避暑の温泉めぐりで群馬県みなかみ町へ行った。最初の宿から次の宿へ直行すると時間が余ってしまうので、途中の観光スポットを調べてみた結果、谷川岳がちょうどよさそうだった。
もちろん登山をするわけじゃない。ロープウェイで行けるところまで行くだけだ。手軽に結構な高さまで上ることができて、360度山また山の大パノラマを見ることができたのは大きな収穫。
さらに一ノ倉沢出合というところへも行ってみたら、これがまた感動的な絶景。いや-すごいわ、なんだこりゃ。これほどの景色が見られるんだから、人気があって人がいっぱい来るわけだ。
谷川岳についての事前調査でちょっと怖い情報が多く目についた。人気があるから行楽シーズンにはロープウェイ乗り場の駐車場がすぐ満車になってしまう。朝10時着だともう出遅れのレベル。出遅れると長ーい駐車待ちの列に組み込まれて、30分や1時間待ちは当たり前、とか何とか。
多くの学校が夏休み期間中の週末だったし、ちょうど10時くらいの到着予定だったから、ビクビクしながらの移動。たしかに現場が近づくにつれて前後に連なる車の車間距離がだんだん詰まってきた。やばいかなこれは。
もう安心していいだろう。3分ごとに来るロープウェイは混雑時にはやはりウン十分待ちの行列になるそうだが、1~2台見送る程度であっさり乗れた。
10分ほどで終点の天神平へ到着。ほうほう、あれが名高き谷川岳か…パチリ…いやお恥ずかしい、下の写真は朝日岳だった。とんだ勘違い。※ネット上には「あれは朝日岳でなく烏帽子岳だ」とする意見もあり。
谷川岳はこちら。天神平からだと頭をのぞかせている姿が見える。2つある耳が特徴だ。
夏真っ盛りにもかかわらず現地はめっちゃ涼しい。20℃を切ってたんじゃないか。日が差すおかげで半袖でも大丈夫だったが、日陰に入ったり強い風が吹くと肌寒い。
リフトの終点は見晴らしの良い場所で、あっちにもこっちにも山の頂が見える。展望台に上がると絶景が広がっていた。天気が良くてかなりクリアに見えたのがラッキーだった。谷川岳がこちら。
尾根伝いに登山道がついており、ぱっと見は近そうだけど、そういう甘い考えで下手に足を踏み入れると迷って遭難するんじゃよ。どのみち行かないけど。
左手にはマナイタグラなる山が。本来はこちらが谷川岳と呼ばれるべき山だったそうな。地図の誤記で現谷川岳に名前を取られちゃった。
そして再び朝日岳とされている山。写真中央やや右寄りがそれだ。
そして谷川岳とは反対側の展望。右端に向かって裾がダラーッとしてる遠くのやつが赤城山。左の奥にピョコッと突き出ているピークはなんだろう、皇海山ですかね。
景色を十分堪能したので下りることにしたら、帰りのリフトになんかいるぞォッ!
