梅雨時のグループ旅行が2日目を迎え、午後には青森から函館へと舞台を移していた。スカッと晴れ渡る空とはいかないが、そこそこの天候に恵まれたのは幸いだった。
自分にとっては、ついこのあいだ…さっぽろ雪まつり開催中…に函館を訪れたばかり。あれから5ヶ月も経っていない。いろんな面子と旅行すると行き先がカブることが結構あるな。
で、やっぱり函館山からの夜景を見る流れになった。すごく混雑するとわかっていたから、先手を打つ作戦を練って、明るいうちに登って早めに下りることにした。前回の冬のベタな夜景に対し、今回は夏の薄暮の夜景。対照的でどちらも甲乙つけ難い。
(※本記事公開直前に北海道で最大震度7を観測する地震が発生した。被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。)
自分を含む青森班と呼ばれる小グループは前泊地の八甲田温泉・ぬぐだまりの里を出発し、十和田湖と奥入瀬渓流を観光した後、新青森駅から新幹線と在来線を乗り継いで函館駅に着いた。
それから所定の場所で無事に全員合流。連れ立って市電の終点「函館どつく前」まで行った。なんだか「おぃ、ゴラァ!」とどつかれそうな駅名だが、船のドックのことだと思われる。
あとちょっとだけ奥へ進むことができて、外国人墓地に行き着く。こういった洋風の墓地がパッと現れるのだ。
それからこういうところも。お墓は国ごとにかたまっている様子だった。
前回は深い雪に阻まれてろくに歩き回れなかった元町公園も、夏ならまったく問題なし。見晴らしの良さが際立つ。
そしてこちらが八幡坂。冬と全然違うじゃん。海までしっかり見えるし。白い雪が醸し出すロマンチックなムードを取るか、爽やかさと抜けの良い眺望を取るかは、好みの問題だろう。
しかも反対側にカトリック元町教会が頭をのぞかせている姿がはっきり見える。こいつは絵になる光景だ。いいね。
くどいようだが今回は雪に阻まれることもなく、カトリック元町教会の正面まで回り込むことができた。このエリアは本当に異国情緒があるなあ。
団体さんが視界いっぱいにワラワラ集まっていたから写真をとるのは断念したが、十字型の屋根が特徴的な聖ヨハネ教会や東本願寺別院の大屋根も見た。前回の記憶の中の姿そのまんまであった。当たり前か。
ネットで調べてみると函館山は本当に(特に海外の観光客から)大人気で、しゃれにならないくらい大混雑するのがデフォルトだと思ったほうがいいみたい。紅葉や夏季休暇の時期じゃないから・平日だからと油断してたら泣きをみる。
たとえば車利用の場合。日暮れ時を挟む見頃の時間帯には山頂への道路がマイカー通行禁止になる。バス・タクシーしか通れなくなるのだ。それでも車が詰まっちゃうほど。しかも山頂で車が待機できるのは30分まで。観光タクシーを貸し切って山頂へ送ってもらい、車を待たせてゆっくり滞在…なんて無理無理。
もっとおそろしいのは下りる方。ネット情報から判断するに、ピーク時には下手すると1時間待ちを覚悟せざるを得ないような印象を受けた。やってられんわ。そこで早め早めに行動することにしたのだった。
我々が乗った17時前後の往路ロープウェーは待ち時間なし。平日だったおかげか。たくさんの客が詰め込まれるけど、おしくらまんじゅうの密度にはほど遠く、ウンザリするほどではなかった。よし、幸先いいぞ。
だがしかし、ある階段のステップには場所取り狙いのグループが鈴なりになって座り込んでいた。見たところ海外の若者が大半。冷静に見れば大した人数じゃないとはいえ、有馬記念や日本ダービー、あるいはアップル製品発売の前夜を思わせる光景。本格的に暗くなるまでまだ2時間あるぞ。君らまじか~。
もういい年をしたおっさんである我々には、この狂騒競争に参戦する元気はない。日暮れまでまったり待つことができる場所を求めて喫茶スペースに入ったら、ちょうど窓際の席が空いていた。よしよし、いい展開だ。
そのうち夕焼け小焼けで日が暮れてきた。これはこれできれいだね。
ほぼ日没時刻。街灯がポツポツつきだしている。ここからの変化は大きい。
