神奈川県の箱根よりも都心寄りの厚木に温泉地があるってのはすっかりノーマークだった。厚木といえばベッドタウンであったり、大学や企業が拠点を構える町、完全にそっちのイメージしかなかった(ちなみに厚木基地は厚木市じゃない)。
その厚木の七沢温泉「七沢荘」に泊まろうというお誘いを受けて成立したのが初夏のグループ旅行。車で行ったのだが、距離の面で本当に何の気負いもなく、さくっと到着してしまった。いやー近い。
七沢荘は、なんかいろいろと個性的な宿だ。スピリチュアルに興味がある人には特にささるだろうね。そうでない人も強烈なヌルヌル温泉の宿として楽しむことができる。
いずれにせよ、東名から小田原厚木道路に分岐してすぐの厚木西ICを出る。あとは清川村・宮ヶ瀬湖の方角を目指すと「東丹沢七沢温泉郷」のゲートや七沢荘の看板が現れ始める。このあたりまで来ると丹沢の山々がかなり近い。
七沢荘の看板にはツリークロスアドベンチャーのロゴが一緒にくっついている。どうやら当宿に隣接してできたアスレチック施設のようだ。七沢荘へ近づくにはツリークロスアドベンチャーを目指すルートが良いと思う。カーナビの示す別ルートで行ったら、最後にすれ違い困難なとんでもなく細い道を走らされた。
もし鉄道利用なら小田急線・本厚木からバスが出ている。七沢荘は広沢寺温泉入口バス停から徒歩7~8分だ。
その横には犬・たぬき・猪の子供にお乳を与えたという愛犬モスカの像。ポケモンGoのポケストップやジムが設定されている場所だった。
この時点からすでに独特の雰囲気が見え隠れする。なにしろ「宇宙と地中から元気をもらう宿」のサブタイトルを冠する旅館。ゼロ磁場のパワースポットという触れ込みだ。磁場とゼロとパワーの関係は正直よくわからない。
最初に一応ことわっておくと、気功とかスピリチュアリズムの色を随所に感じるが、べつに勧誘してきたり何かを強くプッシュされることはない。客対応やサービスはいたって普通。訪れる客も一般人ばかりである。
館内は増築を重ねて拡大してきた様子が見られ、案内された部屋は新館1階の8畳+広縁和室。トイレ・洗面所付き。新しくてきれいだ。しかもWiFi完備。
小さめのテレビと金庫、それと広縁の奥にコードが抜かれた冷蔵庫あり。窓の目の前は立派な庭園。池には鯉が泳いでる。こりゃいい場所を割り当ててくれた。
驚いたのは、のちに洗面所で手を洗ったらやけに手のひらがヌルヌルする。ここの風呂に入ったときと同じ感触だった。つまり冷ました温泉が出てきてるんじゃないの? だとしたらずいぶん徹底してるな。
こちらは犬と一緒に泊まることができる。8畳相当の広さでクローゼットが出っ張っている分だけ若干狭い。また、ペット対応のため簡易な畳が用いられ、ケージが用意してあった。
窓の外には植え込みと芝生のお散歩ゾーンが見える。ほかにワンちゃん用露天風呂もあるそうだ(バスタオルやドライヤーは持参すること)。
新館裏口から階段を下る際、軒下に少なくとも2つのツバメの巣を見つけた。ツバメも宇宙から元気をもらってるのかね。
そして大浴場の手前には足湯コーナーがあり、しかしお湯というよりは水に近い温度。なぜなら中をドクターフィッシュが泳いでいるからだ。足をつけたらいっぱい近寄ってつついてきた。こりゃ面白い。
まず内湯へ行くと、4つのカランが全部埋まってた。やっぱり混んでる…。ちょうど空きができたところへもぐり込んでシャワーを出してみてびっくり。ヌルヌルするぅ~。これも温泉かよ~。もちろん蛇口から出る方もヌルヌルだ。
