春本番の季節に仲間内で企画された関西旅行。その目的の一つが本記事でレポートする「大阪食いだおれツアー」である。実際はそれほど食べまくったわけではなく、どちらかというと「コテコテの大阪めぐり」というのに近い。
行く先々でベタなナニワのおっちゃん・おばはんが見られるかと思ったら、観光客が行きそうなところばかりだから当然かもしれないけど、海外から訪れた人がかなりの割合を占めていた。下町ローカルなイメージとは裏腹に、非常に国際色豊かだったのが印象的だ。
(※おことわり)本記事には関東人の偏見が含まれています。ご了承ください。
全員揃ったところで、関西出身のメンバーを案内役に、まずは新世界へ行くため大阪環状線で新今宮へ向かった。乗った電車が、関西空港から天王寺を経由して環状線を時計回りにぐるっと一周して、再度の天王寺を終点とする関空快速だった。
自分は決して鉄ちゃんではないが、この路線どりは面白い。わざわざ一周して客を降ろしていくなんて。終点近くの人は1回目の天王寺で逆回りの環状線に乗り換えた方が早くね?…まあニーズがあるからやってるんだろう。
横丁を抜けると巨大なフグのハリボテが目についた。そして串かつ・串かつ・また串かつ…串かつの店だらけ。あちこちにビリケンさんが鎮座しており、向こうには通天閣がどんとそびえ立っていた。うわー。いかにもな「大阪でっせ」(無理矢理な関西弁すいません)の世界がそこにあった。
ここで串かつを食べなきゃいかんでしょう。なぜだか串かつ屋に客引きがいて声をかけてくるが、無視して自力で店を選んで入った。いわゆる串かつ屋は関東にもあるけど入るのは初めて。これか、これがソース2度づけ禁止ってやつか。
揚げ物だからそんなにいくつも食べられないかと思えば、メンバーによると10本や20本はすぐいけるとのこと。ええ本当に? …たしかに。たくさん食べた。数えてないけど飽きずにたくさん食べられた。
あれだけ食べて飲んで、全然安くあがった。観光地の表通りの店でこれだから、地元の人がふだん使いする店はもっと安いに違いない。すごいぜ大阪の串かつ。
しかしこの時点ですっかり腹いっぱいになったため、あとは夜まで食べないという、看板だおれの食いだおれツアーとなったのだった。
続いてなんばパークスという旧大阪球場跡の商業施設へ移動。球場時代のホームベースとピッチャーマウンドの位置に記念プレートが埋め込まれていた。それにしても何の案内板もなく、そこにただポツンとあるだけだから普通なら見落としてしまうぞ。
花月の隣に行列のできている「わなか」というたこ焼き屋があった。複数のメンバーの証言によると、大阪で一番うまいたこ焼きらしい。食べてみたいとは思ったけれど、先ほどの串かつでお腹ぱんぱん、もう入りません。ペース配分を間違えたぜ。
いったん難波駅の方へ引き返してアーケード街を北上。途中に、わなかの支店(?)と蓬莱豚まんと北極アイスの店があった。案内役によればいずれも大阪を象徴する味とのことだ。でもまだ胃袋に余裕なしでスルーした。
それに、おお、あれはかに道楽じゃないか。典型的な「ぼくのかんがえるおおさか」の風景に心が躍る。
グリコ、かに道楽、とくれば、とどめは「くいだおれ人形」だろう。しかしそれらしきビルの店頭に人形はいなかった。仕方ないのでビルの上の方にいる看板バージョンをパチリ(冒頭の写真)。
このあたりは外国人観光客が多い。トータルの人出も多い。とくに道頓堀を超えた先のアーケード街がものすごい混雑ぶりでまともに進めそうもない。無理をせず広い御堂筋へ迂回して長堀駅まで行き地下鉄に乗った。
ひいひい言いながらやっと大阪城の前にたどり着くと、そこはグローバリゼーションの波に洗われまくっていた。日本人が超少数派。大半は海外から来た観光客だ。耳に入ってくる会話も、何語だかわからないが、とにかくたくさんの言語が飛び交っているのはわかる。
城に入るための待ち行列がまた長い長い。大盛況である。見学やめようかと弱気になるほどだった。意を決して列に並んでみると、待ち時間は意外とおそれていたほどではなく、城内の上りエレベータに乗るまで20分くらいだったろうか。
それから階を下りつつ展示物を見ていった。太閤秀吉を軸に大阪城の変遷がいろいろと。落ち着いてじっくり見られるといいんだけど、とにかく人の流れに乗って進むだけ。流しそうめんになった気分。