だいぶ夜の雰囲気になってきた。窓のガラス面に室内の映り込みが発生するのはしょうがない。
いいよいいよー。いいですねー。
絵葉書で見るような真っ暗な夜景ではないけど、だいぶポピュラーな夜景に近くなった。もう満足でしょう、はい、夜景はここまで。下りの混雑に巻き込まれる前に撤退だ。
ベスト・オブ・ベストを求めてこの時刻に集まった以上、レッドオーシャンは避けられない運命だ。いやはや大変ですな。
実際のロープウェー待ち行列は思ったほど長くない。下りも5分待ちくらいですんだ。我らの作戦はずばり的中、比較的楽に夜景を見物することができた。そうして気分良く歩いていった先は「はこだてビール」。
メンバーの中には過去何度も函館の夜景にチャレンジしたが、いずれも悪天候でまともに見られなかった者もいた。今回こうして成功裏に終わり、全員が大きな満足感に包まれて、地ビールで乾杯したのだった。
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自分にとっては、ついこのあいだ…さっぽろ雪まつり開催中…に函館を訪れたばかり。あれから5ヶ月も経っていない。いろんな面子と旅行すると行き先がカブることが結構あるな。
で、やっぱり函館山からの夜景を見る流れになった。すごく混雑するとわかっていたから、先手を打つ作戦を練って、明るいうちに登って早めに下りることにした。前回の冬のベタな夜景に対し、今回は夏の薄暮の夜景。対照的でどちらも甲乙つけ難い。
(※本記事公開直前に北海道で最大震度7を観測する地震が発生した。被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。)
まずは“函館ぶら散歩”でスタート
ちょっとこわい駅名
この旅行の主たる目的地は函館。最初は各々が好きなように行動して、函館に現地集合した後に団体行動という計画だった。なかなか新鮮なパターンで面白い。自分を含む青森班と呼ばれる小グループは前泊地の八甲田温泉・ぬぐだまりの里を出発し、十和田湖と奥入瀬渓流を観光した後、新青森駅から新幹線と在来線を乗り継いで函館駅に着いた。
それから所定の場所で無事に全員合流。連れ立って市電の終点「函館どつく前」まで行った。なんだか「おぃ、ゴラァ!」とどつかれそうな駅名だが、船のドックのことだと思われる。
港の見える外国人墓地
日暮れ時までまだたっぷり時間がある。そこでまずは外国人墓地を目指した。道中からしてすでにお寺や日本の墓地がたくさん見られる。簡単に見逃してしまいそうな細い脇道に案内の矢印があったので入っていくと、いい感じに港が見える場所に出た。あとちょっとだけ奥へ進むことができて、外国人墓地に行き着く。こういった洋風の墓地がパッと現れるのだ。
それからこういうところも。お墓は国ごとにかたまっている様子だった。
見晴らしの良い元町公園
墓地を離れてから高台の道を歩いて元町公園と旧函館区公会堂の前まで来た。以後は前回訪問時と同じコースを辿ることになるから、真冬のときの函館観光体験談と比較しながら読んでみると、別の味わいが得られるかもしれない。前回は深い雪に阻まれてろくに歩き回れなかった元町公園も、夏ならまったく問題なし。見晴らしの良さが際立つ。
そしてこちらが八幡坂。冬と全然違うじゃん。海までしっかり見えるし。白い雪が醸し出すロマンチックなムードを取るか、爽やかさと抜けの良い眺望を取るかは、好みの問題だろう。
異国情緒あふれる教会エリア
続いて北島サブちゃんの母校の前を通り過ぎ、ハリストス正教会へ。前回はあまりの積雪に門の中へ進むことができず、外からチラ見しただけだった。今回は違うぞ。しっかり接近してじっくりと見学させてもらった。しかも反対側にカトリック元町教会が頭をのぞかせている姿がはっきり見える。こいつは絵になる光景だ。いいね。
くどいようだが今回は雪に阻まれることもなく、カトリック元町教会の正面まで回り込むことができた。このエリアは本当に異国情緒があるなあ。