シャンプーや石鹸を使うとさらにヌルヌルが増す。石鹸を洗い流せているのかどうか、感触だけじゃ全然わからない。入浴中、洗い場のあちこちから「石鹸が落ちてるかどうか全然わかんねー」とのぼやきが聞こえたものである。
ここの浴槽はすべて岩風呂で、内湯は8名規模。温度はぬるめに近い適温。見た目は完全に無色透明だ。そしてやっぱりヌルヌルする。とにかくヌルヌルの印象が強すぎて、それしか覚えてない。
露天風呂は5名分の寝湯、15名はいけそうなメイン浴槽、内湯と同じくらいのサイズのサブ浴槽があった。露天エリアの真ん中に石灯籠が立っていて、おそれながら通行の妨げになっておられます。一番奥のメイン浴槽へ到達するには寝湯の中をざばざばと突っ切って行かなければならない。
お湯の特徴はとにかくヌルヌル。その印象がすべて。アルカリが強くてもここまでヌルヌルじゃない温泉もあるからな。ここのはなんでこんなにすごいんでしょう。
サブ浴槽もサイズがふたまわり小さいだけで基本的には同じ。熱めのゾーンはなく全体がぬるめ。サブは誰もいないことがよくあるから、狙いすまして独占気分を味わいやすい。自分は特に理由もなく気まぐれでメインとサブを使い分けた。
寝湯は深さがちょうどいい。ぬるめだからずっとリラックスして入れる。先に書いた通り、しばしばメインへ向かう人が足元付近をざばざばと通り過ぎていくが気にしちゃいけない。なお、内湯は24時間入浴可能だが露天風呂は朝7時から夜は22時まで。
夕食はこれ。鍋は冬季なら猪鍋が出るそうだが、もう夏季に入ってしまったようで、汁物じゃなくて肉と野菜の焼物。となると肉は豚だったのかなあ。
昼は近くの川魚料理&釣り堀「ますや」でニジマスの唐揚げを食べ、ここでは鮎の塩焼き。温泉旅行へ熱心に行くようになってから川魚を食す機会が桁違いに増えた。
なかなか品よく作り込まれた会席料理だった。あとこの他に天ぷらが出てきた。ビールを飲みながら食べてたらあっという間にお腹がふくれてしまい、ご飯は一杯だけ。もうちょっといきたくもあったが力尽きた。無念なり。
それにしても、こんな近場に山里の風情と特徴的な温泉を備えた宿があったなんてね。すっかり盲点だった。もちろん知ってる人は知ってるんだろう。だからこそ風呂場が相応に混雑していたのだ。登山・ハイキング・ゴルフ帰りの立ち寄り入浴が多いんだろう。
宇宙と地中のパワーは正直よくわからなかったが、ヌルヌルの温泉から元気をもらったぞ。翌日はシャキッとして気分も乗ってたからね。
その厚木の七沢温泉「七沢荘」に泊まろうというお誘いを受けて成立したのが初夏のグループ旅行。車で行ったのだが、距離の面で本当に何の気負いもなく、さくっと到着してしまった。いやー近い。
七沢荘は、なんかいろいろと個性的な宿だ。スピリチュアルに興味がある人には特にささるだろうね。そうでない人も強烈なヌルヌル温泉の宿として楽しむことができる。
七沢温泉・七沢荘へのアクセス
東京方面から車で七沢荘へ行こうとすると、普通は東名高速を使うだろう。海老名サービスエリアで休憩しちゃったりなんかして、名物メロンパンを買っちゃったりするだろう。あるいは八王子の方から圏央道を経由してくるか。いずれにせよ、東名から小田原厚木道路に分岐してすぐの厚木西ICを出る。あとは清川村・宮ヶ瀬湖の方角を目指すと「東丹沢七沢温泉郷」のゲートや七沢荘の看板が現れ始める。このあたりまで来ると丹沢の山々がかなり近い。
七沢荘の看板にはツリークロスアドベンチャーのロゴが一緒にくっついている。どうやら当宿に隣接してできたアスレチック施設のようだ。七沢荘へ近づくにはツリークロスアドベンチャーを目指すルートが良いと思う。カーナビの示す別ルートで行ったら、最後にすれ違い困難なとんでもなく細い道を走らされた。