ぐんまちゃんだった。遊び心でたまに紛れ込んでいる模様。ぐんまちゃんの他に動物の親子もいたはずだけど何だったか忘れた。
いやーいいもの見せてもらいました。混雑が心配だったし、同行メンバーも当初は「面倒くさそうだし、高所は寒そうだし、べつに行かなくていいんじゃないの」的なスタンスだったから、取りやめになるおそれはあった。それに、ここまでクリアに展望できる天気もなかなかないだろうから、本当に微妙な運のさじ加減がいい方に転んでくれた。
問題は3キロ以上先にある現地までの足。車の乗り入れは禁止されている。ほとんどが平坦な道だから歩いていく人は多いが片道40分はかかる。こちらにはそんなに歩くの絶対無理ぃ~なメンバーがいたから、どげんかせんといかん。
そこへ救世主登場。唯一乗り入れを許可されている電気バスがあった(片道で運賃無料・ガイド料金500円)。
日中は1時間に1本のペースで運行。定員8名・早い者順・予約不可・荷物等による順番待ちの場所取りは認めない、つまりいったん停留所に並んだら離れちゃいけない、トイレに行ったら負けだ。
まもなく出発する便はもう定員一杯。1時間後の便を待った。暇だからとぶらぶら散歩なんかしてたら、その間に8名来てしまうかもしれない。そうなったら「自分の方が先に来て並んでいた」と主張しても後の祭り。ハンカチを置いていくとか小手先のことをやっても却下されると思う。動かざること山のごとし。
後半も順調に進み、出発から30分で終点に着いた。徒歩で少しだけ先へ進んでいくと一ノ倉沢出合がドーンと現れた。なんだかすごいもの見ちゃったなあ。
逆光なのが惜しまれる。もう少し接近してみよう。
ああ、スマホじゃ臨場感が失われてしまうな。とにかくすごいんですわ。そそり立つ神々しいまでの岩壁。クライマー達が憧れて集まってくるわけだ。ちなみに一ノ倉沢を背にした反対側はこんな感じ。
今回は幸いにして終点待ちはゼロ。歩くの無理ぃ~なメンバーだけを折り返し便で帰して、残りのメンバーは歩いて戻ることにした。最後に振り返って一ノ倉沢の勇姿にさよなら。
実際の車道は一ノ倉沢のビュースポットで終わるけど、計画上は清水峠を経由して魚沼地区へつながるそうな(山を越えた新潟県側にもちゃんとした車道の国道291号がある)。
ん? ここでも清水峠か! 行きのガイドさんによれば、もとは明治時代に整備された道で、現在の道の脇にその遺構である石垣が残っているという…ちょ、それ、「山さ行がねが」の1番人気記事・清水峠編で読んだぞ! 遺構ってこれか!
まじですかー。そんな因縁浅からぬ清水国道を今まさに自分の足で歩くことになろうとは。なんたる運命のいたずらか(記事で読んだのは新潟側の廃道部分の探索話だけど)。微妙に興奮してしまった。
マチガ沢もあっさり過ぎて巌剛新道なる谷川岳への登山口を通過。
ずんずん進んで西黒尾根ルートなる谷川岳への登山口を通過。登山道というより崩落現場にしか見えない。
最後の最後だけ急な下り坂があってロープウェイ乗り場に到着。かなり順調に歩くことができて40分はかかってなかったと思う。行きは電気バス、帰りは歩きってのはいい作戦かもね。予約ができない一発勝負の電気バスはギャンブルチックですが。
猛暑の季節に涼しさを満喫できたこと(寒いくらいの瞬間もあった)、事前に恐れていたほど混雑してなかったことは、幸運であるとともに良き思い出のレベルを一段上げてくれた。
今回で調子に乗って紅葉の季節も、なんて行くと大混雑でエライ目に遭うんだろうな。清水峠のこともあって興奮しちゃったんで、いったん落ち着こうか。
もちろん登山をするわけじゃない。ロープウェイで行けるところまで行くだけだ。手軽に結構な高さまで上ることができて、360度山また山の大パノラマを見ることができたのは大きな収穫。
さらに一ノ倉沢出合というところへも行ってみたら、これがまた感動的な絶景。いや-すごいわ、なんだこりゃ。これほどの景色が見られるんだから、人気があって人がいっぱい来るわけだ。
谷川岳の絶景スポット・天神峠
週末はロープウェイの駐車場待ち渋滞が怖い
