歩き出したものの、前半の湯の坪街道まではまだしも、街道を外れてからの後半はきつい坂道。しかも猛暑の太陽がジリジリと照りつける。ダウンしそうになりながらどうにか泰葉へたどり着いた。
青湯との遭遇はいかに? 泰葉入浴体験記
立ち寄り入浴は小浴場のみ
正門を入ってすぐの左手に無料の足湯があった。清澄なお湯は熱めであり、まずはちょっと涼みたい気分だったのでスルー。旅館のフロントで700円を払い説明を受ける。立ち寄り入浴は男女別の小浴場のみ可能とのこと。いったん外へ出て、屋根付きの通路の階段をどんどん下りていく。途中には源泉貯蔵タンクのようなものがあり、もうもうと湯気を立てる青っぽい色のお湯が垣間見えた。いいよいいよー。
通路沿いに離れの間と思われるお高そうな部屋群があった。各室露天風呂付きだというからすごい。皆の憧れの的だろう。そうして小浴場前まで来たが、あえて通り過ぎ、自販機で水を買って日陰で水分補給タイム。おっと猫ちゃんの昼寝を邪魔してしまったようだ。すまんすまん。
夢の青湯はタイミングが合わず
涼んで落ち着いたところでいよいよ小浴場へ突入。脱衣所には温泉チャンピオン・郡司勇氏から「日本一の青湯」のお墨付きを得たとの掲示がしてあった。一方で分析書の掲示が見当たらない。泰葉のホームページによれば「炭酸水素塩泉、ナトリウム塩化物泉」とのことだが。まあいい。青湯を体験できれば細けえことはいいんだよ。と浴室へ飛び込むと…ふぎょぎょ? お湯が…半分、青い。じゃないや、全然、青くない。無色透明である。な、なんやてぇー。
青湯といってもコンディション次第で鮮やかなブルーにもなれば無色透明のこともあるのは知っていた。たしか、お湯がある程度熟成されてこないうちは色が出てこないんだったと思う。つまりは時の運がなかったってことだ。いやあ残念無念。
じゃあ貯蔵タンクで見た青い湯はなんだったのか?…眼前の浴槽は浅いから無色に見えるが、タンクは深いから青く見えただけかもしれないし(海水と同じ)、せめて泊まり客には確実に青湯を提供すべく一生懸命タンク内で熟成中だったのかもしれない。
それに目の前のお湯にも青を予感させるポテンシャルはあった。光の加減でなんとな~く、うっすらと、青っぽく見えなくもない。
熱めでトロみあるお湯
見た目の話はこれくらいにしてとにかく入ろう。ざっぶーん。おお熱い。猛暑の昼どきにはいささか堪える熱さである。長湯するのは厳しい。長めの休憩を挟みながらの入湯となった。無色透明・無臭・湯の花なし・泡付きなしという特徴は平凡に思われそうだが、浴感はなかなかのもので好評価を与えたくなる。トロみがあってすごい効いてきそうだった。指先があっという間にしわしわになってしまった。
ああそうそう、石造りの浴槽は3~4名規模。カランは2つ。シャンプー・コンディショナー・ボディソープは炭シリーズだった。天井は低めながら圧迫感はない。
いつかリベンジしたい青
我々の利用中は完全なる独占状態。そりゃそうか。こんな暑いときに温泉に入りに来る物好きはいないか。我々は暑い熱いとこぼしながらも、なんだかんだで結構居座ってたような気がするけど。十分楽しんだところで切り上げてあがった。指先はしわしわ、肌はすべすべ。
青湯は体験しそこねたが、お湯の感触は良かった泰葉。いつか泊まりでしっかりと青を楽しみたいものだ。自分の資金力だと手が届かない“高嶺の花”な旅館だけどね…なんてブルーな気分に浸ってもしょうがない。心にブルーライトカットの眼鏡をかけて、希望を持っていきましょう。と青臭いフレーズで締めくくる。
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