もし鉄道利用なら小田急線・本厚木からバスが出ている。七沢荘は広沢寺温泉入口バス停から徒歩7~8分だ。
いろいろ個性豊かな七沢荘
パワースポットの宿
当宿の駐車場に車を止める。日帰り客も含めてだろうが、車が多い。なかなかの盛況ぶりだ。正面玄関の近くには鳥居と夫婦石。その横には犬・たぬき・猪の子供にお乳を与えたという愛犬モスカの像。ポケモンGoのポケストップやジムが設定されている場所だった。
この時点からすでに独特の雰囲気が見え隠れする。なにしろ「宇宙と地中から元気をもらう宿」のサブタイトルを冠する旅館。ゼロ磁場のパワースポットという触れ込みだ。磁場とゼロとパワーの関係は正直よくわからない。
最初に一応ことわっておくと、気功とかスピリチュアリズムの色を随所に感じるが、べつに勧誘してきたり何かを強くプッシュされることはない。客対応やサービスはいたって普通。訪れる客も一般人ばかりである。
新しくてきれいな部屋
さてフロントでチェックイン。いきなり巨大な岩が祀られていた。その前にはマスコットキャラ(?)の和泉ななみちゃん。この組み合わせはいったい…。館内は増築を重ねて拡大してきた様子が見られ、案内された部屋は新館1階の8畳+広縁和室。トイレ・洗面所付き。新しくてきれいだ。しかもWiFi完備。
小さめのテレビと金庫、それと広縁の奥にコードが抜かれた冷蔵庫あり。窓の目の前は立派な庭園。池には鯉が泳いでる。こりゃいい場所を割り当ててくれた。
驚いたのは、のちに洗面所で手を洗ったらやけに手のひらがヌルヌルする。ここの風呂に入ったときと同じ感触だった。つまり冷ました温泉が出てきてるんじゃないの? だとしたらずいぶん徹底してるな。
犬と泊まれるコテージ
今回のメンバーは2班に分かれて別々の部屋に泊まった。自分を含む班は上述の和室で他方の班は大浴場のそばに立つコテージ。コテージ班の部屋にもお邪魔してみた。外見はこれ。こちらは犬と一緒に泊まることができる。8畳相当の広さでクローゼットが出っ張っている分だけ若干狭い。また、ペット対応のため簡易な畳が用いられ、ケージが用意してあった。
窓の外には植え込みと芝生のお散歩ゾーンが見える。ほかにワンちゃん用露天風呂もあるそうだ(バスタオルやドライヤーは持参すること)。
とにかくヌルヌルがすごい温泉
謎の宇宙パワーBOX
七沢荘の大浴場はコテージが並ぶエリアの隣りにある。自分が泊まった新館から大浴場へ向かう廊下の途中には「宇宙パワーBOX」なる謎のマシンがあった。謎すぎて何も解説できない。おそらく環境BGMが流れるリラックスカプセルのようなものだと思うが。新館裏口から階段を下る際、軒下に少なくとも2つのツバメの巣を見つけた。ツバメも宇宙から元気をもらってるのかね。
そして大浴場の手前には足湯コーナーがあり、しかしお湯というよりは水に近い温度。なぜなら中をドクターフィッシュが泳いでいるからだ。足をつけたらいっぱい近寄ってつついてきた。こりゃ面白い。
あっちでヌルヌル、こっちでヌルヌルの内湯
いいかげん風呂に集中しよう。男湯は結構な人口密度。人気あるんだなあ。脱衣所の分析書には「アルカリ性単純温泉」とあった。湧出温度は低くて加温している。別の掲示には消毒に銀イオンを使っているとあった。まず内湯へ行くと、4つのカランが全部埋まってた。やっぱり混んでる…。ちょうど空きができたところへもぐり込んでシャワーを出してみてびっくり。ヌルヌルするぅ~。これも温泉かよ~。もちろん蛇口から出る方もヌルヌルだ。