旅の2日目。我ら一行を乗せた車は川古温泉・浜屋旅館を出発して地図でいうところの横移動。峠を越えてJR水上駅のあたりまでやって来た。あとは国道291号をひたすら北上してロープウェイ乗り場を目指す。谷川岳についての事前調査でちょっと怖い情報が多く目についた。人気があるから行楽シーズンにはロープウェイ乗り場の駐車場がすぐ満車になってしまう。朝10時着だともう出遅れのレベル。出遅れると長ーい駐車待ちの列に組み込まれて、30分や1時間待ちは当たり前、とか何とか。
多くの学校が夏休み期間中の週末だったし、ちょうど10時くらいの到着予定だったから、ビクビクしながらの移動。たしかに現場が近づくにつれて前後に連なる車の車間距離がだんだん詰まってきた。やばいかなこれは。
ロープウェイで天神平へ
ロープウェイ駐車場に着くと幸いまだ余裕があった。スムーズに入庫完了してまずは第1関門突破(駐車料金500円)。チケット売り場もひどいと30分待ちらしいが、ここも2~3名待ちであっさりクリア(往復チケット2060円)。もう安心していいだろう。3分ごとに来るロープウェイは混雑時にはやはりウン十分待ちの行列になるそうだが、1~2台見送る程度であっさり乗れた。
10分ほどで終点の天神平へ到着。ほうほう、あれが名高き谷川岳か…パチリ…いやお恥ずかしい、下の写真は朝日岳だった。とんだ勘違い。※ネット上には「あれは朝日岳でなく烏帽子岳だ」とする意見もあり。
谷川岳はこちら。天神平からだと頭をのぞかせている姿が見える。2つある耳が特徴だ。
夏真っ盛りにもかかわらず現地はめっちゃ涼しい。20℃を切ってたんじゃないか。日が差すおかげで半袖でも大丈夫だったが、日陰に入ったり強い風が吹くと肌寒い。
リフトに乗ってさらに上へ
このあたり、冬はスキー場になるからあちこちにリフトが作られている。そのうちの一つが絶賛営業中だった。天神峠行きのペアリフトだ。せっかくだから上まで行こうと話が決まって乗り込んだ(往復チケット720円)。リフトの終点は見晴らしの良い場所で、あっちにもこっちにも山の頂が見える。展望台に上がると絶景が広がっていた。天気が良くてかなりクリアに見えたのがラッキーだった。谷川岳がこちら。
尾根伝いに登山道がついており、ぱっと見は近そうだけど、そういう甘い考えで下手に足を踏み入れると迷って遭難するんじゃよ。どのみち行かないけど。
左手にはマナイタグラなる山が。本来はこちらが谷川岳と呼ばれるべき山だったそうな。地図の誤記で現谷川岳に名前を取られちゃった。
そして再び朝日岳とされている山。写真中央やや右寄りがそれだ。
興奮を呼び覚ます清水峠
現地の展望図によれば上の写真で中央やや左に見えている凹部というか鞍部は清水峠とのこと。おお清水峠!…わが温泉趣味を決定付けた湯沢・魚沼への旅の記憶、それに関連して廃道探索サイト「山さ行がねが」を初めて見つけたときの衝撃の記憶と強く結びつく地名ではないか。微妙に興奮してしまった。そして谷川岳とは反対側の展望。右端に向かって裾がダラーッとしてる遠くのやつが赤城山。左の奥にピョコッと突き出ているピークはなんだろう、皇海山ですかね。
景色を十分堪能したので下りることにしたら、帰りのリフトになんかいるぞォッ!
ぐんまちゃんだった。遊び心でたまに紛れ込んでいる模様。ぐんまちゃんの他に動物の親子もいたはずだけど何だったか忘れた。
いやーいいもの見せてもらいました。混雑が心配だったし、同行メンバーも当初は「面倒くさそうだし、高所は寒そうだし、べつに行かなくていいんじゃないの」的なスタンスだったから、取りやめになるおそれはあった。それに、ここまでクリアに展望できる天気もなかなかないだろうから、本当に微妙な運のさじ加減がいい方に転んでくれた。
もうひとつの絶景・一ノ倉沢
片道40分歩くか、電気バスの列に並ぶか
ロープウェイ乗り場に戻ってきて、まだ正午を回ったばかり。時間はまだある。気を良くした我々は一ノ倉沢のビューポイントがすごいとの情報を得て行ってみることにした。問題は3キロ以上先にある現地までの足。車の乗り入れは禁止されている。ほとんどが平坦な道だから歩いていく人は多いが片道40分はかかる。こちらにはそんなに歩くの絶対無理ぃ~なメンバーがいたから、どげんかせんといかん。