そんな調子で、そうめん一行は1階まで下りきると外へ押し流され、見学終了。いやはや、おそるべき世界レベルの大人気スポットではないか。いやー疲れた…。
鶴橋は焼肉の町だとは聞いていたが、駅前は本当に焼肉屋ばっかり。圧巻だ。特に「牛一」という店がやたらと並んでいる。どれが本店でどれが支店やら。こんなに牛一ばかり密集していて需要を食い合ってしまわないのだろうか。
席について飲み放題付きのコースを注文した。ロース・ハラミ・上ミノ・テッチャンが出てきたと思う。この歳になるともうカルビ至上主義ではないから全然OKだ。むしろロースの方が好み。
コスパがどうとかはともかく、うまいうまいと食べて飲んで楽しく語らって大変満足。最後はしっかりと食いだおれ的な感じでツアーを締めくくったのであった。
単独でなし得ないことを体験できた幸運。いつぞやの飲み会での与太話があれよあれよと現実味を帯びて実行に移されるに至ったこと、それを可能にしたメンバーのノリの良さと行動力に感謝したい。
行く先々でベタなナニワのおっちゃん・おばはんが見られるかと思ったら、観光客が行きそうなところばかりだから当然かもしれないけど、海外から訪れた人がかなりの割合を占めていた。下町ローカルなイメージとは裏腹に、非常に国際色豊かだったのが印象的だ。
(※おことわり)本記事には関東人の偏見が含まれています。ご了承ください。
新世界で串かつを
新大阪から新今宮へ
今回は昼前の新大阪駅に現地集合。メンバー各々は東京方面からばらばらにやって来る。自分は1日早く出発して北近江の須賀谷温泉に前泊してから来た。全員揃ったところで、関西出身のメンバーを案内役に、まずは新世界へ行くため大阪環状線で新今宮へ向かった。乗った電車が、関西空港から天王寺を経由して環状線を時計回りにぐるっと一周して、再度の天王寺を終点とする関空快速だった。
自分は決して鉄ちゃんではないが、この路線どりは面白い。わざわざ一周して客を降ろしていくなんて。終点近くの人は1回目の天王寺で逆回りの環状線に乗り換えた方が早くね?…まあニーズがあるからやってるんだろう。
ビリケンさんと通天閣
それはさておき、新今宮で下車してここからしばらくは歩きが続く。あべのハルカスをちらちら見つつ、裏町感・猥雑感あふれる狭い酒場通りへと入る。ジャンジャン横丁という新世界の南東部にあたる通りのようだ。横丁を抜けると巨大なフグのハリボテが目についた。そして串かつ・串かつ・また串かつ…串かつの店だらけ。あちこちにビリケンさんが鎮座しており、向こうには通天閣がどんとそびえ立っていた。うわー。いかにもな「大阪でっせ」(無理矢理な関西弁すいません)の世界がそこにあった。
ここで串かつを食べなきゃいかんでしょう。なぜだか串かつ屋に客引きがいて声をかけてくるが、無視して自力で店を選んで入った。いわゆる串かつ屋は関東にもあるけど入るのは初めて。これか、これがソース2度づけ禁止ってやつか。
コスパ最強の串かつで腹一杯
串かつにする具材の種類がすんごい豊富にある。牛・豚・鶏肉から野菜から卵から魚介類から果物や、アイスまで揚げるんかい(無理矢理な関西弁)。揚げ物だからそんなにいくつも食べられないかと思えば、メンバーによると10本や20本はすぐいけるとのこと。ええ本当に? …たしかに。たくさん食べた。数えてないけど飽きずにたくさん食べられた。
あれだけ食べて飲んで、全然安くあがった。観光地の表通りの店でこれだから、地元の人がふだん使いする店はもっと安いに違いない。すごいぜ大阪の串かつ。
しかしこの時点ですっかり腹いっぱいになったため、あとは夜まで食べないという、看板だおれの食いだおれツアーとなったのだった。
活気あふれるなんば・道頓堀
日本橋からなんばパークスへ
次に向かうは恵美須町から日本橋。東京でいう秋葉原的な電気街。いまや電気街というより別のカルチャーの街になってる感があるのはアキバと同じ。続いてなんばパークスという旧大阪球場跡の商業施設へ移動。球場時代のホームベースとピッチャーマウンドの位置に記念プレートが埋め込まれていた。それにしても何の案内板もなく、そこにただポツンとあるだけだから普通なら見落としてしまうぞ。
食べそこねたNo.1たこ焼き「わなか」
