リフレッシュした日光東照宮 - 黄金のパワースポット

日光東照宮 陽明門
日光東照宮・陽明門の4年にわたる修理工事がこの3月に完了。再び公開されたというので見てみたい、との某所からの要望を受けて、新緑の日光へグループ旅行とあいなった。

大勢の見学客でごった返す東照宮はたしかに金ピカ・鮮やかになっていた。こいつが本来の色味を再現したものだとすると、当時ここは浮世離れした「黄金の国ジパングランド」だったに違いない。

大混雑の日光市街

すし詰めバスに乗って

我々一行はリバティという新型特急に乗って東武日光駅へやって来た。駅前ロータリーから世界遺産めぐりバスと名付けられた赤い車両のバスに乗車。

それにしても…行ったのは週末だったが…すんごい混んでる! バス乗り場には長い行列。大半は海外からの観光客だ。我々は到着したバスの満員ぎりぎりのところに潜り込むことができた。

都会のラッシュアワー並みの混み具合だぞコレ。かつて京都でぎゅうぎゅう詰めの市バスに乗ってえらい目に遭ったことがあるけど、あれを思い出す。やむをえん、東照宮まで10分の我慢だ。ああ早く着いて欲しい。

そこへ無情のアナウンス。「本日は大変な道路混雑のため大幅な遅延が見込まれます。都合により予定と違うルートで参ります。表参道(東照宮最寄りの停留所)は通りません」…ちょ、待ーてーよ。

試練の大渋滞

とにかく車が全然進まない。なんじゃこりゃあ! 普通の週末でこれだとゴールデンウィークなんか阿鼻叫喚地獄だろうな。かくなるうえは覚悟を決めて策を弄さず、終点の二荒山神社までお付き合いすることにした。

社寺地区の始まりにあたる神橋まではクレイジーな大渋滞。そこで道が二手に分かれると、バスはすいてる左の道を行った。一方、本来のバス路線であるはずの右の道は引き続き大渋滞。だからルートを変えたのか。

神橋から先はすいすい流れて、あっさり二荒山神社へ到着した。乗車時間は結局30分といったところ。お疲れ様でした。


御朱印パラダイスの二荒山神社

まずは目の前の二荒山神社を見学。大きな鳥居をすぎた門の先に拝殿が見えた。
日光二荒山神社
どうやら勘違いをしていたようで、見どころは拝殿だけだと思い込んで、参拝したらすぐに立ち去ってしまった。本当はもっと奥に神輿舎・大国殿・化灯篭・二荒霊泉などがあった模様(要拝観料)。しまった、不覚なり。

近頃は御朱印集めをする方が多い。自分はやらないのだが、二荒山神社の案内板を見るとやたらと御朱印の種類があった。特別限定バージョン的なものを含めると10は下らないんじゃないか。全部もらうのは時間・金額的に大変だろうね。

二荒山神社から東照宮までは徒歩5分ほどの参道で直結している。パワースポットの気を受けるつもりで歩けば体も軽くなるだろう。


キラキラの東照宮

クールでポップな3モンキーズ

入口で拝観券を買う。東照宮のみの見学は1300円、加えて宝物館も見学するなら2100円。うっ、1000の位が変わると心理的に壁が…それと時間的な都合もあって我ら一行は東照宮のみの券を買った。

表門をくぐってすぐ左手に有名な「見ざる言わざる聞かざる」の三猿がいた。お色直しをされてすっかり鮮やかに変身し、現代的なポップな感じさえする。最初のクライマックスだから周りの人だかりがすごい。
見ざる聞かざる言わざる
関係ないけど「12モンキーズ」というSF映画を思い出した次第。

リニューアルオープンした陽明門

そして階段を上った先に今回のメインターゲット・陽明門がどーんと構えていた。白すぎるくらいの白にピカピカの金ぴか。アップではい、どーん。
陽明門
いろいろ凝りすぎィ。

それにしても人が多い。陽明門をくぐる際は、行列に並んで人の流れに乗せられてただ通り過ぎる感じになってしまい、深い感慨を得る余裕がないのは残念といえば残念。流れに乗る前に脇からじっくり見ましょう。

ド派手な唐門と隠れキャラの眠り猫

続いて唐門。こちらもド派手。けっこうヤンキー趣味の徳川さん。
東照宮 唐門
唐門奥の拝殿へ向かう途中で、これまた有名な眠り猫を見学できる。目線の高さのはるか上にチョコンとあるので、この真下にある「↑眠り猫」という看板がなければ気づかないかもしれないな。
眠り猫
眠り猫の先に続く階段を上って奥宮へ行けるが、この階段が結構きつくて長いことを過去に体験ずみの我々は疲労と時間的な都合で見送った。

御本社で金のお守りをゲット

いよいよ東照宮の御本社へ。ここも入場待ちの行列ができていた。一昔前なら日本人の団体ツアー客や修学旅行生が列をなしていたはずのところ、今どきはほとんどが訪日客であった。偏見はいかんけど、意外とマナー良く静かに並んでいた。

順番が来て拝殿に入り巫女さんから説明を聞く。なぜだか襖絵や天井画の話が二条城の記憶とごっちゃになって微妙に混乱。歩くと鳴く床ってなかったっけ、なんて思ってしまった。

説明の後は本殿を拝んで終了。帰り際、ふだんならやらないのだが、行き詰まりを見せていた我が運勢を打開するため、白檀の香りが続く限りご利益があるという御本社限定の御香守・ゴールドバージョンを購入。東照大権現様たのんます。


輪王寺はまだ修理中

二荒山神社・東照宮とくればあとは輪王寺だ。だが輪王寺はまだ大きな修理が続いている最中で、お堂全体がビルの高さほどのプレハブで囲われている。一応見学はできるが、時間的な都合でスルーさせてもらった。
輪王寺
こうして日光の社寺見学は終了。パワースポットのご利益があるといいが。とにかく金ぴか・鮮やか・人が多いというのが印象的であった。あっさり風味でサクッと見て回って所要時間は1時間弱。


日光に限らず昭和の団体旅行先の雄はどこも斜陽のイメージがあるのと、特に日光は東日本大震災の風評被害で苦しいとも聞いていたから、ここまで人気沸騰なのはちょっと意外だった。まあ結構なことなんだけども。