団体さんが視界いっぱいにワラワラ集まっていたから写真をとるのは断念したが、十字型の屋根が特徴的な聖ヨハネ教会や東本願寺別院の大屋根も見た。前回の記憶の中の姿そのまんまであった。当たり前か。
賢く攻略したい函館山の夜景
知れば知るほどおそろしい超混雑ぶり
そうして函館山ロープウェー乗り場まで来た。時刻は17時前。まだ昼の明るさだ。でももう登っちゃう。ネットで調べてみると函館山は本当に(特に海外の観光客から)大人気で、しゃれにならないくらい大混雑するのがデフォルトだと思ったほうがいいみたい。紅葉や夏季休暇の時期じゃないから・平日だからと油断してたら泣きをみる。
たとえば車利用の場合。日暮れ時を挟む見頃の時間帯には山頂への道路がマイカー通行禁止になる。バス・タクシーしか通れなくなるのだ。それでも車が詰まっちゃうほど。しかも山頂で車が待機できるのは30分まで。観光タクシーを貸し切って山頂へ送ってもらい、車を待たせてゆっくり滞在…なんて無理無理。
早めの行動に活路を求める
多くの人が利用するロープウェーは、日暮れが近づくと長大な待ち行列ができるそうな。30分待ちは当たり前とか、きっとそういうノリなんだろう(予想)。待ってる間に見頃が終わっちゃうよ。もっとおそろしいのは下りる方。ネット情報から判断するに、ピーク時には下手すると1時間待ちを覚悟せざるを得ないような印象を受けた。やってられんわ。そこで早め早めに行動することにしたのだった。
我々が乗った17時前後の往路ロープウェーは待ち時間なし。平日だったおかげか。たくさんの客が詰め込まれるけど、おしくらまんじゅうの密度にはほど遠く、ウンザリするほどではなかった。よし、幸先いいぞ。
ブルーオーシャンを探せ
山頂駅直結の展望台の一番いい場所はまだ空いており、明るい函館市街を特にストレスなく望むことができた。だがしかし、ある階段のステップには場所取り狙いのグループが鈴なりになって座り込んでいた。見たところ海外の若者が大半。冷静に見れば大した人数じゃないとはいえ、有馬記念や日本ダービー、あるいはアップル製品発売の前夜を思わせる光景。本格的に暗くなるまでまだ2時間あるぞ。君らまじか~。
もういい年をしたおっさんである我々には、この狂騒競争に参戦する元気はない。日暮れまでまったり待つことができる場所を求めて喫茶スペースに入ったら、ちょうど窓際の席が空いていた。よしよし、いい展開だ。
函館の夜景の移り変わり
ドリンクや軽食で店の売上に貢献しつつ、雑談しながら時を待つ。最初のうち、見えるのはこんな景色。まだ全然昼間。影がかかっているのは雲のせいだ。そのうち夕焼け小焼けで日が暮れてきた。これはこれできれいだね。
ほぼ日没時刻。街灯がポツポツつきだしている。ここからの変化は大きい。
だいぶ夜の雰囲気になってきた。窓のガラス面に室内の映り込みが発生するのはしょうがない。
いいよいいよー。いいですねー。
絵葉書で見るような真っ暗な夜景ではないけど、だいぶポピュラーな夜景に近くなった。もう満足でしょう、はい、夜景はここまで。下りの混雑に巻き込まれる前に撤退だ。
はこだてビールで大団円
ロープウェー乗り場は多数の客でごった返していた…まずい、出遅れたか?…いや、ほとんどは真の乗客ではない。窓に張り付いて写真をとるのが目的の人々だった。ってことは、いまや展望台は立錐の余地もないほどの阿鼻叫喚地獄のはず(想像)。ベスト・オブ・ベストを求めてこの時刻に集まった以上、レッドオーシャンは避けられない運命だ。いやはや大変ですな。
実際のロープウェー待ち行列は思ったほど長くない。下りも5分待ちくらいですんだ。我らの作戦はずばり的中、比較的楽に夜景を見物することができた。そうして気分良く歩いていった先は「はこだてビール」。
メンバーの中には過去何度も函館の夜景にチャレンジしたが、いずれも悪天候でまともに見られなかった者もいた。今回こうして成功裏に終わり、全員が大きな満足感に包まれて、地ビールで乾杯したのだった。
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