先を急ぐ一行は、さくっと難波駅を通り抜けて、次になんばグランド花月の入り口だけ見に行った。今日の出演者を見ると、師匠級の名前が多数。豪華な顔ぶれだ。さすがお笑いの聖地。花月の隣に行列のできている「わなか」というたこ焼き屋があった。複数のメンバーの証言によると、大阪で一番うまいたこ焼きらしい。食べてみたいとは思ったけれど、先ほどの串かつでお腹ぱんぱん、もう入りません。ペース配分を間違えたぜ。
いったん難波駅の方へ引き返してアーケード街を北上。途中に、わなかの支店(?)と蓬莱豚まんと北極アイスの店があった。案内役によればいずれも大阪を象徴する味とのことだ。でもまだ胃袋に余裕なしでスルーした。
大阪のアイコンが並ぶ道頓堀
歩き続けて、気がつくと川の前に出ていた。ここがあの有名な道頓堀か。タイガースファンが飛び込んだのはどこなんだい…おや、あれは?…グリコグリコ! 有名なグリコの看板だよ。それに、おお、あれはかに道楽じゃないか。典型的な「ぼくのかんがえるおおさか」の風景に心が躍る。
グリコ、かに道楽、とくれば、とどめは「くいだおれ人形」だろう。しかしそれらしきビルの店頭に人形はいなかった。仕方ないのでビルの上の方にいる看板バージョンをパチリ(冒頭の写真)。
このあたりは外国人観光客が多い。トータルの人出も多い。とくに道頓堀を超えた先のアーケード街がものすごい混雑ぶりでまともに進めそうもない。無理をせず広い御堂筋へ迂回して長堀駅まで行き地下鉄に乗った。
人種のるつぼ・大阪城
訪日客があふれかえる
森ノ宮駅で降りて大阪城公園に入る。大阪城を見学するのだ。だが歩き回って疲れた足を痛めつけるように、城ははるかに遠く、急階段と上り坂が追い打ちをかけた。ひいひい言いながらやっと大阪城の前にたどり着くと、そこはグローバリゼーションの波に洗われまくっていた。日本人が超少数派。大半は海外から来た観光客だ。耳に入ってくる会話も、何語だかわからないが、とにかくたくさんの言語が飛び交っているのはわかる。
城に入るための待ち行列がまた長い長い。大盛況である。見学やめようかと弱気になるほどだった。意を決して列に並んでみると、待ち時間は意外とおそれていたほどではなく、城内の上りエレベータに乗るまで20分くらいだったろうか。
流されるままに進め
まずは最上階の展望台へ行く。東西南北で人の密度が明らかに違った。ハルカスと通天閣が見える南側が一番人気。続いて東。北と西はそうでもない。まあ多数の人で混雑しているという意味では一緒だ。それから階を下りつつ展示物を見ていった。太閤秀吉を軸に大阪城の変遷がいろいろと。落ち着いてじっくり見られるといいんだけど、とにかく人の流れに乗って進むだけ。流しそうめんになった気分。
そんな調子で、そうめん一行は1階まで下りきると外へ押し流され、見学終了。いやはや、おそるべき世界レベルの大人気スポットではないか。いやー疲れた…。
鶴橋で焼肉を
駅前は牛一だらけ
まだ終わりじゃない。最後の力を振り絞り、大手門を出て谷町四丁目から地下鉄を乗り継いでツアーの終点・鶴橋に着いた。ここで晩飯となる。お腹もいい具合に空いてきた。鶴橋は焼肉の町だとは聞いていたが、駅前は本当に焼肉屋ばっかり。圧巻だ。特に「牛一」という店がやたらと並んでいる。どれが本店でどれが支店やら。こんなに牛一ばかり密集していて需要を食い合ってしまわないのだろうか。
銘店・鶴一で焼肉を堪能
我らはしかし牛一でなく「鶴一」という店に入った。案内役によれば「鶴橋といえば…」で名前が挙がる銘店の一つだそうな。たしかにたくさんの客で賑わっている。予約してあって正解。飛び込みじゃNGだったろう。席について飲み放題付きのコースを注文した。ロース・ハラミ・上ミノ・テッチャンが出てきたと思う。この歳になるともうカルビ至上主義ではないから全然OKだ。むしろロースの方が好み。
コスパがどうとかはともかく、うまいうまいと食べて飲んで楽しく語らって大変満足。最後はしっかりと食いだおれ的な感じでツアーを締めくくったのであった。
グループ旅行だからこそ実現した貴重な体験
自分だけでは大阪の土地勘もないし、もしコテコテの大阪めぐりを思いついてもまず実行に移すことはないだろうし、とくに串カツや焼肉の店に一人では入れない自信がある。単独でなし得ないことを体験できた幸運。いつぞやの飲み会での与太話があれよあれよと現実味を帯びて実行に移されるに至ったこと、それを可能にしたメンバーのノリの良さと行動力に感謝したい。