山から海へ、変化に富んだ観光を楽しめる富山県西部の旅。この記事は、2泊3日のグループ旅行の後半---高岡から氷見、そして富山市をまわった「海編」である。
前日に合掌造りの里・五箇山を観光し、その翌日に世界遺産バス→JR城端線と乗り継いで高岡駅へ戻ってきたところから話は始まる。
入場料を払って最初の門をくぐると、いきなり広ーーい石庭と奥に見える荘厳な山門に圧倒される。よくぞこれだけのものを作ったな。これだけでも見に来た甲斐がある。なお、このときは山門の右側の大庫裏が工事中だった。
山門を過ぎると、また広ーい庭と今度は仏殿がある。これもまた立派なもので、これだけでも見に来た甲斐がある。
仏殿の奥には大きな法堂。靴を脱いで上がって見学することができる。当日は着物姿の雅なご婦人方が法堂に大勢集まっていて、賑やか・華やかであった。どうやら大茶堂という部屋にてお茶会が催されていたようだ。国宝でお茶会とは粋なことをするもんだ。
駅までの送迎はもともとお寺の活動の一環で行っているとのこと。だからといって、客の当然の権利といわんばかりにこちらからサービスを要求するのはちょっと違うんじゃないかという気はするが、もしご縁あって機会を得たなら仏の慈悲にすがってみてもよいだろう。
タレに漬け込んだ刺身がご飯によくあう。だし汁をかけるとさらに引き立つ。これはいいね。また食べたいと思った。
店内は数名のスタッフが頑張って切り盛りしているものの、客の入りによってはオーダーしたものが出てくるまでに結構な時間がかかる。時間に十分余裕があればの前提でお試しいただきたい。
我々の当初の計画ではスルーする予定だったのを、急遽変更して立ち寄ったところ…行ってよかった。変更して大正解だったのである。誰だよ、最初の計画を立てた奴は(自分)。
そこは大勢の人が海岸の岩場に三脚を立ててカメラでパシャパシャと景色を撮りまくっていた。レンズの先には趣ある姿の緑の小島と青い海、さらにその向こうに白くて厚い雲…ん、雲?…雲じゃないぞ?…雪の立山連峰であった。
山がよく見えるときはいつまでも佇んでいたくなる絶景スポットだ。この日はベストではないにせよ十分よく見える方だったと思われる。満足だ。翌日列車で通りかかったときは、晴れていたけど山が霞んで見えなかったから、完全に天気まかせの運まかせ。ここを訪れる者よ、幸運を祈る。
松田江の長浜の最寄り駅はJR氷見線・島尾。氷見線の運行本数が少ないから雨晴と島尾の両方を鉄道で効率的に回るのは厳しそうだ。我々はやむなく雨晴からタクシーを利用した。それもたまたまタイミングよく拾えたので運が良かった。あの辺で流しや待ちのタクシーを見つけるのは相当難しいと思う。
ひみ番屋街は東西南北のエリアに分かれている。各種おみやげを揃える西と南、生の魚を売っていてフードコートを併設する東、回転寿司の北。他にレストランなど。氷見だからやはり売りものは海産物がメイン。とはいえお菓子・お酒・加工肉などたいがいのものはある。
道を挟んだ隣には温泉施設まである。近くには氷見漁港があって富山湾クルージングが運行されている(この日は強風のため運休)。おみやげ購入にとどまらない、結構な観光コンテンツが整っているようだ。
どうやら作者の藤子不二雄が氷見と高岡出身なのが関係している模様。車内アナウンスをアニメのハットリくんの声としゃべり方にしたりと、やることが徹底しているでござるな。ニンニン。
時代が違うから「森屋、おぬしもワルよのう」「いえいえお代官様ほどでは」とかいうやり取りはなかったはず。
周辺は当時を思わせる古い町並みが残されており、昔に戻った気分で散策を楽しむことができる。だがこの時は人の姿はほとんどなし。風のヒューという擬音が実体化しそうなくらいに寂しくて、もうちょっと賑やかだとよかった。
森家を見学した後は、LRT終点の岩瀬浜駅まで歩き、LRTで富山駅へ。富山からは新幹線で東京へ戻ってこの旅は終了。いやー、移動が多くて駆け足的ではあったけど、富山県(西部)の海コースを堪能できたと思う。
前日に合掌造りの里・五箇山を観光し、その翌日に世界遺産バス→JR城端線と乗り継いで高岡駅へ戻ってきたところから話は始まる。
国宝・瑞龍寺の威容
ここでお茶会…だと…?
高岡には国宝・瑞龍寺がある。高岡駅南口から800mだから歩いても行ける。交通量の割には高規格な駅前通りを南下し、途中で右折して石畳の門前道を進むと、目的の寺が見えてきた。入場料を払って最初の門をくぐると、いきなり広ーーい石庭と奥に見える荘厳な山門に圧倒される。よくぞこれだけのものを作ったな。これだけでも見に来た甲斐がある。なお、このときは山門の右側の大庫裏が工事中だった。
山門を過ぎると、また広ーい庭と今度は仏殿がある。これもまた立派なもので、これだけでも見に来た甲斐がある。
仏殿の奥には大きな法堂。靴を脱いで上がって見学することができる。当日は着物姿の雅なご婦人方が法堂に大勢集まっていて、賑やか・華やかであった。どうやら大茶堂という部屋にてお茶会が催されていたようだ。国宝でお茶会とは粋なことをするもんだ。
仏の…蜘蛛の糸…なのか…?