シャンプーや石鹸を使うとさらにヌルヌルが増す。石鹸を洗い流せているのかどうか、感触だけじゃ全然わからない。入浴中、洗い場のあちこちから「石鹸が落ちてるかどうか全然わかんねー」とのぼやきが聞こえたものである。
ここの浴槽はすべて岩風呂で、内湯は8名規模。温度はぬるめに近い適温。見た目は完全に無色透明だ。そしてやっぱりヌルヌルする。とにかくヌルヌルの印象が強すぎて、それしか覚えてない。
露天風呂の洗い場が狙い目
続いて露天風呂へ。あらら、こっちにも洗い場があった。しかも9名分。しかも空きまくり。洗い場は内湯という思い込みを捨てて露天風呂の方を狙ってみるべきだったな。露天風呂は5名分の寝湯、15名はいけそうなメイン浴槽、内湯と同じくらいのサイズのサブ浴槽があった。露天エリアの真ん中に石灯籠が立っていて、おそれながら通行の妨げになっておられます。一番奥のメイン浴槽へ到達するには寝湯の中をざばざばと突っ切って行かなければならない。
好みで場所を変えて楽しむ露天風呂
メイン浴槽は大きいから場所によって温度が違う。熱めが好みなら湯口の近くへ(あくまで適温の範疇での熱めだが)。ぬるめが良ければ湯尻の方へ。客はめいめいが好きな場所を陣取っていた。みんながみんな湯口狙いじゃない。お湯の特徴はとにかくヌルヌル。その印象がすべて。アルカリが強くてもここまでヌルヌルじゃない温泉もあるからな。ここのはなんでこんなにすごいんでしょう。
サブ浴槽もサイズがふたまわり小さいだけで基本的には同じ。熱めのゾーンはなく全体がぬるめ。サブは誰もいないことがよくあるから、狙いすまして独占気分を味わいやすい。自分は特に理由もなく気まぐれでメインとサブを使い分けた。
寝湯は深さがちょうどいい。ぬるめだからずっとリラックスして入れる。先に書いた通り、しばしばメインへ向かう人が足元付近をざばざばと通り過ぎていくが気にしちゃいけない。なお、内湯は24時間入浴可能だが露天風呂は朝7時から夜は22時まで。
パワーをもらえる?! 七沢荘の食事
品よく作り込まれた夕食
七沢荘の食事は朝夕とも1階の食事処で。部屋ごとに決まったテーブルが割り当てられる。我々は2つの班の全員が同席できるように頼んであった。さすがにワンちゃんは同席できない、部屋でお留守番だ。夕食はこれ。鍋は冬季なら猪鍋が出るそうだが、もう夏季に入ってしまったようで、汁物じゃなくて肉と野菜の焼物。となると肉は豚だったのかなあ。
昼は近くの川魚料理&釣り堀「ますや」でニジマスの唐揚げを食べ、ここでは鮎の塩焼き。温泉旅行へ熱心に行くようになってから川魚を食す機会が桁違いに増えた。
なかなか品よく作り込まれた会席料理だった。あとこの他に天ぷらが出てきた。ビールを飲みながら食べてたらあっという間にお腹がふくれてしまい、ご飯は一杯だけ。もうちょっといきたくもあったが力尽きた。無念なり。
ご飯のお供たっぷりの朝食
朝はこれ。何気にワカメがうまい。ご飯のお供だらけなので、朝からご飯をおかわりするほど食べられない自分にはお供が余り気味になってしまう。お供単独で食べ進んだものの、ちょっともったいなかったね。それにしても、こんな近場に山里の風情と特徴的な温泉を備えた宿があったなんてね。すっかり盲点だった。もちろん知ってる人は知ってるんだろう。だからこそ風呂場が相応に混雑していたのだ。登山・ハイキング・ゴルフ帰りの立ち寄り入浴が多いんだろう。
宇宙と地中のパワーは正直よくわからなかったが、ヌルヌルの温泉から元気をもらったぞ。翌日はシャキッとして気分も乗ってたからね。