三郷に湧く恵みの泉は超パワフル - 早稲田天然温泉 めぐみの湯

三郷 早稲田天然温泉 めぐみの湯
営業時間を思い違いしたせいで現地まで行きながらフラれた埼玉・三郷の「早稲田天然温泉 めぐみの湯」へ1ヶ月遅れのリベンジ訪問。今回はしっかり時間を見極めて万全の体勢で臨んだ。

ここは浴槽の大半が生源泉100%の掛け流し。濃ゆい温泉をこれでもかと堪能できる。やはり泉質・湯使いに関してネット上の評価は高い。首都圏トップクラスだとか埼玉一だとかの口コミを見かけた記憶がある。

なお、掲載する写真には前回訪問時に撮ったものも利用している。今回はどうも写りがいまいちだった。

早稲田天然温泉「めぐみの湯」へのアクセス

めぐみの湯の営業は15時から。前回8月に行ったときは昼前であまりに早すぎたため断念して引き返した。今回はもう間違わない。葛飾・柴又を“ぶら~り”してからちょうど15時に現地に到着した。

前回はJR武蔵野線・新三郷駅から15分近く歩いたが、今回は同線の三郷駅から同じくらい歩いた。両駅のちょうど中間にあるのだ。三郷から歩く場合、途中に路肩のない橋があり、そこそこクルマが行き交う橋の端にへばりつくように進まざるを得ない。十分注意されたい。

めぐみの湯の館内の1階奥には25メートルプールがあってスイミングスクールをやっているようだ。
めぐみの湯と早稲田スイミング

濃ゆい源泉を使用した内湯

小銭をご用意ください

さて、玄関を入って左手の下足箱の前に温泉の分析書が貼ってあった。「ナトリウム-塩化物強化温泉(高張性、中性、高温泉)」と書いてあった。強塩泉ってことかな。めぐみの湯のホームページの記述だと冒頭に「含むヨウ素」が加わる。

券売機でチケット(平日1000円・休日1100円)を買って受付を通る。タオルは別料金。浴場は2階にある。

階段を上がって手もみ処の向こうに男湯の暖簾があった。脱衣所は100円ロッカーの方式だった(後で100円返ってくるやつ)。

このお湯、ワイルドだろ~?

浴室へ入ると、手前が20名程度の洗い場とサウナ室。続いて水風呂。奥に源泉(大)、源泉(小)、白湯の浴槽が並ぶ。近年リニューアルしたそうだし、それほど古さは感じない。

まず6~7名規模の源泉(大)に入ってみた。温度計が40℃を示す通りややぬるめの適温だ。お湯は見た目からして濃ゆい感じがする。黄色味の強い濁った黄土色をしており、ほとんど不透明といってよい。湯の花の類なし。

手ですくって鼻を近づけると、この泉質にありがちなアブラ臭はそれほど強いわけではないものの、はっきりと感じる。そしてそれだけじゃない。金気臭と思われる余韻が残った。においと見た目の印象は相当ワイルドだ。

適温で感触も悪くないけど、やはり濃ゆいせいか、ずっとつかり続けるタイプのお湯ではない。ちょくちょく休憩を挟みながらの入浴になるだろう。

水風呂もワイルドだった

4名規模の源泉(小)は差し込む光の加減なのか、油膜が浮いているように見えたし、色も大浴槽と少し違うように見えたが、入ってみると違いはよくわからなかった。こちらは42~43℃ありそうな温度。自分にはちと熱い。内湯だったら大浴槽の方かな。

ちょっとクールダウンしようと、ふだんは入らない水風呂へ試しに片足をつけてみた。冷てえ! 温度計は19℃を示していた。すぐに足を引っ込める。全身どころか腰までだってとても無理だ。みなさん、よくこんなのに入れるな。


ベンチで休みながら入る源泉露天風呂

のんびり入るなら浅め浴槽

精神的には十分クールダウンしたので露天エリアへ突撃。ここには浅めと普通と深めの3つの源泉露天風呂が並んでいた。観察する間も、客が次々と露天エリアへ流れてきたが、湯船は芋洗いになることもなく余裕を保っている。

実のところ最も混雑したのは露天エリアのベンチである。一人が立ち去ってもすぐに後釜が席を占めるといった感じで稼働率が高い。お湯が濃いためにみんな長湯できず、湯船2:ベンチ8くらいの配分で過ごしているように見えた。

それではまいります。まず3名規模の浅め浴槽。寝湯というには深いが、体をL字に折って足を伸ばして入ると、肩口より上が外に出る格好となる。温度はややぬるめだし、他と比較してあまり人がやって来ないので、のびのび入りたければここ。

しばらく浅めでまったりと。石とタイル組みの浴槽の内壁にこびりつく赤サビのようなものが温泉の濃さをさらに強調していた。うーん、染み込むー(気分)。

熱めの中央浴槽、メインの深め浴槽

その後、中央にある普通の深さ浴槽へ移動した。広さは浅めのと同じくらい。お湯は浅めの方と行き来できるようになっているけど、こちらの方が明らかに熱い。お好みでどうぞ。

ベンチが空いた後釜に座っていったん休憩。目隠しの柵に遮られるため何が見えるわけではない。武蔵野線の列車が通過するガタンゴトンという音を聞きながらじーっとクールダウンに努めた。

十分休んだところで深め露天へゴー。浅めと比べて広さは1.5倍、温度は同じくらい。深めといっても普通+αくらいで立ち湯になるほどではない。そして単に広いからというのもあるだろうが、人が一番よく集まるのがここだった。めぐみの湯のメインコンテンツといえる。


評判通りの良温泉

入浴は以上で終了。パワフルなお湯だった。やけに喉が渇いたし今日は草だんご1本とラムネ1本しか口にしてない。ここらで食事にしようと2階にある食事処へ行った。まだ16時すぎだからガラガラ。「ぼっち」が利用するには好機だ。

生ビール+枝豆+中華丼で乾杯。プハー、五臓六腑に染み渡るぜ。温泉の副次的な楽しみだ。それにしても中華丼がでかい。食べ切るのに結構苦戦するボリュームであった。味はまあ普通。
めぐみの湯 食事処の中華丼
こうしてめぐみの湯へのリベンジ訪問は成功。口コミ通りの本格温泉をこれでもかと味わった。スーパー銭湯にしばしばありがちな、数ある浴槽のうち特定の1つだけが温泉使用というスタイルだとどうしてもそこに人が集中して居心地を損ねてしまうが、当湯ならその心配は無用。

また、全般的に地味なのがある意味幸いして、混んでない・浮ついてない・せわしくないという、温泉目当ての「ぼっち」にとって好都合な環境となっている。できれば今の「知る人ぞ知る」的な路線を堅持していただきたい。


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