さて、見学を終えて駅へ戻りたいが疲れてしまったのでタクシー呼んじゃおうか…と一行が議論していると、お寺の僧侶の方が「駅まで車で送ります」と助けてくださった。ありがとうございます。駅までの送迎はもともとお寺の活動の一環で行っているとのこと。だからといって、客の当然の権利といわんばかりにこちらからサービスを要求するのはちょっと違うんじゃないかという気はするが、もしご縁あって機会を得たなら仏の慈悲にすがってみてもよいだろう。
高岡ランチのおすすめ「ごっつぉ丼」
高岡駅でランチするなら、時間に余裕がある前提で、地下街(クルン高岡)のGozzoというお店がおすすめだ。ここの「ごっつぉ丼」がやたらうまい。氷見直送の新鮮な刺身をたっぷり乗せたご飯をひつまぶし風にして食べるのだ。タレに漬け込んだ刺身がご飯によくあう。だし汁をかけるとさらに引き立つ。これはいいね。また食べたいと思った。
店内は数名のスタッフが頑張って切り盛りしているものの、客の入りによってはオーダーしたものが出てくるまでに結構な時間がかかる。時間に十分余裕があればの前提でお試しいただきたい。
雨晴海岸の絶景がすごい
スルー禁止
高岡には有名な雨晴海岸もある。富山湾越しの立山連峰という、テレビや雑誌やネットで定番的に紹介されるやつだ。ここで決してあまのじゃくを起こして雨晴海岸をスルーしてはいけない。我々の当初の計画ではスルーする予定だったのを、急遽変更して立ち寄ったところ…行ってよかった。変更して大正解だったのである。誰だよ、最初の計画を立てた奴は(自分)。
お天気次第だが間違いなく絶景スポット
JR氷見線の雨晴駅で降りるとすぐ公園風になっているが、本当の見どころはそこから5分ほど高岡寄りに行った、義経岩がある場所。源義経一行がこの岩陰で雨宿りをしたという、雨晴の名前の由来にもなった岩だ。そこは大勢の人が海岸の岩場に三脚を立ててカメラでパシャパシャと景色を撮りまくっていた。レンズの先には趣ある姿の緑の小島と青い海、さらにその向こうに白くて厚い雲…ん、雲?…雲じゃないぞ?…雪の立山連峰であった。
山がよく見えるときはいつまでも佇んでいたくなる絶景スポットだ。この日はベストではないにせよ十分よく見える方だったと思われる。満足だ。翌日列車で通りかかったときは、晴れていたけど山が霞んで見えなかったから、完全に天気まかせの運まかせ。ここを訪れる者よ、幸運を祈る。
松田江の長浜が穴場
高岡から氷見に入ったところに松田江の長浜があって、そこでも富山湾越しの立山連峰を望むことができる。こちらは名前の通り、岩場ではなく長い砂浜になっている。人が多くないというか全然いなかったから穴場といえば穴場。松田江の長浜の最寄り駅はJR氷見線・島尾。氷見線の運行本数が少ないから雨晴と島尾の両方を鉄道で効率的に回るのは厳しそうだ。我々はやむなく雨晴からタクシーを利用した。それもたまたまタイミングよく拾えたので運が良かった。あの辺で流しや待ちのタクシーを見つけるのは相当難しいと思う。
多彩な楽しみを提供する「ひみ番屋街」
氷見といえば新鮮な魚介類。それを象徴するスポットが道の駅「ひみ番屋街」だ。氷見線の終点・氷見駅から車で10分のところにある。一行は氷見の永芳閣に泊まった翌朝、宿の送迎バスを利用して行った。ひみ番屋街は東西南北のエリアに分かれている。各種おみやげを揃える西と南、生の魚を売っていてフードコートを併設する東、回転寿司の北。他にレストランなど。氷見だからやはり売りものは海産物がメイン。とはいえお菓子・お酒・加工肉などたいがいのものはある。
道を挟んだ隣には温泉施設まである。近くには氷見漁港があって富山湾クルージングが運行されている(この日は強風のため運休)。おみやげ購入にとどまらない、結構な観光コンテンツが整っているようだ。
北前船の街・岩瀬
氷見線にハットリくん参上
その後一行は氷見を出て富山へ向かった。理想的には「富山ぶりかにバス」で新湊を経由して行けば旅情たっぷりなのだろうが、タイミングが合わず鉄道を利用した。乗った氷見線の列車は「忍者ハットリくん」ラッピンッグされていた。どうやら作者の藤子不二雄が氷見と高岡出身なのが関係している模様。車内アナウンスをアニメのハットリくんの声としゃべり方にしたりと、やることが徹底しているでござるな。ニンニン。
国指定重要文化財・森家
さて富山駅に着いたらこの旅最後の観光だ。コンパクトシティの話題になるとよく引き合いに出される富山LRT(路面電車的な乗り物)で東岩瀬駅へ行く。ここから10分ほど歩いたところに幕末から明治にかけて栄えた北前船廻船問屋の旧森家住宅がある。時代が違うから「森屋、おぬしもワルよのう」「いえいえお代官様ほどでは」とかいうやり取りはなかったはず。
周辺は当時を思わせる古い町並みが残されており、昔に戻った気分で散策を楽しむことができる。だがこの時は人の姿はほとんどなし。風のヒューという擬音が実体化しそうなくらいに寂しくて、もうちょっと賑やかだとよかった。
森家を見学した後は、LRT終点の岩瀬浜駅まで歩き、LRTで富山駅へ。富山からは新幹線で東京へ戻ってこの旅は終了。いやー、移動が多くて駆け足的ではあったけど、富山県(西部)の海コースを堪能できたと思う。