茨城冬紀行と題したグループ旅行で横川温泉に立ち寄ってみた。茨城県北エリアの真ん中あたりに位置する温泉地である。茨城には意外と温泉(冷鉱泉含む)があちこちに存在するのだが、当湯のような硫黄泉というのは珍しいのではないかと思う。
ここには3軒の旅館があり、我々が行ったのは中野屋旅館。バスを保有してるみたいだし、なかなかの規模。結構人気があるみたいで、お風呂場は最初のうち大混雑状態だった。ヌルつきのあるお湯で、かつ硫黄泉、ってのに引き寄せられるんだろうか。
我ら一行は前泊地の袋田温泉・思い出浪漫館からの出発。横川温泉までは上記の国道461号一本で行ける。30分程度で着くはずの行程だったが、ここに罠があった。
南進していた国道が東進へと折れるところ、水府地域から山ひとつ越えて里美地域へ向かう道路が通行止めになっていたのである。うがあああーーー。トンネル工事のためだった。
仕方ない、迂回しよう。しかし地元民向けの農道や林道ならともかく、不案内の旅行者が入っていけるような山越えの道は地図を見る限り、北にも南にも相当走らないと見つからない。結局南回りで迂回して20分あまりのロスとなった。
なお鉄道利用の場合、JR水郡線支線の終点・常陸太田駅から路線バスで40分、折橋十文字というバス停を下車して1キロ以上歩くことになる。水郡線もバスも本数少なめだし、ちょっとしんどそうだ。
大きなガレージの中には2台のバスが見える。前日に竜神大吊橋を観光した際にこのバスを見かけた記憶があるぞ。手広くいろいろやってるのかな。
周辺は(旧)里美村ののどかな山里。NHK朝ドラ「ひよっこ」の実家が奥茨城村という設定だったが、やっぱり画面の風景とよく似た雰囲気を漂わせている。とはいえ中野屋旅館の建物はそれほど鄙びたものではなく現代的なつくり。
脱衣所にはもう出ようとする者・これから入ろうとする者あわせて3名ほどの先客がいて手狭感があった。やべえ。脱衣カゴも結構埋まってる。やべえ。服を脱ぎつつガラス扉越しにちらちらと浴室に目をやると、7~8名の姿が。洗い場は埋まってる様子だし、浴槽も芋洗い手前くらいの混雑感あり。やべえ。
参考のため温泉分析書の掲示を探したが見当たらなかった。中野屋旅館のホームページその他のネット調査によると、単純硫黄泉の冷鉱泉を加温したものらしい。ボーリングで掘り当てたものでなく自噴泉だそうだから大したもんだ。
続いて浴槽へ。ここにあるのは5名規模のタイル張りの内湯浴槽が一つ。すでに3名がつかっているところへ「はいはい、ごめんなさいよ」感を醸しつつ(あくまで無言だけど)空きスペースへもぐり込んだ。ちょうど湯口の近くであった。
お湯の見た目は無色透明。ほんのわずかに濁りがある。県内1、2の高いPH値を謳うだけあってアルカリ泉特有のヌルヌルが感じられ、お湯をすくって鼻を近づけると弱いながらも硫黄のタマゴ臭がした。冷鉱泉を加温する過程で匂いが飛んでしまったとするなら、湧出直後の源泉は相当強いタマゴ臭を放っていたはず。
湯口からはわりと多めにダラダラとお湯が投入されていた。冷鉱泉にわざわざ加水しないだろうから、循環させつつ加温ずみ源泉を加えてこの量になってるってことかと。
やがて先客が次々と出ていって混雑も収まってきた。出ていった客はどうやらみなさん同じお仲間らしい。当館がいろいろ提供しているプランに乗っかって、これから宴会ってとこじゃないかな(想像)。
風呂場の混雑はどうやら、先客一同が連れ立って入浴しに来た最中にタイミング悪く我々が加わってしまった、ということだったようだ。彼らが去った後は我らの独占状態となった。ふうー、ようやく落ち着いて楽しめるぜ。
残念ながら我らにもスケジュールがある。短い独占状態を楽しんだらもう出発すべき時刻となった。仕方がない、出るとしよう。
先客もそうだし館内の雰囲気からしても、ここの客層は高齢者が中心とみた。我らおじさん連中などはしょせん若造の部類である。そう、ひよっこですよ、ひよっこ。ひよっこは奥茨城から東京へ出ていくばかりではない、東京から奥茨城へ来ることだってあるのだ。
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ここには3軒の旅館があり、我々が行ったのは中野屋旅館。バスを保有してるみたいだし、なかなかの規模。結構人気があるみたいで、お風呂場は最初のうち大混雑状態だった。ヌルつきのあるお湯で、かつ硫黄泉、ってのに引き寄せられるんだろうか。
横川温泉・中野屋旅館へのアクセス
東京方面から横川温泉へ車で行く場合、常磐道・日立南太田ICから常陸太田市街まで西進して国道349に乗ったらしばらく北上、国道461号と交わったらそちらへ入ってちょっと東進すると着く。あるいは高萩ICから国道461号を西進してもいい。我ら一行は前泊地の袋田温泉・思い出浪漫館からの出発。横川温泉までは上記の国道461号一本で行ける。30分程度で着くはずの行程だったが、ここに罠があった。