そこへ救世主登場。唯一乗り入れを許可されている電気バスがあった(片道で運賃無料・ガイド料金500円)。
日中は1時間に1本のペースで運行。定員8名・早い者順・予約不可・荷物等による順番待ちの場所取りは認めない、つまりいったん停留所に並んだら離れちゃいけない、トイレに行ったら負けだ。
まもなく出発する便はもう定員一杯。1時間後の便を待った。暇だからとぶらぶら散歩なんかしてたら、その間に8名来てしまうかもしれない。そうなったら「自分の方が先に来て並んでいた」と主張しても後の祭り。ハンカチを置いていくとか小手先のことをやっても却下されると思う。動かざること山のごとし。
一ノ倉沢のご尊顔を拝して恐悦至極
1時間後、無事に次の便で出発。ガイドさんがついて道中いろいろ説明してくれる。行程の半分くらい来たところで見どころポイントのマチガ沢に着いた。いったん下車してじっくり見学する。後半も順調に進み、出発から30分で終点に着いた。徒歩で少しだけ先へ進んでいくと一ノ倉沢出合がドーンと現れた。なんだかすごいもの見ちゃったなあ。
逆光なのが惜しまれる。もう少し接近してみよう。
ああ、スマホじゃ臨場感が失われてしまうな。とにかくすごいんですわ。そそり立つ神々しいまでの岩壁。クライマー達が憧れて集まってくるわけだ。ちなみに一ノ倉沢を背にした反対側はこんな感じ。
帰りは歩きで
短時間だけどエライものを見た。さあ帰ろう。乗ってきた電気バスは10分後に折り返すけど、終点で待っていた客が優先となる。つまり終点で待っている客がすでに8名いた場合、行きに乗ってきた客は折り返し便では帰れず、次を待たねばならない。勝負どころですな。今回は幸いにして終点待ちはゼロ。歩くの無理ぃ~なメンバーだけを折り返し便で帰して、残りのメンバーは歩いて戻ることにした。最後に振り返って一ノ倉沢の勇姿にさよなら。
ここにも清水峠の興奮が…
さて、行き帰りの道は舗装された車道とはいえ非常に細く、車同士がまともにすれ違えそうもない。なのにこれでも国道291号なんだって。実際の車道は一ノ倉沢のビュースポットで終わるけど、計画上は清水峠を経由して魚沼地区へつながるそうな(山を越えた新潟県側にもちゃんとした車道の国道291号がある)。
ん? ここでも清水峠か! 行きのガイドさんによれば、もとは明治時代に整備された道で、現在の道の脇にその遺構である石垣が残っているという…ちょ、それ、「山さ行がねが」の1番人気記事・清水峠編で読んだぞ! 遺構ってこれか!
まじですかー。そんな因縁浅からぬ清水国道を今まさに自分の足で歩くことになろうとは。なんたる運命のいたずらか(記事で読んだのは新潟側の廃道部分の探索話だけど)。微妙に興奮してしまった。
下り加減でスムーズな帰り道
言われた通りたしかに道は平坦ていうか微妙に下り加減なのでさっさか進める。行きにロッククライミングの練習地と説明された岩を通過。マチガ沢もあっさり過ぎて巌剛新道なる谷川岳への登山口を通過。
ずんずん進んで西黒尾根ルートなる谷川岳への登山口を通過。登山道というより崩落現場にしか見えない。
最後の最後だけ急な下り坂があってロープウェイ乗り場に到着。かなり順調に歩くことができて40分はかかってなかったと思う。行きは電気バス、帰りは歩きってのはいい作戦かもね。予約ができない一発勝負の電気バスはギャンブルチックですが。
思い出に残る谷川岳の風景
谷川岳はきっとすごい見どころなんだろうなと漠然と考えていた。実際行ってみると本当に印象に残る風景だった。登山をしないと真の魅力はわからないのかもしれないけど、お手軽に体験できる範囲だけでも十分だ。猛暑の季節に涼しさを満喫できたこと(寒いくらいの瞬間もあった)、事前に恐れていたほど混雑してなかったことは、幸運であるとともに良き思い出のレベルを一段上げてくれた。
今回で調子に乗って紅葉の季節も、なんて行くと大混雑でエライ目に遭うんだろうな。清水峠のこともあって興奮しちゃったんで、いったん落ち着こうか。