南進していた国道が東進へと折れるところ、水府地域から山ひとつ越えて里美地域へ向かう道路が通行止めになっていたのである。うがあああーーー。トンネル工事のためだった。
仕方ない、迂回しよう。しかし地元民向けの農道や林道ならともかく、不案内の旅行者が入っていけるような山越えの道は地図を見る限り、北にも南にも相当走らないと見つからない。結局南回りで迂回して20分あまりのロスとなった。
なお鉄道利用の場合、JR水郡線支線の終点・常陸太田駅から路線バスで40分、折橋十文字というバス停を下車して1キロ以上歩くことになる。水郡線もバスも本数少なめだし、ちょっとしんどそうだ。
予想外の混雑にびっくり。にぎわう中野屋旅館
のどかな里のモダンな施設
中野屋旅館の駐車場は結構広い。満車の心配はないものの玄関近くのスペースはすでにたくさんの車でほぼ埋まっていた。朝から盛況ですな。大きなガレージの中には2台のバスが見える。前日に竜神大吊橋を観光した際にこのバスを見かけた記憶があるぞ。手広くいろいろやってるのかな。
周辺は(旧)里美村ののどかな山里。NHK朝ドラ「ひよっこ」の実家が奥茨城村という設定だったが、やっぱり画面の風景とよく似た雰囲気を漂わせている。とはいえ中野屋旅館の建物はそれほど鄙びたものではなく現代的なつくり。
このあたりでは珍しい自噴の硫黄泉
中に入ってフロントで立ち寄り料金500円を支払う。タオルは要持参。浴場は右手の廊下の奥にあった。男湯の脱衣所に足を踏み入れようとしたら…おっと、スリッパが所狭しと並んでいるぞ。もしかしてお客さんいっぱい来てる? あえて平日を狙ったというのに、このパターンは初めてである。脱衣所にはもう出ようとする者・これから入ろうとする者あわせて3名ほどの先客がいて手狭感があった。やべえ。脱衣カゴも結構埋まってる。やべえ。服を脱ぎつつガラス扉越しにちらちらと浴室に目をやると、7~8名の姿が。洗い場は埋まってる様子だし、浴槽も芋洗い手前くらいの混雑感あり。やべえ。
参考のため温泉分析書の掲示を探したが見当たらなかった。中野屋旅館のホームページその他のネット調査によると、単純硫黄泉の冷鉱泉を加温したものらしい。ボーリングで掘り当てたものでなく自噴泉だそうだから大したもんだ。
自慢の温泉を体験
冷鉱泉でもあなどれない浴感
ここまできたら混雑を云々してる場合じゃない。覚悟を決めて浴室へ突撃した。幸い、5名分の洗い場にひとつ空きを見つけたのですかさず使わせてもらった。状況が状況だけに、あまり独占しすぎないよう高速モードで、はい、終了。続いて浴槽へ。ここにあるのは5名規模のタイル張りの内湯浴槽が一つ。すでに3名がつかっているところへ「はいはい、ごめんなさいよ」感を醸しつつ(あくまで無言だけど)空きスペースへもぐり込んだ。ちょうど湯口の近くであった。
お湯の見た目は無色透明。ほんのわずかに濁りがある。県内1、2の高いPH値を謳うだけあってアルカリ泉特有のヌルヌルが感じられ、お湯をすくって鼻を近づけると弱いながらも硫黄のタマゴ臭がした。冷鉱泉を加温する過程で匂いが飛んでしまったとするなら、湧出直後の源泉は相当強いタマゴ臭を放っていたはず。
湯口からはわりと多めにダラダラとお湯が投入されていた。冷鉱泉にわざわざ加水しないだろうから、循環させつつ加温ずみ源泉を加えてこの量になってるってことかと。
後半に独占状態の幸運が
湯船の横のガラス窓の向こうは小さな庭園風。そちらを見ながら風流な気分でしばらくつかっていた。ただし熱めのお湯なので長くは粘れない。頻繁に休憩モードを挟む必要があるだろう。やがて先客が次々と出ていって混雑も収まってきた。出ていった客はどうやらみなさん同じお仲間らしい。当館がいろいろ提供しているプランに乗っかって、これから宴会ってとこじゃないかな(想像)。
風呂場の混雑はどうやら、先客一同が連れ立って入浴しに来た最中にタイミング悪く我々が加わってしまった、ということだったようだ。彼らが去った後は我らの独占状態となった。ふうー、ようやく落ち着いて楽しめるぜ。
ひよっこ達の湯めぐり
さてと落ち着いて眺めれば、浴室は新しめで気分良く利用できるし、強いアルカリ性の硫黄泉も特徴的だし、熱い・ぬるいの好みを脇において、露天だのでっかい岩風呂だの言わなければ温泉としては十分なスペックであろう。残念ながら我らにもスケジュールがある。短い独占状態を楽しんだらもう出発すべき時刻となった。仕方がない、出るとしよう。
先客もそうだし館内の雰囲気からしても、ここの客層は高齢者が中心とみた。我らおじさん連中などはしょせん若造の部類である。そう、ひよっこですよ、ひよっこ。ひよっこは奥茨城から東京へ出ていくばかりではない、東京から奥茨城へ来ることだってあるのだ。
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